「あばたもえくぼ(痘痕も靨)」の意味は? 使い方を例文と共に解説
「あばたもえくぼ」の類語(例文つき)
「あばたもえくぼ」と似た意味の言葉として、次のような言い換え表現が考えられます。
「惚れた欲目(ほれたよくめ)」
「欲目」とは「ひいき目」のことで、「好きになると相手のことが実際以上に良く見え、欠点さえも良く見える」という意味。
「あばたもえくぼ」と全く同じ意味で、好きな人には使わない方が良い言葉です。
例文
・親友から、彼女の自慢話をよく聞かされたが、実際に対面して「惚れた欲目だな」と思った。
「屋烏の愛(おくうのあい)」
屋烏とは、屋根に止まった烏(からす)のこと。
「人からあまり好ましく思われない烏でも、愛する人の家の屋根に止まっていると、それさえも愛らしく感じられる」という意味。
つまり「深く相手を愛すると、その人に関する全てのものに愛情が及ぶ」というわけです。
「あばたもえくぼ」は好きな相手の欠点について述べたものですが、「屋烏の愛」は「好きな人を取り巻く全てに愛情を感じる」という意味です。
あくまで「相手に関すること・もの」を指し示して「屋根の烏」というので、好きな相手に直接使える言葉ではありません。
例文
・いくら彼女が屋烏の愛を貫こうとしても、彼の浮気相手にまで情を感じたりはしないはずだ。
「縁の目には霧が降る(えんのめにはきりがふる)」
霧がかかると相手がはっきりと見えませんよね。
「縁の目には霧が降る」は、「縁あって結ばれる2人の目には、霧がかかったように全てが美しく見える」という意味です。
「お互いに相手がはっきりと見えていない」ということになるので、この言葉も好きな相手に直接使う言葉ではなく、第三者が使う言葉です。
「あばたもえくぼ」と違う点は「縁あって結ばれる」というニュアンスがあることです。
例文
・再婚相手を延々と褒める母を前に、「縁の目には霧が降る」とはよく言ったものだと思った。