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奇跡の44歳。美容家・石井美保の「自分の機嫌を取る美容」

【特集】自分の機嫌をとる美容 -自己中美容-

ameri

きれいになりたいのは、他の誰でもない「私」のため。美容好きな芸能人・インフルエンサー・ライターのみなさんに、「自分の機嫌をとる美容 -自己中美容-」について語ってもらう特集です。

取材・文:ameri
撮影:岡部太郎、岩谷優一
編集:高橋千里/マイナビウーマン編集部

思春期から肌のゆらぎに悩み続けてきた私。さまざまなスキンケアを試すものの、いつだって肌トラブルと隣り合わせの状態が続いていた。

そんな時に出会ったのが、40代とは思えない若々しい美肌で話題の美容家・石井美保さんのスキンケアメソッドが詰まった『一週間であなたの肌は変わります 大人の美容学習帳』という本。

どんなスキンケアにもしっくりきていなかった私は、半信半疑でその本を手に取ってみた。私でも続けられそうなくらい単純明快なスキンケアステップ、書籍の中でほほ笑む石井さんの美肌。それらを信じて、日々のケアに“石井メソッド”を取り入れてみたくなったものだ。

今回は、マイナビウーマンの特集「自己中美容」に絡めて、若々しく美しい肌を保ち続けている石井美保さんにインタビュー。スキンケアへのこだわりや、自分の機嫌を取る時の美容法について聞いてきました!

「朝の保湿」が1日の肌状態を決める

――日頃からSNSなどで美容情報を発信し、新刊も話題の石井さん。年齢を重ねても美しい肌を保つために、実践されているスキンケアのルーティンやポイントを教えてください!

朝から夜まで1日耐え得る肌にするために、朝のスキンケアに重点を置いていることがポイントです。

メイク崩れを防止したいという理由で、朝は乳液やクリームを省いてしまう方が結構多いと思いますが、実は全く逆なんです。

――逆というと……?

保湿しないと、肌が油分の不足を感じて、余分に皮脂を出してしまい、夕方に脂っぽくなってしまいがち。朝のスキンケアで過剰なくらいうるおいを与えて、乳液もクリームもたっぷり使ってあげることで、ゆらいだりメイク崩れを起こしたりしない肌へと導けます。

反対に夜は、寝ている間に肌が回復するといわれているので、日中浴びたダメージを修復できるスキンケアアイテムをピンポイントで使うのがルーティンですね。

――夜のスキンケアの方が大切だと思っていたので、盲点でした。

もちろん夜もしっかりやってもいいですよ。

私も昔は、夜に重点を置いて「夜に一生懸命ケアしたら翌日に良い状態でいられる」と思っていました。でもある日、気付いたんです。「とはいえ、朝に全て洗い流してしまうよね」って(笑)。それってかなりもったいないことですよね。

――確かに……。

洗って一度リセットされるのに、夜にしっかりケア、朝にシンプルケアをしていいのかなと疑問に思ったことが、今のルーティンにたどり着いたきっかけでした。

そこから、朝はスチーマーをしっかり浴びながらスキンケアをするなど、たっぷりと保湿を心掛けるようになりましたね。そうすることで、夜までくすまずメイク崩れも感じにくくなったんです。

その後、朝も夜もしっかりケアしていたら毎日かなり大変になったので、夜のケアを軽くするように変えました。夜のケアは次の日に影響しないことが分かって、それからは朝と夜の比重を変えた感じです。

――やっぱり朝は「保湿」が大切なんですね。

そうですね。朝は特に保湿が大切です! 「私、しっかり保湿しています」という方でも、話をよく聞くと足りていないことが多くて。

――どういうプロセスで保湿をするといいのでしょう?

化粧水をまず満タンに肌へ入れることが大事です。オーバーな言い方ですが、私は「10回付け」を推奨しています。

本当に自分の肌がカラカラだった時、化粧水が何回入るか試したら10回ほど入ったんです。入り切ると、化粧水を肌が受け入れなくなる瞬間がやってきます。それが満タンになったサイン。

水分だけではなく油分もないとうるおった肌とはいえないので、その後しっかり乳液を使うこと。そして、フタの役割を果たしてくれるクリームも一緒に使うことを意識すると良いと思います。

――化粧がヨレてしまうから、とクリームを省くのは逆効果なんですね。

そうですね。あとは、日焼け止めを使うからクリームを塗らないという方がいますけど、この2つは役割が違うので、どちらも使うことをおすすめしています。

もちろん、クリームの役割も兼ね備えた日焼け止めであればいいのですが、クリームを塗らないとうるおいを逃がしてしまいかねない。なので、朝はクリームをたっぷり塗ることを勧めています。

2020年は時間に余裕が生まれ、ケアの見直しができた

――新型コロナによる外出自粛の期間、自宅でのスペシャルケアを取り入れている人が増えていたように感じたのですが、石井さんはどんなスキンケアを実践していましたか?

