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逃げ癖がある人の特徴とは? 原因と心理、克服方法

関由佳

あなたは困難が降りかかったとき、真正面から受け止めますか? それとも、問題を投げ出して逃げますか?

「逃げるが勝ち」という言葉はあるものの、仕事や勉強などの現実問題になると、逃げれば困難からまぬがれるとは限りません。それどころかさらなる不都合が起こることもあります。

しかし一度逃げ癖をつけてしまうと、何かあるとつい逃げようとしてしまうもの。これは一体どんな心理から発生するのでしょうか。

そこで今回は、女性399名にアンケートを実施。逃げ癖がある人の特徴と心理について調査しました。

逃げ癖とは?

そもそも「逃げ癖」とはどういう意味があるのでしょうか?

「逃げ癖」とは、イヤなことや困ったことが起こったとき、解決させるのではなく、いつも途中で投げ出してしまう性格のこと。

「逃げ癖がある」と自覚している女性は6割以上

今回はその「逃げ癖」に関して、21~34歳の働く未婚女性399名にアンケートを実施しました。

Q.自分は逃げ癖があると思いますか?

逃げ癖

はい(60.9%)
いいえ(39.1%)

※有効回答数399件。単数回答式

まずは、「自分を『逃げ癖』があるなと思いますか?」と聞いてみたところ、「すごく思う」「どちらかというとそう思う」と答えたのは、60.9%。つまり6割以上の女性が自分には「逃げ癖がある」と認識していたのです。

20代、30代というと、仕事でもプライベートでも変化がはげしく、ライフイベントが多い年代。その分、さまざまな重圧に襲われ、耐えられずに逃げてしまう、逃げたくなる女性が多いのかもしれません。

逃げ癖がある人の特徴

続いて「逃げ癖がある人の特徴」についても聞いてみると、いくつか共通点がみられました。

(1)責任感が薄い

責任を取りたくないので、話し合いでも前には出てこない」(30歳/自営業)、「来期から役職をつけるかもと打診されたが、責任が増えるのは嫌なので、断った」(31歳/情報・IT)というように、責任感が希薄なタイプは「逃げ癖がある」人が多いよう。

「逃げる」ということは物事を解決させよう、最後まで自分が対処しようという気持ちが薄いということ。

それは「責任感がない」ととらえられても仕方がないかもしれません。

(2)面倒くさがる

面倒くさいことからは、基本逃げる」(21歳/医療・福祉)、「やっかいごとが起こりそうなときには席を外すなどして、とにかくかかわらないようにしている」(31歳/商社・卸)など、面倒なこととかかわりたくないという考えを持っている人も多数いました。

たしかに、自分が不利になるような事態やもめごとはやっかいなもの。逃げ癖のある人は、深くかかわって解決させるよりも、「もういいや」とほうり出したくなるようです。

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(3)失敗を恐れる

失敗や挫折を恐れ、自分が傷つかないようにする」(26歳/マスコミ・広告)、「挑戦はしたいけど、リスクを考えていつもやめてしまう」(25歳/自営業)と、“失敗することを考えて逃げてしまう”という意見も多くありました。

新しいことや知らないことをはじめるときは、やはりパワーを使います。自分だけでは解決できず、あちこちに協力を求めたり、いろいろと調べたり、ときには壁にぶつかったり。

しかもそこまでしても、結局うまくいかないこともあります。そんな失敗でガッカリすることを想像すると、「だったらやらないほうがいい」と逃げてしまうのですね。

(4)ネガティブで言い訳が多い

何かとネガティブな言い訳を探す」(27歳/ホテル・旅行・アミューズメント)、「マイナス思考」(30歳/パート・アルバイト)、「失敗したときの言い訳を考えている」(27歳/医療・福祉)など、“そもそもマイナス思考”だという声も。

何か問題が起こったときにマイナス思考が発動すると、「どうせ解決できないし」と自分の中で決めつけてしまうよう。そのネガティブな考え方が次の行動を阻害し、結果的に逃げ癖をつけてしまうのです。

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(5)自己評価が低い

マイナス思考に似ていますが、「好意を持って接してくる異性が苦手で、つい嫌われるように仕向けてしまう」(29歳/医療・福祉)、「はじめから『できない』と言う」(25歳/情報・IT)と、“自分に自信がないことで、チャレンジや問題から逃げてしまう”よう。

