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思ったままに、生きる。観月ありさがたどり着いた仕事への姿勢

#Lifeview

マイナビウーマン編集部

あこがれの人、がんばってる人、共感できる人。それと、ただ単純に好きだなって思える人。そんな誰かの決断が、自分の決断をあと押ししてくれることってある。20~30代のマイナビウーマン読者と同世代の編集部・ライターが「今話を聞いてみたい!」と思う人物に会って、その人の生き方を切り取るインタビュー連載。

取材・文:松岡紘子/マイナビウーマン編集部
撮影:洞澤佐智子

新卒で入社してずっと同じ会社で働いている私は、本当にこの仕事を続けるのか、まだ決めかねている。

転職するなら早くした方が良いんじゃないか。でも、今の会社に大きな不満があるわけでもないし、現状維持でも良いんじゃないか。自分でも結論が出せない不透明な感情は、思いのほか私を不安にさせる。

同じ仕事を長年続けている人は、どんな気持ちで向き合っているのだろうか。不安になることはないのだろうか。そんな疑問を、芸歴40周年を迎える観月ありささんに聞いてみた。

現場に入る時にいつも感じること

観月さんが物語の鍵を握る謎の女泥棒・三雲玲を演じた『劇場版 ルパンの娘』は、テレビドラマで2シーズン放送された人気作だ。そうした世界観の出来上がった作品に途中参加することに対して、観月さんは素直な気持ちを答えてくれた。

「めちゃめちゃ緊張しますよ。何年経っても、何年やっても、やっぱり作品が変わるごとに初日っていうのは緊張します。顔には出さないけど、内心ビクビクしながらやっています(笑)。

やってみるんだけど、これで良いかな、大丈夫かなって。今回の現場でも、みなさんの反応を伺いながら、少しずつ役をつかんでいきました」

長年女優として活躍し、数々の現場を経験している観月さんであっても“緊張する”という言葉に、少しほっとしてしまう。

しかし、やはりそこはベテラン。緊張して入った現場であっても、役を演じる中で楽しみを見つけ、溶け込んでいたようだ。

「こういうエキセントリックな役というか、入り込みやすいキャラクターを演じるのは楽しかったですね。メイクや衣装、セットも作り込まれていて、みんなで意見を出し合いながらキャラクターを作っていく雰囲気だったので、『ルパンの娘』の世界観にすっとなじむことができました」

飽き性なのに続けてこられた理由

今年、芸歴40周年と歌手デビュー30周年を迎えた観月さんは、この長い年月をどのように感じているのだろうか。

「私、飽き性といいますか。幼い時から習い事は長く続いたためしがなくて、何でもすぐ“はい、次”という感じがあったので、よくぞ1つの仕事を30年も40年もやったなと思います」

長年第一線で活躍されている観月さんからの意外な言葉。何が原動力となって続けてこられたのだろうか。

「やっぱり好奇心かな。好奇心が旺盛なので、今回はこういう作品ですって言われると、“私がやってみたらどうなるかな”って考えるんです。何でも試したくなる気持ちがあって。

仕事は大変ではあるけど、その壁を乗り越えることに充実感を覚えて、『これもできた』『1つ壁を超えられた』『次の壁は超えられるか』『あ、超えられた』みたいな。

やってみて肌で感じて、体現して成長していくタイプです。できることを1つずつ増やしている感じですね」

その過程が楽しいと感じるという観月さん。だからこそ、この仕事で良かったと振り返った。

「ずっと同じことを続けている職種だったら、無理だったと思うんです。1つの仕事が終わって、また次の壁が来て。それを乗り越えるとまた次が来るっていう、ある意味メリハリのある職業だったから続けてこられたのかなとは思いますね。

携わる人たちも、現場ごとでスタッフもキャストも変わる。だから飽きることがなく続けられているのかもしれないです」

誰しもが不安の中で生きている

とはいえ、飽き性ということは、他の仕事に目移りしたことはないのだろうか。

「他の仕事をしてみたいと思ったこと、ありますよ。若い時は、青春も差し置いて仕事をしていたから。普通に大学生になりたいとか、ファーストフード店でバイトしたいとか。

大人になってからも、違う職種をやってみたらどうなんだろうっていうのは、意外といつもシミュレーションしていたりします。

でも、他の職種に就いて、どうなのかなって。もう4歳からこの道でやっているから、他のことができないんですよ(笑)。だから、これしかできない、みたいなところはありますね」

