フリーランスって実際どうなの? 池澤あやかが考える「自由な働き方」
ラグジュアリー化粧品ブランド「ランコム」は、グローバルなサステナビリティプログラム「Caring Together for a Happier Tomorrow(より幸せな明日へ共にケアを)」を立ち上げ、持続可能性と社会的包摂をめぐる多様な課題に向けたブランドとしての取り組みをしています。
そのひとつが「Write Her Future(女性たちが綴る未来)」。女性たちがより幸福で輝ける未来を手にすることができる社会の実現を目指し、女性のリテラシーを高める機会を提供する、グローバル規模の支援プロジェクトです。
日本では女性のデジタルスキル不足という社会課題に注目し、NPO法人ハナラボと協働してデジタルリテラシーの教育機会を提供することで、日本の女性が自信を持って前向きに未来へ向き合えるよう支援する取り組みを始めています。
2022年1月27日から公開されるのは、第3回目となるオンライン トークセッション。デジタル領域で活躍し、ロールモデルとなるゲストに、その仕事の面白さなどを語ってもらう企画です。
第3回目のゲストはタレントとして活動しながらフリーランスのソフトウェアエンジニアとしてアプリケーションの開発に携わっている池澤あやかさん。高校時代は文系を選択しながらも大学の講義をきっかけにプログラミングの面白さを知ったという池澤さんが、デジタル領域との出会いや実際の仕事内容などについて語ります。
今回、マイナビウーマンではオンライン トークセッション収録後の池澤さんに、同世代のアラサーの女性としてお話を伺いました。
数学が苦手でも、プログラミングを身につけられる
――トークセッション、お疲れさまでした。トークセッションでは学生からの質問コーナーがありましたが、今回は働くアラサー女性としての質問をさせてください! まず、池澤さんは大学時代にいわゆる「理転」をされていますよね。そもそも急にプログラミングを学ぶのってものすごくハードルが高いように思うのですが、どうでしたか?
「私は高校時代に私立文系コースだったのですが、大学では文理融合学部だったので理転したという意識は特別強くありませんでした。自分の興味に合った講義や研究室を選択できたので、気になる授業を受けていったら自然と理系っぽい分野だった……という流れです。結構、文系出身のエンジニアも多いんですよ。数学ができないからってソフトウェアエンジニアになるのを諦める必要はありません」
――えっ……! そうなんですか!?
「アニメーションをつくるタイプのエンジニアだと数学の知識が必要だったりするんですけど、サービス開発自体には数学の知識はそれほど必要ではないように感じます。私がよく使うプログラミング言語で“Ruby”というものがあるのですが、その言語をつくった人は数学が苦手と言っていたくらい。そういうすごいエンジニアにも数学が苦手と公言している人もいます」
――てっきり数学が得意じゃないとプログラミングはできないのかと思っていました。初心者が学ぶにはどうしたら良いのですか?
「最近では初心者向けのスクールもありますし、オンライン講座も充実しています。私が学んでいた時代は開発環境をつくるときにエラーで動かなくなって、はじめることすらできないことが多かったのですが、最近は環境が整ってきてそういったことも減ってきていますし、何より動画教材がすごく多くなっています。そういうところをとっかかりにしてほしいですね」
――動画教材の充実度は今の時代ならではですね。ところで、池澤さんが思う「WEB制作やプログラミングの面白さ」って何ですか?
「WEB制作の場合は出来上がったものが物として目に見えるのが何よりのやりがいです。今はWEB制作というよりはサービス開発をメインで行っているのですが、そちらの方はひとつの機能をリリースしてお客さまに使っていただけた時にやりがいを感じますね」
――池澤さんはこれまでにさまざまなサービスをつくってこられていますが、自分の思い描いたものを形にできるという面ではどうですか?