私は外出自粛期間も、主宰するビューティーサロンには出掛けていたので、完全にこもっていた期間というのは実はありませんでした。

元々肌トラブルに見舞われることが少なかったのですが、マスクを毎日するようになったことで、ゴワついたりくすんだりしたんですよ。

なので、スペシャルケアアイテムとしてメディプローラーの「CO2ジェルマスク」を購入しました。しっかりと容器で混ぜ合わせて1回30分かけてケアする炭酸パックです。1箱分、連日で続けましたね。

――毎日スペシャルな炭酸パックをするとは、ぜいたくですね!

おかげでくすみは抜けました。あとは、サロンを午後からの営業にして出勤時間を遅めに切り替えたことで、朝お風呂に入る習慣がつきましたね。30分ゆっくり湯船に浸かりながら炭酸パックをしてから身支度すると、つるピカな肌で出掛けられるんですよ。

元々、疲れを取るために毎日夜に湯船に浸かることがマストだったのですが、1日中ピカピカの肌で挑むには、朝お風呂に入って炭酸アイテムを使うと良いということを、このコロナ期間中のケアで発見しました!

――では、炭酸アイテムも朝使った方が良いんですね。

朝が良いですね。肌を立て直し、保湿ケアを受け入れやすい状態へと整えてくれるのが炭酸アイテムの効果なので。

あとは、血の巡りを良くしてむくみを取り、パッと顔色を明るくしてくれることも炭酸アイテムの役割。やはり寝起きは顔がむくんでしまいがちなので、朝に取り入れるのがおすすめです。夜に炭酸アイテムを使っても、透明感やスッキリ感は睡眠の間でリセットされてしまうので……。

――他に、お気に入りの炭酸アイテムはありますか?

SENSAIの「センサイ AS マイクロムース トリートメント s」という炭酸化粧水がお気に入りです。

これは、私が推奨している「化粧水の10回付け」が必要ないアイテムなんですよ! 繭玉のような泡を1プッシュ分顔に塗るだけで、化粧水や美容液、乳液まで全て肌に入れ込んだような状態にできるんです。

――1つのアイテムでそこまで! すごい……!

それだけで透明感もハリもうるおいも得られるので、あとはクリームでフタをして出掛けられます。

もちろん、いつもはなるべくスキンケアにしっかり時間をかけられるように早起きをしているのですが、万が一「寝過ごしちゃった!」という時に助けてくれるアイテムです。

実は、日本テレビ『スッキリ』の最初の出演日、盛大に寝坊して……。ロケバスが迎えに来る予定時間の30分前に起きてしまったんですよ(笑)。

本当なら、お風呂に入ってあれこれスキンケアをしてから出掛けようと思っていたのに、何もできませんでした。だけど「センサイ AS マイクロムース トリートメント s」が大活躍。とても助かりましたね。

――これは1つ持っておきたい! 

持っておいた方がいいです! 毎日使うにはとても高額ですが、困った時に使う用として1つ手元にあると安心です。

気分を上げたい時のメイクは「ツヤ重視」

――肌がパッと明るくなったり引き締まったりすると、1日中気分が良くなりますよね。その上でさらに気分を上げたい時には、どんなメイクをしますか?

私は、自分のテンションが上がるポイントは「色」ではなく「ツヤ」だと思っているんです。なので、下地の段階からツヤを仕込み、ツヤをまとえるファンデーションを塗るようにしています。

コロナが流行してすぐは「どうせマスクで覆われているし」と日焼け止めや色付き下地のみを塗って出掛けていたのですが、やっぱり自分の気持ちが上がらないんですよね。

――ちなみに、良いツヤを作れるおすすめのアイテムはありますか?

クレ・ド・ポー ボーテの「ル・フォンドゥタン」は好きですね。1つ3万円もする高級アイテムなので、日常使いというよりはとっておき用のものにはなりますが……。

これを付けているだけで、肌がどんどん元気になるんです。日中は美しいツヤ肌でテンションが上がるし、メイクを落とした時の肌を見ても気分が上がる。二度うれしくなる美容液級のファンデーションです。

最近発売された新商品だと、「諭吉ファンデーション」と呼ばれているSUQQUの「ザ クリーム ファンデーション」が、きれいなツヤが出ておすすめです。

あとは下地も大切ですね。日焼け止めにプラスしてツヤを仕込める下地を持っておくと良いと思います。コスメデコルテ AQ ミリオリティの「デイトリートメント プライマー」が気に入ってます。

――気になるコスメばかりで、メモが追いつかない……!

