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「手前味噌」の意味や使い方とは? 語源や例文・言い換え表現を解説

前田めぐる(ライティングコーチ・文章術講師)

「手前味噌」の誤用例

「手前味噌」とは誇らしげに自慢することだと分かりました。

ここでは、「手前味噌」の間違った使用例を紹介します。

「手前」は「手近」という意味ではない

「手前」という言葉から、「身近にある」「簡単なもの」などが想像されるせいか、よくやってしまう間違いです。

前段でも述べた通り、「手前味噌」の「手前」は距離を示しているのではなく、「自分」のこと。

そのため、「手前味噌で恐縮ですが、このケーキ、頂き物なんです。よろしければ、おやつにでも」というような表現は、誤用です。

自分で作ったものでもこだわりがあるものでもない、「手近にあった頂き物」という意味で「手前」を使っているからです。

「手前味噌で〜ですが」に自分を卑下する言葉は使わない

謙遜の表現が過ぎてしまい、「手前味噌で、ご覧に入れるのは恥ずかしいのですが」などと卑下してしまうことがあります。

しかし、「手前味噌」は卑下する表現としては使いません。

なぜなら、「手前味噌」は「誇らしげに自慢をする」という意味であり、卑下する言葉と並べるには不釣り合いだからです。

もし謙遜の気持ちも一緒に表したい場合には、以下の例文にあるように「恐縮ですが」とセットで使うと決めておくといいでしょう。

次ページ:「手前味噌」はどんな時に使えるの?(例文付き)

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