「寂しい」「淋しい」の違いは? 意味や使い分けを解説
「寂しい」と「淋しい」の使い分け(例文付き)
常用漢字表にあるのは「寂」のみで、「淋」は常用漢字外の漢字なので、公文書やビジネス文書では「寂しい」に統一する方が無難です。
堅苦しくないメールやメッセージ、物語、詩、私信などでより深くニュアンスを表現したい場合、次のような使い分けをするといいでしょう。
「寂しい」を用いる時
「寂しい」は、客観的事実が与えるさびしさを表現するのに、より適しています。
静まりかえった空間や気配、寂れた景色など物理的な前提条件がある場合に使うと良いでしょう。
例文
・駅前の商店街はシャッター街となって久しく、寂しい。
・秋風が吹く中、しまい忘れた風鈴が寂しげな音を立てていた。
「淋しい」を用いる時
「淋しい」は、心情面でのさびしさを表現するのに、より適しています。
あるべき人がいないことや、物・お金がないことから感じる深い孤独や、涙があふれて止まらないようなさびしさを伝えたい場合に使うと良いでしょう。
例文
・わずかな貯金も底を尽き、お店を手放した彼が「淋しい」と呟いた。
・信頼していた上司が異動し、部署のメンバーも散り散りになり、淋しい日々を過ごしています。