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【第8話】母が真実を握る? 大輝と梨央に立つ最悪のフラグ

#最愛考察

やまとなでし子

恋愛・婚活コラムニストのやまとなでし子さんが、TBS金曜ドラマ『最愛』を毎週考察&展開予想するコラムです。かつて心を通わせた梨央と大輝が、殺人事件の重要参考人と刑事として再会を遂げるラブサスペンス。犯人は一体誰なのか!?

※このコラムにはドラマ『最愛』第8話までのネタバレが含まれます。

(c)TBS

寄附金詐欺が明らかになり、きな臭くなってきた真田ホールディングス。その中でも今回は、梓(薬師丸ひろ子)を中心に考察していきたいと思います。

またしてもすれ違う? 最悪なロミジュリフラグ

(c)TBS

大輝(松下洸平)が異動により事件の担当から外れたことや、優(高橋文哉)のアシストにより、梨央(吉高由里子)と大輝が少しずつ昔の距離感を取り戻してきました。そんな中での大輝の「これからのこと、二人で考えんか?」という胸キュン発言。

しかし、これが嫌なフラグに思えて仕方がありません。学生時代、二人は両思いでした。梨央は「大輝の試合が終わったら」、大輝は「梨央の受験が終わったら」告白をしようとそれぞれ考えており、お互いのタイミングがずれてしまったことで、両思いでありながら皮肉にも事件のせいで結ばれることはありませんでした。

(c)TBS

今回も、大輝は「今すぐ」次に進もうと考えているのに、梨央は「事件が解決して、薬が完成したら」二人の未来について考えたい、とまたしてもタイミングがずれているんですよね。

このせいでまた何かが起きて、二人は引き裂かれてしまうのでは? というロミジュリフラグに見えてしまいました。二人には今度こそどうか幸せになってほしい……。

優のカメラ卒業が仇となる?

優は梨央と再会してから、興奮すると突然失われてしまう記憶を補完するための小型カメラを身につけることをやめています。「前ほど覚えていないことがあっても怖くなくなった」という発言の通り、梨央が一緒に生活をするようになり、彼に安心を与えてくれたからなのでしょう。

しかし、もちろん梨央は彼と24時間を共にできるわけではありません。今回、梨央のいないところでまた優の記憶が飛んでしまっていました。もちろん、何に対して気持ちが荒ぶり、記憶が飛んでいるのか一切手がかりはありません。これがラストに向けての嫌な伏線でないといいのですが。

後藤の最愛、加瀬の最愛、梓の最愛

(c)TBS

後藤(及川光博)にとっての最愛は会社で、自分にはこれしかないという、半ば執着にも見える悲しい最愛でした。そして、加瀬(井浦新)の最愛は家族としての梨央の存在。家族を失った経験から、同じ苦しみを持つ梨央を支えたいという大きな包容力に満ち溢れた最愛でした。

では梨央の母、梓(薬師丸ひろ子)の最愛は何なのでしょうか?

梓は後藤の寄附金詐欺について、自分もその事実を知りながら、あれだけ会社に貢献してくれた後藤一人に全てを被せ、トカゲの尻尾切りのように終わらせようとしていました。本来であれば企業のトップでありながら事実を把握せずにいた梨央も、社長として責任を取るべき立場ですが、そこについては守ろうとしていました。

(c)TBS

また、梓が「家族同然の存在である」と紹介していたお抱え弁護士・加瀬に対しては不祥事が明らかになった時に「こういう時のために加瀬くんがいるのよ」と、まるで隠蔽のためのコマのような扱い。

身寄りのなかった加瀬を信頼し雇い続けてきたり、優の失踪時も実は裏で面倒を見ていたりと、表向きは深い慈愛に満ちた人物のように思われましたが、この事件の対応を見ていると実はそうではないのかもしれません。

梓にとっての最愛は「真田」で、いざとなった時に本当に守るのは真田の血を継ぎ、その苗字を持つ梨央や兄・政信(奥野瑛太)だけ。その真田一族の礎である真田ホールディングスをどんな手を使ってでも守る、というのが彼女のスタンスのように思えました。

朝宮達雄(光石研)との離婚も真田を選んだため、長男だけ引き取ったのも後継者のため、だったのかもしれません(結局梨央の方が優秀で、思わぬ形で後継者候補となりましたが……)。

梓は全てを知っている説

達雄による渡辺殺人の死体遺棄の事実が発覚した際に、梓は「自分もその状況になったら、地位も立場も忘れて同じことをしていただろう」と語っていました。

渡辺父(酒向芳)を梨央から遠ざけ守るためにお金を渡すように仕向けたのは後藤でしたが、本来これは後藤にとって梨央を失脚させるチャンスだったはずです。でありながら、手切れ金を渡すことには少し疑問が浮かびます。この大元の指示は、梓がしていたという可能性はないでしょうか。

また、死体遺棄の事実に全く動揺を見せていなかったのにも、違和感を抱きませんでしたか?

殺人が公になり、達雄が全ての罪を被る時に備え、真田ホールディングスに迷惑がかかる可能性と梨央達の将来を案じ、事前に達雄が梓に相談をしていた。そのため全てを知っており驚きを見せなかった、ということもあのアリバイ動画の用意周到さを考えるとあるのかもしれません。

だからこそ、梓は渡辺父の存在を梨央と真田を脅かすものとしてきちんと認識しており、達雄とは違うアプローチで梨央を守っていたのかも……。

第一の脅威である殺人からは父・達雄が、第二の脅威である渡辺父からは母・梓が、父母それぞれが梨央を守ってくれていたとしたら胸熱ですね。

あの梓の発言はトラブルの布石?

(c)TBS

以前週刊誌の飛ばし記事を見た時のリアクションもそうですが、梓が全く驚かないのは全てを知っているからなのか、それとも経営者として器がどでかいからなのか。今回の後藤の裏金の件もあって、前者のように思えてなりません。

証拠品のボールペンの件も浮上しましたが、あの5人は誰も手を汚していないような気がしています(半ば願望)。

また、梓が「梨央は慌てると判断を間違える」と言っていたのも、これから何か梨央が原因となるトラブルの布石に見えて心配です。

早くも残りあと2話に迫りました。近づいてくる真相を楽しみに次回を待ちましょう。

(やまとなでし子)

※この記事は2021年12月09日に公開されたものです

やまとなでし子 (コラムニスト)

大和撫子とは対極にいるアラサーJK(女子会社員)。バチェラーを始めとした恋愛リアリティ番組、ドラマ、合コン、婚活、過去出会った世にも不思議な男性たちや日常についての備忘録をTwitterとブログで綴っている。インスタでは綺麗めファッションコーデを日々更新。

Twitter:@yamatonadeshi5
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ブログ:男性見聞録

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