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明日からの「人生を変える」には? 簡単な方法

仁科友里

「人生を変えたい」と思っても、なかなか変えられない理由

人生を変えるためには、上述したとおり具体的な作戦が必要です。「自分で調べて、考えて、比べる」。この3つをするとスムーズに人生に変化を与えられると思います。

しかし、みなさんは義務教育時代からの習慣で「誰かの言うことを聞く」ことに慣れているために、決まりのないことについて、自分で考えるのが苦手な傾向があります。ほかにも、これは時代の流れだと思いますが、人と比べられることを極度に恐れる人もいるので、変化に対して躊躇してしまう傾向もあります(ここで言う「比べられる」とは、優劣をつけるためのものではないのです)。

また、念願かなって転職や結婚をすれば、「人生は変わった!」とばかりに、目の前が開けるのかというと、そうとも言いきれないでしょう。

たとえば、今の職場は人間関係にも恵まれているけれど、もうちょっとステップアップしたいなと思い転職をしたとします。しかし、実際次の会社に行ってみると、年収は高いものの、人間関係がよくなく後悔することもあるかもしれません。

転職先は選べても、一緒に働く人までは選べません。ですから、環境を変えたからといって、がらっと人生が明るく開けてくるわけではないのです。

ものの見方を変えるだけで人生が変わる

そこで、みなさんにおすすめしたいのが、「相手を変えるのではなく、自分を変えること」です。

具体的に言うと、「拡大解釈」をしていないかをチェックしてみることをおすすめします。

先日観た『お願い!ランキング』(テレビ朝日系)という番組の中に、「太田松之丞~悩みに答えない毒舌相談室~」というコーナーがあります。爆笑問題・太田光と講談師・神田松之丞が視聴者のお悩みを独自の目線で斬っていくわけですが、28歳の女性からこんな相談があったのでご紹介します。

「職場で自分を一方的に嫌っている異性の先輩がいます。もちろんコミュニケーションをとる必要があるのですが、引け目を感じ消極的になってしまいます。飲み会でもその先輩がいるときは嫌で、参加できません。転職するという選択肢もあるのか悩んでいます。先輩が嫌というだけで、転職するのはアリですか?」

みなさんは、どう思いますか?

おそらく転職したほうがいいという人が多いと思いますが、まず考えてほしいのは、「本当に先輩に嫌われているのか?」ということなのです。

たとえば、先輩に話しかけたら、嫌な顔をされたとします。それは、もしかしたら先輩が忙しかった、先輩が疲れて体調が悪かったなど話しかけるタイミングをまちがえてしまったということもありえます。

先輩の味方をしているわけでも、相談者を責めているわけでもなく、「先輩にそっけなくされた」ことをイコール「先輩に嫌われている」に拡大解釈してしまっていないかを考えてほしいのです。

後輩の女性という立場の弱さに乗じて、何をしてもいいと思っている男性も中にはいるかもしれません。その場合は、ハラスメントにあたる可能性がありますから、該当部署に相談することをおすすめします。

しかし、証拠もないのにハラスメントだと決めつけるわけにはいきません。自分の気のせいなのか、事実なのかをはっきりさせるために、先輩に「何をされたか」「何を言われたか」を正確に思い出して、書き出してみてください。

はっきりとした言葉や行為で、それが複数回繰り返されるようでしたら嫌われている可能性はあります。しかし、もし1~2回の出来事だとしたら、「一方的に嫌われている」と断言するのは拡大解釈である場合もありえますよね。

根拠もないのに、ネガティブな思考になってしまうと悪循環に陥ってしまいます。ささいなことで「幸せでない、つらい」となってしまうでしょう。

このような負のループに陥らないようにするために、「自分の頭に思い浮かんだネガティブな感情を、いちいち疑ってみる」習慣をつけましょう。

「人生を変えるため」に環境を変えるのはもちろんアリです。しかし、環境を変えなくても、自分のものの見方を変えるだけで、人生はぐっと変わるかもしれません

(仁科友里)

※画像はイメージです

※この記事は2019年12月12日に公開されたものです

仁科友里 (コラムニスト)

1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。OL生活を綴ったブログが注目を集め、2006年に『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。『サイゾーウーマン』『週刊女性』『週刊ポスト』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む女性たちの相談にも答えている。
Twitterアカウント @_nishinayuri

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