森ガールとは? ファッションやアイテムの特徴と人気ブランド【イラストで解説】
「森ガール」と呼ばれるファッションにはどのような特徴があるのでしょうか? この記事では、具体的なコーディネートやアイテムの特徴、森ガールに人気のファッションブランドなどについて、ファッションライターの佐藤あさひさんに教えてもらいました。
ゆるふわ、という単語がぴったりのかわいいAライン重ね着コーデ。
シンプルやエレガンスが流行している2019年現在、あまり目にしなくなったファッションジャンルに「森ガール」があります。
2009年の流行最盛期のデザインから変化を重ねていますが、今でも根強い人気があります。
あらためて森ガールについてまとめてみました。
森ガールとは
「童話の森にいそうな女の子」のようなファッションのこと。
実際に森に行くための動きやすい格好のことではなく、あくまで童話に出てくる森を背景に立っていたら似合いそうな、妖精のようなかわいらしいコーディネートのことを指します。
森ガールの定義
「定義」というと大げさなのですが、森ガールはナチュラル、フォークロア、ボヘミアン、アンティークなどのジャンルがミックスされた独特なコーディネートです。
ボディラインを隠すゆったりしたシルエットが多く、「ゆるふわ」というファッション用語が正にピッタリ。
フリルやレースなどの装飾やワンピース、重ね着などロリータファッションに似た要素もあります。
ロリータファッションとの一番大きなちがいは、森ガールが「ナチュラル志向」である点でしょう。ロリータは「かわいい」を最優先して装飾過剰になる傾向にありますが、森ガールはあくまで「森にいそう」というナチュラルな雰囲気を大切にしています。
森ガールの歴史
筆者は2000年代前半からSNSサイトmixiを利用していましたが、mixiには2006年に「森ガール」というコミュニティができました。その管理人であるchocoさんが自分のコーディネートを投稿したところ、友人に「森にいそうな格好だね」といわれたことがきっかけだったそうです。
「森ガール」コミュニティは2009年には3万5千人もの人数になり、専門雑誌の発刊や森ガールブランドの創立など一大ブームになりました。20代が主役でブームを牽引。
しかし、流行の終了とともに雑誌やブランドは衰退。
森ガール発祥に関するネット記事も2019年現在では削除されたり、私が流行当時一番着ていたブランド「Wonder Rocket(ワンダーロケット)」も2017年で原宿の店舗を閉店しています。
流行最盛期は過ぎましたが一定数の愛好者がいるので、森ガールというジャンルそのものがなくなったわけではありません。
現在に合うようにデザインが変わったりしながらも、「森ガール」をかかげるブランドは存在します。
森ガールに人気のファッションブランド
続いては、森ガールに人気のファッションブランドを見ていきましょう。
(1)Samansa Mos2(SM2、サマンサモスモス)
ゆるいシルエットが豊富なナチュラルガーリーブランド。
アースカラーや生成などやさしい色、綿・麻などの素材がメインです。
森ガール全盛期と比べてリボンやフリルは控えめなのですが、逆に大人の女性でも楽しめるデザインとなっています。
(2)bulle de savon(ビュルデサボン)
ゆったりしたワンピースやサロペットの重ね着は、王道の森ガールスタイル。
SM2同様にフリルやレースは控えめですが、花柄やギンガムチェックなどの柄物も得意なブランドです。
(3)CAWAII(カワイイ)
代表ブランド「cawaii」を筆頭に10のブランドが集まった通販ブランド。
個性的なブランドが多いのですが、白や生成を中心にやさしいアースカラーで、綿・麻といったナチュラルな素材のアイテムが豊富です。
ゆったりしたシルエットやレース使い、刺しゅうなど森ガールのコーデにぴったりのワンピースが見つかります。
(4)Favorite(フェイバリット)
森ガールワンピースの通販をコンセプトにかかげたブランドです。
繊細なレースや童話のようなメルヘンなモチーフなど、流行最盛期の森ガールに近いデザインがたくさんあります。
ただ、ロリータファッションやガーリーファッションのデザインも混在しており、一概に森ガール専門ブランドとはいえません。
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