渡し方も受け取り方もスマートに。名刺マナーの基本
名刺を持っていないときの対応マナー
ときには、名刺を忘れてしまった! なんてことも。また名刺を人数分持ち合わせていない場合は誰に渡すべきなのか? 相手に失礼にならないようにするためのマナーをまとめました。
名刺入れごと忘れた場合
あれこれ言い訳せず「大変失礼ながら、名刺を切らしてしまいました」と告げて「わたくし、○○株式会社○○部○○課(部署名)の○○○○です。よろしくお願い申し上げます」とフルネームで名乗ります。本当は忘れた場合でも「切らしておりまして……」と告げるのがよいでしょう。
帰社後、ただちに対応しなければなりません。まずメールでお詫びの言葉とともに、名刺の原本があればそのデータを相手に送信します。そして、お詫びの手紙とともに、名刺を郵送します。
詫び状 例
○○株式会社○○部○○課
○○ ○○様
先日は貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。
非常に有意義なお話を伺うことができました。
ご存知のように、私の不手際で名刺をお渡しすることができず、大変失礼いたしました。
申し訳ありませんが郵送いたしますので、お受取りいただけましたら幸いです。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
株式会社◇◇◇ ○○部 ○○課
舞菜 美子
郵送よりもっと営業効果を上げたいのならば、もう一度訪問して名刺をお渡しするのがいいでしょう。熱意を受け止めてもらえるかもしれませんし、話すチャンスができるかもしれません。自分が取ってしまったネガティブな出来事も、ポジティブな方向に持って行くのが仕事の達人です。
名刺を人数分持ち合わせていない場合
先ほどお伝えしたように、名刺は相手側の上位者から渡します。名刺が切れたことを告げれば相手先の上司が気をきかせて、あなたにとって直接担当者となる部下に自分がもらったぶんの名刺を渡して、フォローしてくれたりする場合もあります(名刺に限らず、資料の部数が足りないときなども同じ対応です)。このときは、名刺の行方を必ず見届けて、帰社後にフォローをします。
いずれにしても、名刺を切らす状況を作らないのが大切ですね。名刺入れとは別に、財布や手帳に数枚挟んでおくのもおすすめ。ただ気をつけないといけないのは、財布などでは名刺の角が折れ曲がったり、汚れたりしやすいこと。小さい封筒などに10枚ほど入れ、バッグに常備するなど工夫をしてみましょう。
名刺管理の方法
いただいた名刺には、相手の連絡先や所属部署などの大切な会社情報が記載されています。名刺フォルダなどに入れて大切に保管しましょう。名刺管理のアプリもたくさんあるので、活用するといいですね。アプリを使わないまでも、スマートフォンのカメラなどでいったん撮影しておくのも整理しやすい方法です。
交換した名刺には交換した日付、相手の特徴、どのような内容だったかなど、次回お会いしたとき役立てられるような情報は名刺の裏側にメモをしておくといいでしょう。もちろん本人の目の前でメモをするのは失礼になるのでNG。帰社をしてから、記憶が明瞭なうちに行いましょう。