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理由もなく泣きたくなるのはなぜ? 原因と対処法を解説【心理学】

小日向るり子

泣きたい気持ちが生まれたときの対処法

泣きたい気持ちが生まれたときには、泣いてしまえばラクなのですが、そうもいかない場面もあるでしょう。

そこで、「泣く」以外の対処法を5つお伝えします。

1.外に出かける

泣きたい気持ちになったときは外に出かけてみましょう。自分の目に映るものを変えることで気を紛らわすことができます

買い物や映画、美術館など、視界に入るものに変化を起こしましょう。

2.いつもと違う体験をする

手作り体験や料理など、いつもとは違う体験をしてみましょう。作業に没頭し、集中することで思考の切り替えができます。

また、できれば達成感を得ることができる体験がおすすめです。達成感を得ることで自信や満足感の醸成にもつながります。

3.人と話す

友人や家族と話をするのもおすすめです。このときのポイントは、明るい話をすること。暗い話題では、更に気分が落ち込んで泣きたくなってしまう可能性があります。明るい話で笑顔になることを意識してみましょう。

4.泣きたい気持ちを客観視する

状況を客観視してみましょう。「今、私は泣きたい気持ちになっている」と心の中で言ってみるのです。

そしてどうして泣きたい気持ちになったのかを考えてみます。自分を客観的に見つめて考えることで、心は落ち着きを取り戻していきます

5.「大丈夫」と口にする

泣きたい気持ちが生まれたときに「大丈夫」や「泣かない」と口にするのも効果的です。心理学の行動療法でもよく使われる方法ですが、言葉に出すといった「行動」から意識を変えることができるケースは多いです。

さらにそれを繰り返すことで、「大丈夫と言えば泣かずに済む」というルーティンを作ることができるようになると、より早く切り替えられるようになります。

「泣きたい」というつらい気持ちをなるべく生まないコツ

泣きたくなるようなつらい気持ちはなるべく生み出したくないですよね。そこで、できることやそのコツを3つご紹介します。

1.定期的なストレス発散

ストレスや疲れが溜まり泣きたい気持ちに変わってしまう前に、定期的に発散しましょう。

買い物や映画を観に出かける、一日中家でDVDを見るなど、個々に発散する方法は違います。自分に合った方法を見つけて、息抜きする時間を意識的に作ってください。

2.思ったことは発言する

気持ちを溜め込みがちな人は、思ったことを口に出す練習をしてみましょう。まずはポジティブな感情を表に出すことから始めてみます。また、練習としてカウンセリングなど感情を否定されない安全な空間で気持ちを吐き出す体験もおすすめです。

思ったことを口にすることで、感情が涙という形で破裂する前にガス抜きができるということを体感するのです。

3.感情を書き出す

泣きたい気持ちになったときに感情をノートに書き出してみましょう。自分の感情がどう動いたときに泣きたい気持ちになったのか書き出し、それを繰り返すと、自己理解が深まります。

すると、出来事に対して感情の予測をつけられるようになり、これによって泣きたい気持ちを避けることができるようになります。

▶次のページでは、泣きたいのに泣けないときの対処法を解説します。

泣きたいのに泣けないときの対処法

泣きたくなったときに素直に泣けたらスッキリするのに、なぜか涙が出ずにモヤモヤしている人もいるかもしれません。

泣くことにネガティブなイメージがあったり、感情を押し殺したりする人に起こりやすい現象です。

最後に、泣きたいのに泣けないときの対処法を解説します。

(1)リラックスして気持ちを開放する

まずは自分の部屋やお風呂の中など、周りを気にせず落ち着ける場所に行ってみましょう。照明を少し暗くすると、自分の気持ちを感じやすくなります。

そして「泣いてもいいんだよ」と自分に向かって言ってみてください。誰も見ていないので「疲れたよね」「つらかったよね」など、自分の気持ちを素直に言葉にしてみましょう。

気持ちが解放されて、泣きやすくなるはず。

(2)泣ける作品に触れる

映画やドラマ、小説、マンガなどの中から、いわゆる「泣ける作品」と接してみるのもおすすめです。

登場人物に感情移入したり、関連する過去の出来事を思い出したりして泣けるかもしれません。

感情移入できる作品や泣きやすいジャンルを知っておくと、涙腺を刺激するスイッチを探しやすいはず。

(3)人に共感してもらう

味方になって話を聞いてくれる人に、今の気持ちを話してみるのもいいでしょう。否定せずに受け止めてもらえると、安心して心が緩みます。心が緩むと、素直に涙が出てきやすくなるものです。

また、共感して泣いてくれるような感受性豊かな人に話を聞いてもらうと、その人から「もらい泣き」できる場合もあります。

自分の話で泣いてくれる人がいると「泣いて良いんだ」と思えるので、自分が泣くことを許しやすくなるでしょう。

参考記事はこちら▼

泣けない心理や泣けない人の特徴、泣く方法を、心理カウンセラーの大塚統子さんに解説してもらいます。

自分の感情を理解することから始めよう

今回は、泣きたい気持ちを生まないコツについてもご紹介しました。泣くことがいけないわけではありませんが、泣きたくないときや泣いてはいけない場面もありますよね。

自分の感情を理解すると、泣きたい気持ちとも上手に付き合っていけるようになっていくので、ぜひ試してみてくださいね。

(小日向るり子)

※画像はイメージです

※この記事は2020年03月27日に公開されたものです

小日向るり子 (心理カウンセラー)

心理カウンセラー
フィールマインド 代表カウンセラー
正社員をしながらボランティアの電話相談員をしていました。「どんな電話も切らない」理念の中で恋愛、自死、癖、愚痴、いろいろな話を聴かせて頂きました。資格取得後はハラスメント相談員を経て現職。相談件数は2200件を超えます。悩みに大小はありません。

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