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「ベンチマーク」の意味とは? ビジネスシーンでの正しい使い方

上色ゆるり

「ベンチマーク」という言葉の意味を知っていますか? ビジネスシーンの他、PC・スマホ比較サイトなどで目にする機会などもあるでしょう。今回は、ビジネス用語に詳しいライターの上色ゆるりさんに「ベンチマーク」の意味と使い方を解説してもらいました。

「ベンチマーク」という言葉の意味とは?

どのような意味の言葉なのかはもちろん、仕事に活用できる言い回しなども紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

「ベンチマーク」の意味

ベンチマークとは「基準」「水準」「指標」を指します。

ベンチマークの語源は、英語の「benchmark」から来ています。

benchmark
(1)《測量》水準点;(一般に)(評価などの)基準(点)、標準価格
(2)《コンピュ》ベンチマーク(ハード・ソフトの性能などを比較検査するための評価基準)
(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)

これを見ると、英語の「benchmark」には、「一般的な物事の基準」という意味と、「コンピューター用語としての基準」という意味の2つがあることが分かります。

外来語としての「ベンチマーク」には、どちらの意味も含まれています。そのため、使われる状況や話の内容によって意味が変わってきます。

では、「ベンチマーク」はどのような分野で、どのような意味を持つのでしょうか。分野ごとの意味もチェックしておきましょう。

IT分野と経済分野で異なる「ベンチマーク」の意味

「ベンチマーク」が主に使われているのは、IT分野と経済分野。

「基準」を指す言葉であるという点ではどちらの分野でも共通していますが、意味は分野によって異なります。

間違った捉え方をしてしまわないよう、分野ごとに意味を把握しておきましょう。

IT分野では「コンピューターの性能を評価したり、調整したりするための基準」

IT分野においての「ベンチマーク」とは、コンピューターの性能を評価したり、調整したりするための基準のこと。

具体的には、PCやスマホに搭載されているハードウェア、およびソフトウェアの処理速度を表す数値のことを指します。

コンピューターの性能を「ベンチマーク」という共通の数値として表すことで、平等に比較できるようになるなどのメリットがあります。

経済分野では「比較対象となる企業の戦略や指標のこと」

経済分野での「ベンチマーク」とは、自社と同じ市場の中で優れている企業、比較の対象となる企業の戦略や指標のこと。

または、優良企業と比較し自社の課題をあぶり出すことで、商品やサービスを改善する活動のことを指します。

ベンチマークの活動は、業績を上げることを目的として、多くの企業が取り入れている経営戦略の1つ。

そのため、経営会議を行う時や起業するための会議、マーケティング関連のニュースなどで、「ベンチマーク」という言葉が多く使われています。

「ベンチマーク」の使い方(例文付き)

「ベンチマーク」とは何かを理解したところで、次に使い方をご紹介します。

IT分野と経済分野で「ベンチマーク」の意味が変化するため、それぞれ言い回しにも違いがあります。

例文と共に解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

IT分野における「ベンチマーク」の使い方

IT分野では、PCやスマホを比較するためにベンチマークが取り入れられるため、「ベンチマークを測定」「ベンチマークを表示する」といった表現が多く見受けられます。

主に、PC、スマホの比較サイトや通販サイトなどで頻繁に使われている言い回しです。

それでは具体的な例文を見ていきましょう。

例文

・どちらのPCを導入すべきか検討するため、まずは両方のベンチマークを計測してみよう。

・A社のスマホとB社のスマホのベンチマークを測定したところ、自分の使用用途にはA社のものが適していると分かった。

・このPCのベンチマークについては、以下の通りです。

経済分野における「ベンチマーク」の使い方

経済分野における「ベンチマーク」は、自社の比較対象となる優良企業を指し、「ベンチマークの対象」や「ベンチマーク相手」といった使い方ができます。

また、自社の比較対象となる優良企業を選ぶことを意味する「ベンチマークを選定する」、比較し、自社の改善に役立てる活動のことを意味する「ベンチマーキング」などの表現方法もあります。

では、具体的な例文を紹介します。

例文

・新しく事業を立ち上げるならば、まずはベンチマークとなる企業を選定しよう。

・他者との比較分析、改善を長年繰り返してきたことで、ベンチマークの効果が明確に現れている。

・この不況を乗り切るため、当社はベンチマーキングに全力を注いでいく方針だ。

「ベンチマーク」に関連する用語

「ベンチマーク」には、他の単語を組み合わせて意味を持つ用語が多数存在します。

ここでは、ビジネスやニュースなどでよく聞く単語を2つ紹介していきます。

「ベンチマークソフト」

「ベンチマークソフト」とは、コンピューターの性能を数値化するためのソフトウェアのこと。コンピューター用語として、IT業界で多く使われている言葉です。

ベンチマークソフトを使うことで、複数のPC、スマホの性能を比較しやすくなるため、購入を検討する際に多く取り入れる人が多いようです。

「ベンチマークテスト」

「ベンチマークテスト」とは、コンピューターの性能を比較するため、テストして数値化することを意味します。こちらもIT分野で多く取り入れられている言葉です。

ベンチマークテストの評価が高ければ、商品を販売する際のアピールポイントになるため、スマホやPCを開発、販売する多くの企業が導入しています。

「ベンチマーク」の意味を理解しておこう

ビジネスでも日常会話でも、横文字が多く使われるようになってきたとはいえ、まだまだ苦手意識が強いという人も多いのではないでしょうか。

気の知れた友人との会話であれば、分からない言葉が出てきたとしても、なんとなく内容が分かれば問題ないでしょう。

しかし、仕事ではそうもいきません。言葉の意味が分からず、話の意図がきちんと伝わらなかったことで、大きなミスにつながることもあります。

そのような事態を避けるため、少しでも多くの横文字を知っておきたいところ。特に、IT分野、マーケティング分野に携わる仕事をしている人は、「ベンチマーク」の意味や使い方をマスターしておいて損はありません。

ぜひ今記事を参考にし、外来語に強い自分を目指してみてはいかがでしょう。

(上色ゆるり)

※画像はイメージです

※この記事は2021年05月24日に公開されたものです

上色ゆるり

アパレル販売員歴8年、元アパレル店長のフリーライター。接客や人材育成で得た経験を元にファッション、美容、ビジネス系コラムを中心に執筆中。 アパレル時代にお客様、スタッフから寄せられた恋愛相談は数多く、恋愛系コラムも得意とする。自信がありそうに見えて実はコンプレックスまみれの為、「少しでも多くの人に自信を持ってもらえるように。」と願いながら、日々文章を書き綴る。

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