「ユーティリティ」とは? 意味と使い方
「ユーティリティ」とはどういう意味なのか知っていますか? 意味を理解しないまま使っていると恥をかくことがあるかもしれません。そこで、今回はコミュニケーション研究家の藤田尚弓さんに、「ユーティリティ」の意味や、ビジネスシーンでの使い方を詳しく聞いてみました。
ビジネスシーンのみならず、日常会話にも使われることがある単語「ユーティリティ」。何気なく使っていますが、その意味は思っているより広いです。正しく使えているのか不安になる人もいるのではないでしょうか。
そんな、今さら聞けない「ユーティリティ」の意味を、具体的な使用例と共にご紹介します。
「ユーティリティ」の語源と意味
ユーティリティの意味とは?
ユーティリティの語源は、英語の「utility」で、直訳すると「役に立つもの」「有用性」「効果」「公益」となります。
ここから転じて、日本のビジネスシーンにおいては、少し異なる派生した意味で使われているので注意が必要です。具体的には、幅広い能力があり何でもできる人や物を指しています。さまざまなポジションで活用する人や、複数の用途で使える道具などを思い浮かべると分かりやすいでしょう。
何でもできるというと、何でもそつなくこなすことができるのに、これといって突出した能力が無い「器用貧乏」といったネガティブなイメージを持つ人もいるかも知れませんが、ユーティリティの場合は「幅広く役に立つ」というポジティブな意味のみで使われます。
「ユーティリティ」を名詞として使うなら?
「ユーティリティ」は趣味やスポーツなどの会話でもなじみのある言葉でしょう。
ゴルフの世界では「ユーティリティクラブ」というさまざまなシーンで使えるゴルフクラブが有名で、ゴルフをする方であればイメージしやすいのではないでしょうか。また、英語圏では「ユーティリティズ」と複数形にして、電気、ガス、水道などの公共サービスのことを指します。
日本では「ユーティリティ」という単語だけの使用はあまり浸透しておらず、ゴルフクラブを除いては、次のように形容詞として使用されることが多いです。
「ユーティリティ」を形容詞として使うなら?
スポーツの世界で万能な選手を指して使われる「ユーティリティプレイヤー」、会社の給湯室や食堂を示す「ユーティリティルーム」、パソコンの使い勝手を向上させるために使用する「ユーティリティソフトウェア」、いぶし銀の脇役から主役も張れ、どんな役柄も演じることができる「ユーティリティ俳優」といった使い方をされることもあります。
「幅広く活躍する」、「有益な効果をもたらす」といったイメージを持っておくと理解しやすいかと思います。