「こういうものをつくりたい! と思った時にハサミやノリといったツールと同じような感覚でプログラミングを使えるという魅力があります。WEBサイト以外でも、機械を動かしたり、アプリをつくったり……本当にいろいろなことができます。例えば、目覚まし時計を分解して、回路に小さいコンピューターを付け加えて、プログラムを書いて、セットした時間になったら銅鑼が鳴るという目覚まし時計をつくったことも(笑)」
――それはすごい! そういえば、プログラマーって趣味でもプログラミングをしている人が多いですよね。
「たしかにそうですね! 趣味プロジェクトみたいな感じでやっている人も多いです。私もふとした時に思いついたアイデアを書き留めておいて、長期休みに取り組んでいます!」
やりたいことにチャレンジするために、リスクをとらなくてもいい
――プライベートでも楽しんでプログラミングに取り組んでいるんですね。現在、タレント活動もしながらフリーランスでソフトウェアエンジニアもしている池澤さんですが、まったく違う分野のお仕事をどのように両立させているのですか?
「基本的に時間を分けて取り組んでいます。この曜日はエンジニア、この曜日はタレント……みたいな感じですね。今では基本的に週4でエンジニアとして働いていて、夜や空いた日にタレントの仕事を入れるようにしています」
――なるほど、メリハリをつけているんですね。マイナビウーマン読者は現在エンジニアとして会社に勤めていて、将来的に独立するか悩んでいる人もいる世代なのですが、フリーでエンジニアとして働く上でのメリットを教えてください。
「まず、メリットとしては自分で自分の忙しさを決められることが挙げられます。例えば、長期の旅行をしたい時でも、フリーランスのエンジニアなら会社に行かなくても良いことも多いので旅行を楽しみながら仕事ができる。柔軟さがありますよね」
――会社員だと長期の旅行はなかなか行きにくい面もあると思うので、それはかなり魅力的です……! 逆に、デメリットは何ですか?
「デメリットはキャッシュフローが安定しないことです。WEB制作の場合はひとつのプロジェクトが終わったら納金される形も多いのですが、そのスケジューリングを間違えると資金ショートなんてことに……。そこをコントロールする必要がありますね。ということで、おすすめはひとつのプロジェクトや会社にコミットしてベース給を確保しながら、プラスアルファで違うことを受注する形です。ベース給があった方が安定しやすいです!」
――お金周りのことも自分でやらないといけないですもんね。
「そうですね……私の場合はfreeeという会計ソフトで管理しているんですが、やっぱり苦手です(笑)。しかし、そこさえ乗り越えれば自由な働き方をかなえやすいのがエンジニアという職業の魅力のひとつかもしれません。私の身の回りにも、エンジニアをしながら他のことをしている人がたくさんいますよ」
――なるほど! 最後に、新しいことにチャレンジしたい人に向けて、メッセージをお願いします。
「最近は新しい職業に出会いやすい環境が整っているのではと思います。例えばコワーキングスペースも増えていますし、あとは、異業種交流会もたくさん開催されていて、しかもオンラインで参加できたりもします。新しい職業に出会った後も、今の仕事を辞めずに副業として関わることもできますよね。業界を超えたチャレンジも、Web講座で学んで副業で挑戦……といったように、大きなリスクをとらなくていい環境が整っているので、気になることがあったらまずはチャレンジする方法を模索してみてはいかがでしょうか?」
――ありがとうございました!
タレント兼エンジニアとして、プログラミングの魅力から自由な働き方の魅力まで幅広く語ってくれた池澤さん。ランコム「Write Her Future」のオンライン トークセッションではさらに深いお話を聞くことができます。新しいことにチャレンジしたい人はぜひチェックしてみてくださいね。
Information
特設サイトURL:https://www.lancome.jp/maison-lancome/sustainability-program/write-her-future-jp/
動画公開日時:2022年1月27日20:00~
(取材・文:照井絵梨奈/マイナビウーマン編集部)
※この記事は2022年01月27日に公開されたものです