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本当の自分は「あまのじゃく」? 千葉雄大インタビュー

#私たちの推しメン

高橋千里

毎日生きるのに一生懸命な私たちを癒やしてくれるのは、大好きなあの芸能人。マイナビウーマン編集部・ライターが今気になる「推しメン」にスポットライトを当ててインタビュー。彼らのかっこいい姿を写真と共にお届けします。

取材・文:高橋千里
撮影:須田卓馬
イラスト:町田メロメ

俳優・千葉雄大さんが声優として“うさぎ役”を演じたことで話題になった映画『ピーターラビット』の公開から、早3年。

以前から“かわいい系”のイメージが強かった千葉さんだが、3年前のインタビューでは、ピーター同様“かわいい”だけじゃない、野心のある一面を見せてくれた。

そして今回、映画の続編が決定。『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』と題された本作への出演を通して、新たに感じたこととは?

千葉雄大
今年でデビュー11年目、32歳。アンニュイな大人の色気をまとった、千葉雄大さんの不思議な魅力に迫ります。

注目ポイントは“うさぐれる”演技

前作『ピーターラビット』すごく好評でしたね! 今回、続編への出演が決まった時の気持ちを教えてください。

まずは、人を変えないで僕を呼んでくださったのがうれしかったです(笑)。

前作でピーターを演じてすごく楽しかったんですよね。気持ちを発散できるというか。やんちゃだったり落ち込んだり、良い意味で緩急のあるキャラクターなので。

今まで千葉さんが演じた役の中でも、ピーターは特に思い入れのあるキャラクターなんでしょうか。

そうですね、僕はピーターの自由奔放なところが好きで。自分主体で自信家なんですけど、悪いことをして誰かに迷惑を掛けちゃった時に、ちゃんと謝れる人……いや、うさぎなんです(笑)。すごく好感が持てます。

ただ、自分だけで突っ走ってしまうところもある。周りにはちゃんと仲間がいるのに、それを見失っちゃうのはもったいないなと思います。僕自身にも言えることなんですけどね。

千葉さんも、周りを見失ってしまうことがあるんですか?
うーん、つい感情的になって、相手に対して言葉足らずになってしまうことはありますね。後から「あの時ああ言えば良かったな」って反省します。

千葉雄大

今回の映画『ピーターラビット2』は、人間嫌いな動物たちを組織するうさぎ・バーナバスに誘われて、ピーターが悪の道に誘われてしまうストーリーです。声の演技で注目してほしい点はありますか?
「あーあ、僕なんてどうだっていいんだ」とか、やさぐれる演技に注目してほしいです。うさぎとかけて“うさぐれる”って言うらしいですけど(笑)。
かわいいですね(笑)。声だけでうさぐれる表現をするのは、難しくなかったですか?
僕はうさぎじゃないのでうさぐれてはいないんですけど、やさぐれた部分はあると思うので、そんなに難しく考えず自然に演じることができました。
千葉さんの中に、やさぐれた部分が!?
僕にも「あーあ」みたいな時はあるので(笑)、心の底から感情移入して演じられましたね。

言われてうれしい褒め言葉は「面白い」

千葉雄大

千葉さんは20代の時は“かわいい”イメージが強かったのですが、30代になってから大人な役を演じられることが多く、“かっこいい”魅力も増した気がします。
ありがとうございます。でも実は僕、あまり「かわいい」「かっこいい」と褒められるのが好きじゃないんですよ。外見よりも内面の方を充実させたくて。
そうなんですね。何と褒められるのが好きですか?
「面白い」ですかね。僕をよく知ってる友達とか、今日撮影してくれたカメラマンの須田さんにも、よく言われます(須田さんを見ながら)。
「面白い」っていろんな意味があると思いますが、どういう面白さで褒められることが多いですか?

お笑い的な面白さではなく、興味深い意味での面白さとして、褒めてもらうことが多いかもしれないです。会話をしていて「その考え方、面白いね」って。

自分では全く面白い自覚はないんですよ。だからうれしいのかもしれない。

それに、内面ってなかなか変えられないじゃないですか。だから、より本質的な部分を褒められている感じがするんですよね。

千葉雄大

ちゃんと自分のことを分かってもらえているうれしさもあるんですね。

そうですね。僕、多分あまのじゃくなんですよ。基本的に褒められるのがあまり得意じゃないんですけど、褒めてほしいし、自分のことを分かってほしい。何だろう、照れ隠しなのかな(笑)?

今回演じたピーターもそういう部分が少なからずあるので、やっぱり似ているかもしれないですね。

「誰かと過ごす時間」を大事にしたい

千葉雄大

今年はコロナの影響で、仕事やプライベートに関する価値観が変わった人も多いです。千葉さんは何か変わったことはありましたか?

改めて気づいたのは、自分は寂しがり屋だなってこと。ステイホームの時間が増えたのをきっかけに感じました。

たまに友達とビデオ通話をつなぐとほっこりするんですけど、「じゃあね〜」って通話を切った途端、無音の空間が広がるじゃないですか。そこで「寂しい!!」って思いましたね。

分かります。ビデオ通話の後って、楽しかった時間からの反動がすごいですよね。

今までは「一人でいる時間が大事」だと思って生きてきたけど、一人でいる時間なんていくらでも確保できるわけで。それよりも「誰かといる時間」を大事にしたいなと思いましたね。

こういうエピソードを話すと「結婚願望はないんですか?」とかよく聞かれるんですけど、そういうことではなくて(笑)。

千葉雄大

今後こんな自分でありたいという、仕事における理想像はありますか?
ひょうひょうとしていたいですね。嫌なことを頼まれても「はーい、分かりました」っておおらかに対応していきたい。自我がないように見えるけど、すごくニュートラル。結果として生み出すものはすごくすてきだったりする。そういう人になりたいです。
そういった余裕のある方、憧れますね。

あとは、経験したことのない仕事にも挑戦してみたいです。

年を重ねるとなかなか新しい挑戦をするのに臆病になったり、打たれた時に立ち直れなくなったりすることもあると思うけど、そこは怖がらずに挑んでいきたいですね。

ここが推せる! 千葉雄大さんの推しポイントを勝手にプレゼン

千葉雄大

褒められたくないけど、褒められたい。一人が好きだけど、誰かと一緒にいたい。ご自身は「あまのじゃく」と言っていましたが、それだけ感情が深く豊かだということ。今回もまた新しい千葉雄大さんに出会えた気がして、底知れぬ魅力を感じます!(ライターたかはし)

INFORMATION

映画『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』

前作から3年、ビアとマグレガーが結婚することに! ピーターの父親をパイにして食べた因縁の一族の1人であるマグレガーに父親気取りで叱られ続ける毎日にウンザリしたピーターは、湖水地方を飛び出し大都会へ家出してしまう!

そこで出会ったのは、ピーターの父親の親友だと語るバーナバス。都会でタフに生き抜くバーナバスにピーターは父親のような頼もしさを感じるが、人間に恨みを抱くバーナバスは人家の冷蔵庫から野菜や果物を盗み、動物たちを組織して人間への復讐の機会をうかがっていた……。

2021年6月25日(金)、日本公開!

※この記事は2021年06月25日に公開されたものです

高橋千里

高橋千里(たかはし ちさと)

2016年にマイナビ中途入社→2020年までマイナビウーマン編集部に所属。タレントインタビューやコラムなど、20本以上の連載・特集の編集を担当。2021年からフリーの編集者として独立。『クイック・ジャパン/QJWeb』『logirl』『ウーマンエキサイト』など、紙・Webを問わず活動中

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