長く続けてきたからこそ出る“これしかできない”という言葉。でも、それだけの長い年月の中で、不安や葛藤もあったのではないか。率直に質問してみると、意外な答えが返ってきた。

「もうね、ず~っと不安(笑)! これで良いのかな、大丈夫なのかなっていうのは常にず~っとですね。

不安のない生き方とか、これで良いんだっていう確信は、きっと誰も持たないで生活しているから。“こうでなければ”って決めつけたり、いろいろと考えすぎたりせず行動して大丈夫なんですよ。

ちゃんとできてるのかなんて、その答えって誰も分からないですから。やることに意味があるんだと思います」

自分の気持ちに素直になることの大切さ

不安は常に持ち続けながらも、長年仕事を続けてきた観月さん。どのように考えて行動してきたのだろうか。

「人って、やっぱりおさまるところにおさまると私は思っていて。だから、あまり考えすぎず自然体にしていれば、より良い方向に導かれて、その方向に進んでいくと感じています。

のちに過去を振り返った時に“あの時こうしておけば”と思うことってあったりするけど、やっぱりその時じゃないと分からないことってたくさんあるから。

過去を見すぎず、今の自分が大切に思えることを大事にするのが良いと思います。楽しいなとか、今自分はここで頑張るべきとか。その時に感じる感覚でやってみれば良いんじゃないかな」

「職を変えたりとか、大きな決断をする時も、その時にそういう風に思うってことは、そうすべきだっていうタイミングでもあったりする。

自分の気持ちに正直に生きていれば、ちゃんとおさまるところにおさまるんじゃないかなって思うんですよね」

自分の気持ちを優先させる。その行動が“おさまるところ”へ導かれる近道なのかもしれない。

「思ったままにで、私は良いと思うんです。嫌だと思ったら、違うことをやってみる。その方が向いてることだってあるかもしれないし。

あと、仕事ばかりだと息詰まるから、プライベートの時間を充実させるのも大切です。そこから得るヒントもあったり、人脈もあったりするから。

私は仕事だけじゃなくて、いろんなことをやってみて、それに携わるいろんな人たちと出会って自分の人脈を広げることが、未来の自分を助けることになるんじゃないかと思います」

仕事をするだけが人生ではない。自分の時間を大切にすることが、仕事にもつながることを観月さんは教えてくれた。観月さんの言葉で、ふと肩が軽くなるのを感じた。

長く続けても、不安な気持ちは続く。だからこそありのまま、自然体で、思ったままに行動するのが良いのかもしれない。

私は、私が今思うままに行動しよう。自分が感じたその時の気持ちが、一番自分を表しているのだから。

『劇場版 ルパンの娘』

代々泥棒一家“Lの一族”の娘として生まれた三雲華は、運命的な出会いから代々警察一家の息子・桜庭和馬といくつもの障害を乗り越えて結ばれ、最愛の娘・杏を授かり幸せな毎日を送っていた。

そんなある日、華の父・尊が泥棒引退を宣言。これまで迷惑をかけたお詫びにと、華と和馬にちょっと遅めの新婚旅行をプレゼントする。親子水入らずで訪れたディーベンブルク王国観光を満喫していると、そこにはLの一族が!?

家族を人質に捕られ、事態はどんどん予測不可能な展開に。華は盗まれた愛する家族を救えるのか? そして、ついにその姿を現したもう1人のLの一族・三雲玲の目的とは!?

Lの一族、三雲玲、そして三雲華。すべての真相には、決して盗み出せない家族の絆があった――。

『劇場版 ルパンの娘』全国公開中

©横関大/講談社 ©2021「劇場版 ルパンの娘」製作委員会

※この記事は2021年10月15日に公開されたものです

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