それから、使ってみたら良かった下地が、ジルスチュアートの「イルミネイティング セラムプライマー 01」。

美しくツヤが出ることはもちろん、ファンデーションの後にツヤを足したい部分に重ねられるところもポイントです。下地を塗って、ファンデーションを塗って、もう一度下地でサンドイッチするんですよ。

――えっ! 新しい!

私は、ツヤをまといたい頬やCゾーンに重ねるのが好きです。やりすぎなギラギラ感が出ず、ヨレもしない。マスクで落ちてしまいやすい練りハイライトの代わりに使っています。

――ジルスチュアートなら、私のような20代の一般女性でも手が届きそうです!

疲れた時の、とっておきの甘やかしアイテム

――普段、働いてクタクタになった時や嫌なことがあった時、自分を甘やかして機嫌を取りたくなります。石井さんの「自分を甘やかす美容法」が知りたいです!

疲れた時は、ラ・プレリーの「クリスタル ミセラー ウォーター」(拭き取りクレンジングウォーター)で自分を甘やかします。今年発見した、一番の甘やかしアイテムです。疲れた時に投入します。

拭き取りクレンジングは洗浄力が強く、こすって肌を傷つけてしまいかねないので基本的には反対なのですが、これだけは別物ですね。拭き取っただけで全てのスキンケアが終わったかのような状態まで持っていける。

なので、本当にズボラなんですけど、それで拭いた日は、何も塗らないで寝てしまうこともあります。

――どうしてもこすってしまうので、拭き取りクレンジングは一番敬遠してしまうアイテムです。

摩擦は厳禁なので、ふかふかのコットンを2枚重ねて、そこにクレンジンウォーターをたっぷり染み込ませて拭く、という超ぜいたく使いをしています。スペシャルシートマスクで顔を拭いているようなものですね!

――かなりぜいたく……!

ラ・プレリーなので、クレンジングウォーターでも1本15,000円ほどするんです。美容液級の金額ではありますが、その後に高い美容液や化粧水を付ける必要がなく、1本でしっかりスキンケアができるならと、自分に使うことを許しました。

このクレンジングウォーターに手が伸びた時は「今日はとても疲れているんだな。よしよし、使っていいよ」と思っています。自分で自分の状態に気付いてあげられるバロメーターのような存在です。

――最後に、石井さんにとって「美容」とはどんなものですか?

「自分を大切にしていることを確認するためのもの」です。

元々はコミュニケーションツールだと考えていました。きれいな肌を保つことで、人と対面した時に自信を持って関わり合えるし、「あなたの肌を見て元気をもらいました」と言ってもらえたこともあって。

もし肌が疲れていたら、「肌疲れてるね、大丈夫? 体調悪いの?」と相手を心配させるところから始まってしまいます。肌を整えることは、コミュニケーションを円滑に、前向きに進めるためのものだという思いは今もベースにありますね。

その上で、今回のコロナ期間を経て、自分の肌としっかり向き合う機会を得られたことで、スキンケアは「自分を大切にする行為」だということに気付きました。

日々忙殺されていると、自分を大切にしている感覚が弱まってしまい、「どうしてこんなに頑張らなきゃいけないんだろう」「私はどこへ向かっているんだろう」と泣けてくることもありますよね。

優しく自分に触れてあげたり、時間をかけて良いものを丁寧に付けてあげたりするスキンケアタイムは、まさに自分を大切にできる時間。毎日のルーティンの中で「自分を大切にしてあげられている」と噛みしめる行為が美容だなと思います。

――私もこれからは、忙しい時ほど自分を大切にできるスキンケアの時間をしっかり取れるように意識していきたいです。本日はありがとうございました!

 

INFORMATION

『一週間であなたの肌は変わります 大人の美容学習帳』(講談社)

あの田中みな実さん、絶賛! 「私も美保さんに救われたひとりです」

44歳にしてシワなし、たるみなし。透明感あふれる美肌と美貌を保ち続ける美容家・石井美保さんも、実は30代前半まで「肌を褒められたことはなかった」といいます。

現在の美肌にたどり着くきっかけとなったのが、徹底してこすらない「摩擦ゼロ洗顔」。その洗顔法を中心に毛穴悩み、シワ・たるみ・ほうれい線悩みを改善するスキンケア法や、田中みな実さんも実践する「肌アイロン」まで、“石井メソッド”を単純明快に伝えます。

※この記事は2020年10月16日に公開されたものです

ameri

2016年より執筆をはじめ、主に美容・恋愛・ウエディングについて書いています。美容とコーヒーとチョコレートをこよなく愛するフリーライター。コスメと触れ合うこと、旅行、カフェ巡りが趣味です。百貨店のコスメフロアによく出没する特徴あり。

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