馴れ合いはよくない? 職場での馴れ合いをやめるべき理由と対処法
「馴れ合い」がよくない理由
職場のコミュニケーションは重要ですし、全員がストイックに仕事だけをする職場よりも、親しく会話したり付き合えたりする職場のほうが快適な気がします。
しかし、それが「馴れ合い」になった瞬間に様子が変わります。
次は職場における「馴れ合い」がよくない理由を具体的に見ていきましょう。
(1)暗黙の了解が増える
本来、手順を踏むべき事柄でも、馴れ合いが横行することで、暗黙の了解として済まされてしまう可能性があります。
たとえば、経費精算などで、本来はきちんと経理で処理するべき仕事を、馴れ合いから「いいよ、処理は後回しで。Aさんに言えばなんとかなるから」などと、規定外の馴れ合いで仕事が進んでいるとどうでしょうか?
「楽ができる」「すぐに回る」などのメリットがあるかもしれませんが、なにか問題が起こった場合やAさん側で処理できなかった場合に、正規の手順を踏んでいないことで守られないリスクが高まります。
トラブルになったときに、責任の所在がわからず、想定以上の大事になる可能性があります。
(2)特定の人のみが居心地のいい職場になる
「慣れ合える」人が多くいる人ほどその場に執着するようになり、馴れ合いが強固になっていくため、その職場に残るのは馴れ合いが心地よいと感じる人だけになります。
Aさんにとっては、「よろしく」と言っておいただけでほかの人々が動いてくれ、面倒な処理をせずとも仕事が回る環境かもしれませんが、同じことをBさんもCさんもできるかどうかは「馴れ合い度」に依存してしまいます。
結果、同レベルの馴れ合いが発生している人たちにとっては居心地がいいですが、そうでない人からみると「不公平感」が出やすく、フラストレーションが溜まる結果になります。
つまり、「馴れ合い」の輪の中にいる人のみに最適化された職場になってしまうのです。
(3)職場の多様性が失われ、仕事の質が落ちる
「馴れ合い」を是とする人やメリットを感じる人しか残らないため、職場の多様性が失われます。
多様性が失われるということは、仕事においても別の視点や着眼点が発生しないということなので、結果として仕事のクオリティも落ちていきます。
均一化した職場で、かつ「慣れ合う」ことを最大の目的としている職場における仕事の質が低下するのは、火を見るよりも明らかです。
(4)コミュニケーションや意見が固定化する
「馴れ合い」の輪に入れるか、その中で尊重されるかどうかが職場の居心地のよさや仕事のやりやすさに直結するため、母集団の「馴れ合い」に迎合するコミュニケーションに偏ります。
「慣れ合う」ことが最優先事項になるために、反対意見や改善案などが出にくくなることが容易に想像されます。