「小職」とは? 正しい意味と使い方
「小職」の正しい使い方
ここでは、「小職」の使い方について、具体的な例文を交えて紹介します。
メールや手紙で使用するのが一般的
「小職」は、口頭で相手と直接話す際にはあまり使わず、メールや手紙などの書き言葉として用います。
【例文】
・ご不明な点がございましたら、小職までご連絡ください。
・来週の打ち合わせには、小職も参加いたします。
・小職も貴社のお力になれるよう、精進してまいります。
このように、「私」を「小職」に置き換えて使用するのが一般的です。
役職に就いている人が使うもの
「一般的には高いとされる自分の地位を謙遜する」という役割を担い、元々は国家公務員が使う言葉だった「小職」。
民間企業で使う場合も、課長や部長といった、何らかの役職に就いている人が使用します。
とはいえ、「小職を使える役職は、ここからここまで!」といった明確なルールはありません。受け取り手の感覚やシチュエーションによっては、失礼にあたる可能性もあるので注意が必要です。
女性が使ってもOK?
「小職」に似た意味を持つ「小生」という言葉があります。これは、男性が自らをへりくだって指す表現のため、「小職」も同様に性別の決まりがあるのでは? と疑問を持つ人もいるようです。
しかし、「小職」は「小生」のように男性だけを指す言葉ではありません。女性も同様に使うことができます。
一般の会社員が使うのはOK?
前述した通り、「小職」は基本的に、ある程度地位の高い人が使用する言葉です。
そのため、「へりくだる地位」のない人、つまり役職に就いていない人が自分のことを「小職」と表現するのは不適切であると考えられます。
失礼だと感じる人は少ないかもしれませんが、「ビジネスマナーを知らない人」という印象を与え、相手からの信用を落としかねないので要注意。
メールや手紙のような、後々形に残ってしまう書き言葉であるからこそ、使い方には気をつけましょう。
基本的には言い換えるのがおすすめ
今や民間企業でも使われるようになった「小職」ですが、使える人が限られている上に明確なルールがないため、適切なシーンを見極めるのが非常に難しいでしょう。
自分では正しく使用したつもりでも、相手によってはあまりいい印象を持たないこともあるため、関係性にヒビが入るリスクもゼロではありません。
ビジネスシーンで一人称を表す言葉は、「小職」以外にもたくさんあります。
「部長クラスだったら使ってもOK?」「失礼にならない?」と迷うようであれば、迷わず使える言葉に言い換えた方が、余計な心配をせずに相手とコミュニケーションが取れますよ。