お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

DV男に引っかかりやすい女の特徴 #生きていけ、私

仁科友里

ライターの仁科友里です、はじめまして。

突然ですが、みなさんに質問です。

夫がいる身でありながら、初対面の男性に恋をすると、家に戻らずそのまま同棲するというような奔放な恋愛を繰り返し、生涯に4回結婚する女性をどう思いますか? 仕事で成功し、家を10軒立てる経済力のある女性は好きですか?

4回も結婚したくないという人もいれば、うらやましいと思う人もいるでしょう。また経済力については、あるにこしたことがないとみなさん思われるのではないでしょうか。

実は上記、作家の宇野千代のことなのです。明治生まれで平成8年に亡くなった作家でしたが、彼女が若いころは「ヤバいオンナ」呼ばわりされていました。けれど、平成が終わろうとする今、彼女の生き方はさほどおかしなものではありません。常識とは、時代によって変わるものだからです。世の中がどんどん変わっていくのに、固定観念に縛られて損をするのはみなさん。宇野千代センセイのようにタフに明るく生き抜いていくために、世の中の出来事をどう見たらいいのか。センセイの代表先『生きて行く私』になぞらえて、本連載を「生きていけ、私」と名づけたいと思います。よろしくお付き合いください。

さて、ムード歌謡グループ「純烈」のメンバー(当時)・友井雄亮が、同棲相手の女性Aさんに激しい暴力をふるい、大けがをさせたと『週刊文春』(文藝春秋)が報じました。暴力だけでなく、女性の貯金1,700万円を無断で使い込み、浮気もしていたという報道内容を友井氏はすべて認め、芸能界引退を発表しました。

このニュースを聞いた一般人の感想は「そんな人に見えない」ではないでしょうか。そう、DV男は見た目で判断はつきませんし、交際もしくは結婚してみないとわからないものなのです。ちなみに暴力とは、殴るけるといった行為だけでなく、大声で罵倒したり、無視したり、避妊しないなど、女性側の意志をまったく無視する行為全般を指すと考えてください。

しかしながら、DV男はちょっとしたシグナルを発しているのではないかと私は思っています。私は『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を上梓した関係で、婚活中の読者の女性から相談メールを受けつけているのですが、「この男はヤバいから、注意してほしい」と感じることがあるのです。決めつけはよくありませんが、楽観的すぎるのもよくありません。どんな男性のどんな点がヤバいのかを、挙げていきたいと思います。

(1)すぐにバレるウソをつく

履歴書に書きこむような、年齢、住所、学歴についてウソをつく人がいます。少し調べればわかることなのに、なぜウソをつくのか。それは、自分を大きく見せたいという願望と自分に自信がないという充たされない気持ちを持っている証拠なのです。

(2)おごりたがる

年齢も同じくらいで、それほど高収入でもない男性が毎回おごってくれることがあります。「それだけ大切な存在なんだ」と喜びを感じるかもしれませんが、そもそも、おごるというのは、自分の地位を有利にする方法でもあるのです。たとえば、あなたにメニューを見せなかったり、食事のとりわけがあなたの係になったりなど、おごってもらうことで、何か要求されたり、なんとなく上下関係(彼>あなた)が生まれてきたように感じたら、要注意です。

(3)返信が遅いと怒る、あなたの浮気を疑う

世の中には連絡がマメでない彼氏にヤキモキしている女性も多いので、そういう人から見れば「愛されていていいじゃない!」と思うかもしれません。返信を早くほしいと思うことは当然のことであり、「どうしたの?」と聞くのはOKですが、相手に責められる筋合いはまったくないのです。はっきりとした理由もないのに、浮気を疑われるのも同様です。きちんと説明しても理解してくれない場合、あなたの心変わりを気にしているのではなく、行動を把握して逃げられなくしたい気持ちが隠れているかもしれません。

上記3つはヤバい匂いがする男性の傾向ですが、女性側にもそれを受け入れる土壌があるように感じます。なので、DV男に引っかかりやすい女性の特徴を挙げてみましょう。

(1)不安になりやすい

特に理由もなく、彼氏にフラられるのではと漠然と思っている女性は、DV男の餌食になりやすい気がします。「相手に嫌われたらどうしよう」という不安や引け目を常に抱えているため、先述した(3)のような叱責や疑いを受けたとき、「私のことが好きだから、こうやって束縛するんだ。心配するんだ」と好意的にとらえてしまったり、「私が彼に誤解を与えた」と自分が悪いと思ってしまったりするのです。

(2)男らしさへの思い込み

アラサー世代のみなさんは、男女平等教育を受けていると思いますが、なぜか恋愛の分野だけは「男性より、弱いふりをしよう」という昭和の教えがアップデートされていません。「男性を立てるべき」と刷り込まれた結果、「決定権は男性にある」と思い込んでしまった場合、本当は嫌だと思いながら、NOが言えなくなることはあります。

(3)極度の面食い

イケメンが好きという女性はいくらでもいますが、尋常じゃなく面食いな女性というのがわずかにいます。そういう人は、別れようと思いつつも、顔を合わせると「やっぱり好き」と判断力を失ってしまいます。イケメンが好きな気持ちはわからないでもありませんが、あなたの大事な人生を棒にふらないように、冷静になってほしいものです。

DVは、お互いの生育環境の問題などもはらんだ複雑な問題のため、素人判断せず、専門家に判断をあおぐのが一番です。内閣府男女共同参画局のDV相談ナビや、区の相談窓口などを利用して、具体的なアドバイスを受けましょう。

(仁科友里)

※この記事は2019年01月21日に公開されたものです

仁科友里 (コラムニスト)

1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。OL生活を綴ったブログが注目を集め、2006年に『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。『サイゾーウーマン』『週刊女性』『週刊ポスト』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む女性たちの相談にも答えている。
Twitterアカウント @_nishinayuri

この著者の記事一覧 

SHARE