Web商談になってから営業成績が悪化。その原因と対策
仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。
今回のお仕事ハックは「Web商談がうまくいかない」とのお悩みに、ライターのトイアンナさんがアドバイス。
Web商談がうまくいかない
私は営業として働いていて、対面で商談を行っていた時まではスムーズに商談を進めることができ営業成績もトップの方にいました。でも、コロナ禍でWeb商談に切り替わった途端、うまく話すことができず成績が急に悪くなってしまったんです。
オンラインでも、相手の興味を惹き付けて商談を成功に導くコツなどがあれば教えてほしいです。
こんにちは、トイアンナです。Web商談って、対面より難しいですよね。
私も営業をオンラインで始めて、そのしんどさをしみじみと味わっています。対面だとあんなに簡単にクローズできた案件が、Web商談だと「なかったことに」とお流れになる……。なぜ?
その理由と対策を、お伝えしていきますね。
Web商談は意識が離脱しやすい
まず、なぜWeb上で商談すると契約が取れないのか。答えは相手に離脱しやすいポイントがいくつもあるからです。ここからは主な離脱ポイントをお見せします。
よそ事をしやすい
Web商談は、別画面で作業をしながらでも商談に参加できます。家事をしながら、ペットの世話をしながら、他のメールを見ながらでも参加できるわけです。ですから、対面より離脱が多くなります。
熱が冷めやすい
対面のように興奮や熱意を、雰囲気で伝えづらいのがWeb商談。たとえすばらしい説得を受けても、スン……と、すぐに顧客の熱が冷めやすくなります。
Web商談で契約率を上げるコツ
対策としては、これら2点の「よそ事へ気が散る・冷めやすい」をいかに防ぐかにかかってきます。
対策1 Web商談専用に作った資料を投影しながら話す
まず、Web商談専用の資料を準備しましょう。対面と違って、パワーポイントに投影などをして説明しませんからフォントサイズを下げても大丈夫。「資料にじっくり目を通しながら話を聞かないと、この商談の内容は分からない」状況を作って離脱を防ぎます。
対策2 顔出し参加を事前にお願いする
ビデオがオフだと、そもそも集中して参加してもらえません。ポーズだけでも参加している体裁を持ってもらうために、事前に「ビデオをオンにしてお願いします」と声をかけてください。
対策3 商談後すぐに議事録と次のステップを送る
商談後にお礼だけではなく、議事録と「いつまでに何をしてほしいか」を書いたメールを送ります。そうすることで相手に「そういえばこんな話をしたな」と記憶づけられますし、次の行動を促して契約まで持っていけます。
対策4 自分の通信環境を整える
カフェから接続して周りがうるさい、照明が暗すぎて顔がよく見えないなど、「営業としてそれ、どうなんですか?」という態度になっていないか注意してください。
特に一般家庭の照明だと、顔が暗く写ってしまうことが多いもの。ネットで買える安いライトでもいいので、顔を照らすよう配慮してみましょう。
また、通信環境にトラブルがあると、それだけで相手の気が散ります。私は常に自宅のWi⁻Fi+モバイルWi⁻Fiを別回線で用意し、どちらかにトラブルがあっても対応できるようにしています。こういった準備は、事前にしておきたいものです。
Web商談ならではの離脱を防ぐだけ
と、この通りWeb商談は、現実とは異なる離脱ルートが多数生まれます。それを一つずつ潰すだけでも、契約率は上がるはず。
営業は、商談まで持ち込めないことが多いですが、相談者さんは商談まで成立しています。これなら、少しの変化だけで大きな成果につながるはず! 今後のご活躍を応援しています。
Point.
・Web商談では対面より多数の「顧客が離脱するルート」が存在する
・原因は主に「よそ事へ気が散る・熱狂が冷めてしまう」の2点。これを防ぐ手立てを考えましょう
・対面の商談と同じ資料、同じ環境で準備せず、Web商談に合わせた対策で契約率アップ!
(文:トイアンナ、イラスト:黒猫まな子)
※この記事は2021年07月23日に公開されたものです