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フェムテックって結局何? 「Femtech Fes! 2021」で確かめてきた

#ヘルシーニュース

マイナビウーマン編集部

1022日~24日に、世界中の最新フェムテック製品に直接触れることのできるイベント「Femtech Fes! 2021」が開催されました。

フェムテック製品に触れられるだけではなく、さまざまなスピーカーを招いてトークセッションも行われるとのことで、マイナビウーマン編集部が参加してきました。

そもそも“フェムテック”って何?

“フェムテック”という言葉は聞いたことがあるけれど、正しい意味を知らないという方も多いのではないでしょうか?

フェムテックとは、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語で、女性の体にまつわる悩みや健康に対する課題をテクノロジーで解決する製品やサービスのことを指します。

女性の社会進出や生き方の多様化が進んでも、月経や更年期をはじめとする生理機能は簡単には変わらず、ギャップに悩まされる人も。そんなモヤモヤを、ワクワクに変化させる新しい選択肢と出会えるのがフェムテックです。

国内外のフェムテック製品が集合!

婦人科学発想による、膣内の善玉菌・ラクトバチルス乳酸菌を配合した、新しいデリケートケア製品を展開する「est’re®(エストール)」

広々した会場には、今話題の吸水型サニタリーショーツや月経カップはもちろん、軽視されがちだったデリケートゾーンのお手入れアイテムなど、国内外の約150社のフェムテック製品が展示されていました。

どれも見た目からかわいく、鞄の中や部屋の一部に自然に溶け込むようなデザインです。

女性向けセルフプレジャーアイテムブランド「iroha(イロハ)」

会場では女性向けのセルフプレジャーアイテムを展開するブランド「iroha(イロハ)」に注目が集まっていました。

こちらもその他アイテムと同様に、カラフルな色味で部屋に飾っていても違和感がないデザインとなっています。また、使用する際に気になる肌に触れる部分は、肌に負担がかからないようとても心地良い素材で作られていて、初心者の方でも安心して使えそうです。

そもそもセルフプレジャーと聞くと、「恥ずかしい」といったイメージを持っている方も多いですが、決してそんなことはありません。自然な生理的欲求であり、自分を知ることができるひとつの行為でもあるのです。

「iroha(イロハ)」のアイテムは、そんなセルフプレジャーをポジティブに捉えられるきっかけとなってくれるようなアイテムでした。

自分に合った生理の選択肢とは?

トークセッション「自分だけの「生理の選択肢」を見つけよう〜生理用品からピルまで〜」では、助産師であり性教育YouTuberでもあるシオリーヌさんと東京大学産婦人科・准教授の原田美由紀さん、進行役として株式会社陽と人の代表取締役である小林味愛さんが、生理との付き合い方についてお話しされました。

助産師であり性教育YouTuberのシオリーヌさん

シオリーヌさんは経血量の多さに悩んだ過去を明かし、現在はピルを使用することで状況が改善され、また月経カップなどと併用することでより快適な生理期間を過ごせるようになったと語り、「今の自分に合った方法を探すことの大切さ」を伝えました。

そして、原田さんは「月に7日間程度もしんどい期間があるのは、つらいし有意義じゃない。せめて生理がいつ来たかくらいは覚えておいて、できれば生理について振り返り、自分のことに対して無関心ではいないでほしい」とコメント。

生理については、友人や家族とも共有するタイミングは少ないですし、どうしても自分の今の状態が“普通”であると思いがちです。ですが、意外と「それが普通じゃなかった」なんてことも。

ですので、まずは「自分の生理ってどうなんだろう?」と疑問を持つことが重要ですね。

東京大学産婦人科・准教授の原田美由紀さん

ただ自分の生理と向き合い、生理期間をより快適に過ごすために「選択肢を増やそう」と思っても、タンポンや月経カップ、月経ディスクなどは、膣の中に生理用品を入れるタイプのアイテム。ナプキンユーザーの方には、ハードルが高いという声もあります。

シオリーヌさんはそんな不安の声に対して、「知らないことややったことがないことは怖いはず。だから、YouTubeなどでロールモデルとなるような方を探して使用方法を知るだけでも恐怖心は和らぐと思う」と語りました。

続けて、「生理に対して無理にポジティブに捉えようとしなくてもいい。『少しでも生理期間がマシに過ごせる取り組みをしてみる』くらいに捉えてほしい」と、生理に対する意識が高くないと感じる方に向けて、まずは関心を持ってほしいという意思を伝えました。

皆が生きやすい世界にするために

「Femtech Fes! 2021」来場者が絵馬に残した、フェムテックについての考え方

「Femtech Fes! 2021」を通して、女性自身がフェムテックについて関心を深めることが、女性はもちろんのこと、皆が生きやすい世界に繋がることを実感しました。

「自分は意識高い系じゃないから、フェムテックなんてどうでもいいや……」と敬遠するのではなく、日々を有意義に過ごすためのライフハックとして、ちょっとだけ自分に関心を向けてみてはいかがでしょうか?

(取材・文:鈴木美耶/マイナビウーマン編集部)

※この記事は2021年10月26日に公開されたものです

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