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誰も信じられない理由は? 対処法と絶対やってはいけないこと

トイアンナ

「職場の人が誰も信用できない」と悩んでいる人、多いのではないでしょうか? そんな時の対処法や、絶対にやってはいけないことを外資系会社出身のトイアンナさんに教えてもらいました。

あるオフィスで、常駐していた時の話です。

私が出向いたA社は、ストレートな物言いをする代わりに、誰も隠し事をしない文化でした。

業務に課題があれば「いまの仕事、ちょっといけてないよ」と厳しいコメントをすることもあれば、褒めるのも「〇〇さんって最高!」と直接的。人の好き嫌いではなく、業績の良し悪しだけを評価される文化は、外資出身の私にとって天国でした。

が、そこに勤めていたある社員は、帯状疱疹ができるほどのストレスを感じ1年で辞めてしまいました。

それも彼は「業績で直接的に指導されるなんて、こんな生きるか死ぬかの現場じゃ、誰も信じられない」と感じていたらしいのです。私にとっての楽園が、誰かにとっては地獄になる。そんな当たり前のことに、驚いてしまった出来事でした。

時は過ぎて、別のオフィスで常駐案件を引き受けていた私は、人間関係のストレスで過食となっていました。その職場は物事を表で言わない代わりに、裏で悪口、ひがみが広がっていました。

私にとっては、この職場にいた時こそ「誰も信じられない」時間だったのです。

誰も信じられない職場は、誰かにとっての天国

この世には、圧倒的に悪い職場もあります。

たとえば、暴力がはびこる世界線で生きている職場とか、トイレの回数まで制限されているとか、横領が半端ないとか……です。ここまで来ると「ここでのキャリアも潮時じゃ!」と叫んでさっさと転職すべきだと思います。

が、ほとんどの職場は「あなたにとっては地獄でも、誰かにとっては天国」なんじゃないでしょうか。むしろ、一部の人が適応できているからこそ、あなたが苦しいのでは?

一概に「悪」「善」といえるような職場はなくて、どこでも「あなたの味方」が不足する状況はありえます。

ですからまずは、「私は正しくて、あの人たちが間違ってる」あるいは「私だけがダメなんだ」という10対0の判決を下さないでほしいのです。あなたにとって、楽な職場は必ずあります。ただ、そこではないだけです。

誰も信じられない職場では、人間関係を優先順位から落とす

では、具体的にどう対策を練っていくか。方法は2つです。職場を変えるか、人間関係の回線を遮断するか。

職場を変えるのは決断さえしてしまえば簡単なので、ここでは割愛しましょう。ここから先はあくまで「いまの会社にいるままで、どうやってくか」の話をします。

「人間関係の回線を遮断する」とは、誰も信じられない職場で“必要最低限のやりとり”ができればオーケーとみなすやり方です。最低限、会議の書類が手に入れば、日常業務に困らない程度に頑張ればいいじゃないですか。どうせアフター5は他人だし。

それくらいに振り切ってしまうと、一気に職場の人が「どうでもよく」なります。職場の人間関係って、うまくいったほうが楽ですが、それが人生ではないですよね。

「あなたの人生を、誰にも害させない」ほうが、人生の優先順位はずっと上。くだらない……と思う人間関係なら、いっそ最低限になるまで回線を切ってしまいましょう。

誰も信じられない職場でも「信じられる人」を見つけるには?

そして、この回線を遮断するためには「絶対に味方となってくれるあの人」が必要です。

それは、あなたの上長。直接の上司に状況を説明して「ここで仲たがいするくらいなら、ドライにやっていくしかないと思うんです」と打ち明けておきましょう。

最初に上司を味方につけておけば、あとからまわりにどんな報告がいっても、上司がスルーしてくれます。最初に「信頼している〇〇課長だから相談したいんです」と伝えて、上司の信頼は獲得しておくことがポイントです。

逆にいえば、上司が味方になってくれない職場はかなりしんどいです。上司がかばってくれそうにない職場からは、それこそ去ることを検討されてもいいのではないでしょうか。

誰も信じられない職場での対処法~絶対にやっていけないこと~

逆に、誰も信じられないからといって「全員に媚びる」のは修羅の道です。誰からも嫌われたくないからと、多くの人がこの道を選び、数年でズタズタに傷つきます。

社内政治にあけくれ、信頼しない人間関係に慣れると、こんどはプライベートの関係……友人や恋人も信じられなくなるなんてことも。

「彼って、結婚するって言ってるけど本当にするのかしら。結局は無理なんじゃない? あらかじめ別の男にもモーションかけて、予備を準備したほうがよさそうね」

「あの子、仕事に悩んでるふりをして同じグループの〇〇ちゃんの信頼を得たいだけじゃない? そうしたら、主婦になっても孤立しないで済むもんね」

……なんて思い始めた時は、危険信号です。あなたの心がすさむ前に、職場を離れてください。

何度も繰り返しますが、世界で一番大事なのはあなたの心と体です。それを捨ててまで励むキャリアに、どんな未来があるのでしょうか。

特に大企業やあこがれの職場にいる女性ほど、“みんなにいい顔をする”いばらの道を選びます。「媚びておかなきゃ出世が絶たれる。ここまでの努力が水の泡」「ここを辞めたらあとがない」と焦る方も多いでしょう。

でも、そんな職場で体を壊したら、それこそ数年単位で働けません。しかも、人間関係がギスギスした職場なら「あの子、使えないからね」と笑われて終わりです。

誰かを切り捨てるような職場は、あなたが切り捨てましょう。職場の誰も信じられない今、あなたの優先順位を、決めるべき時がきたのです。

(トイアンナ)

※画像はイメージです

※この記事は2020年01月21日に公開されたものです

トイアンナ (コラムニスト)

慶應義塾大卒。P&Gジャパン、LVMHグループで合わせて約4年間マーケティングを担当。その後は独立し、主にキャリアや恋愛に関するライターや、マーケターとして活動。著書に『就職活動が面白いほどうまくいく 確実内定』や『モテたいわけではないのだが ガツガツしない男子のための恋愛入門』などがある。

●ブログ「トイアンナのぐだぐだ」
http://toianna.hatenablog.com/

●Twitter
https://twitter.com/10anj10

●公式サイト
https://renaijuku.co.jp/

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