そもそもネガティブな考え方をしがちなので、「自分はできない」と思い込んでしまうところもあるのかもしれません。

そしてさらに、逃げ癖をくりかえることで自己嫌悪に陥っていく可能性もあります。

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(6)ストレス耐性が低い

自分で自分を追い込みすぎてダメになって、最後は逃げる」(29歳/家事手伝い)、「現実逃避しないと精神が不安定になるから」(33歳/機械・精密機器)と、プレッシャーに弱いというタイプも。

逆境や困難やストレスとなり、そのプレッシャーをはね返すパワーやガッツもなくなってしまうのかも。

ストレス耐性が低いと、逃げ癖がついてしまうようです。

逃げ癖を直すには? 克服する方法

逃げ癖にはこのような特徴があるのがわかりましたが、もしかしたら「逃げ癖があると思っていない」方でも、ひとつくらい当てはまっているものはあるのではないでしょうか。

どんな人でも一生の中で逃げた経験はあるもの。ひとつふたつ当てはまっても「逃げ癖」とまではいかないかもしれません。

とはいえ、やはり生きていく上で、逃げ癖がないに越したことはありません。

どうすれば、逃げ癖は治せるのでしょうか。

(1)成功体験をする

逃げ癖がある人は、自分に自信がなく、“失敗を恐れる傾向”があります。

それは、成功し達成感を得たことがないから。一度でも経験があれば、その先を信じて突き進めるはずです。

まずは身近な「ちょっと無理したらできること」から目標を立てて目指してみましょう。

たとえば1カ月の貯金額を決めて達成する、国内旅行で全都道府県制覇するなど、自分が好きなことやできそうなことで目標を設定するといいでしょう。

ただし、これは途中でやめないこと。達成するのに少し時間がかかってもいいので、断念はできるだけしないように心がけましょう。

ここで踏ん張ることが、逃げ癖から脱却するポイントなのです。

(2)「解決しないことなどない」と開き直る

逃げたくなったら、逃げずに開き直りましょう。

どうしても仕事をしていると、重い責任がともなうプロジェクトや、解決が困難なトラブルなどにぶち当たります。

誰かに押しつけたり肝心なタイミングで休んだりして回避しようとすると、まわりには「逃げた」という印象に映ってしまい、イメージが悪くなるもの。

でも正面から向かおうとすると「このプレッシャーつらすぎる!」と、ストレスでつぶれてしまいそうになることもあるでしょう。

そんなときは、まず深呼吸をして「解決しないことなどない」と開き直ること。

世の中、終わらない仕事などないですし、自分の仕事レベルの問題なら、結果のよしあしはあるとしても、解決しないことなどありません。

目の前にあることをひとつひとつ片づけていけば、いずれは解決します。まずは問題の規模を小さく区切ってみることを心がけましょう。

(3)失敗は「人生の糧になる」と考える

失敗を恐れると積極的に前に進むことをふみとどまってしまい、いつまでも逃げ癖を治すことができません。

どんな人も失敗はするもの。しかし失敗は痛いことだけでなく、学ぶことがたくさんあります。失敗してみないとわからないことや、その失敗が、次の人生の出会いを呼ぶことも。

自分が「やりたい」と思うことがあれば、ぜひ実行を優先してみてください。もし失敗しても、それもあなたの人生の軌跡として、意味のあるできごとになるはずです。

「癖」にしなければいい。逃げるべきときは逃げてOK!

人生、意外と長くもあり短くもあります。

面倒なことや責任のともなうことから逃げて生きるのは、おそらくむずかしいはず。仕事だけでなく、結婚や子育ても家族という大きな責任を抱えなければなりません。

逃げ癖がついていると、ことあるごとに「もう仕事やめたい」「離婚したい」とあきらめてしまい、何がしたかったのかわからないことにもなりかねません。

とはいえ、逃げたほうがいいときだってもちろんあります。すべてを受け止めてストレスを抱えて生きるのは、心身ともにいいことではありません。

よくないのは「癖」にすること。頑張れるときは受け止めて乗り越える、疲れているときは逃げる、とうまく自分でバランスを取りながら生き方を選択すると、自信にもつながるはずです。

まずは「癖」にしないよう、意識的に挑戦するよう心がけてみましょう!

(関由佳)

※画像はイメージです

※マイナビウーマン調べ
調査日時:2019年7月17日~7月19日
調査人数:399人(21~34歳の働く未婚女性)

※この記事は2019年08月20日に公開されたものです

関由佳 (心理カウンセラー・カラーセラピスト・筆跡アナリスト)

心理カウンセラーでカラーセラピスト、筆跡アナリスト。前向きな女性の生き方を提案するコラムを執筆し、最近は筆跡心理学セミナーやテレビ出演も。多面的な角度から人の心理を読み解きます。

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