【マネーレッスン】首都圏ひとり暮らしの「家賃」は手取りの何%ならOK?
パーちゃんさんの家計簿チェック
編集部 一方で、引っ越しをしようにも、パーちゃんさんは毎月の家計が赤字&まったく貯金ができていないため、引っ越し代が捻出できるのかという問題もあります。家賃を抑える方法を模索するのと同時に、家計簿の見直しも必須かと思われます。家賃以外の出費で見直すべき点はあれば、ぜひアドバイスをください。
風呂内 もっとも気になるのは、「美容費(エステ)」ですね。パーちゃんさんにとっては、どうしてもやめられないこだわり出費のようですが、美容費はあくまでも贅沢代。本来は優先度を下げたい費目です。収支が大きくマイナスになっている今はがまんを。痩せたくて通っているのであれば、お金をかけない方法でダイエットをがんばりたいものです。
次に、すぐに下げられそうなのは、「携帯料金」。もし古いプランのまま契約しているなら、見直しをするだけで、1万円から7,000円にまで下げられると思います。ここ1、2年以内に機種やプランを変更したのであれば、おそらく自動的に通話し放題+データ通信量を選ぶ形になっているはずです。このとき、標準の5GBを選ぶ人は多いのですが、そこまで必要ない場合も。本当に自分にとって適正なのか、実際の通信量を意識し、必要なければ容量を下げることも検討しましょう。
またパーちゃんさんの場合は、携帯電話以外の「通信費」も5,000円かかっています。家に固定のインターネット回線を引いているのかもしれませんね。仕事で必要ないのであれば、いったんやめてみることも選択肢の1つです。
編集部 確かに、今はインターネットやメールなどはスマホで事足りますからね。ほかにも、見直せそうな費目はありますか?
風呂内 「食費」「外食費」「交際費」の合計が3万5,000円は高いかもしれません。外食も交際の一貫だと考えると、少なくとも2回は飲みに行けているわけですから、せめて交際費は、半分の5,000円までに抑えたいですね。
あとは、「その他」が1万円なのも気になります。自分が把握できていないお金は、5,000円以内に収めましょう。
編集部 先生のアドバイスをすべて実行すると、2万8,000円が浮く計算になります。それでも、毎月2,000円は赤字になってしまいますね。ボーナスでは補填できそうですが……。
風呂内 今のままでは貯蓄もできませんし、ちょっとしたきっかけで破綻しかねません。彼女の場合は、支出を減らすことも大事ですが、収入を上げる方法を模索したり、あるいは実家に帰ることも視野に入れたりと、生活の仕方そのものを見直す必要もあるかもしれませんね。
●パーちゃんさんの家賃以外の家計見直しポイント
・エステ(美容代)は収支がマイナスの間は我慢
・携帯料金の見直し(旧プランなら下げられる可能性も)
・インターネット回線もスマホで済むのなら一旦契約解除
・交際費は半額に
・自分が把握できていないお金は5,000円以内に
◆今回のおさらい
・家賃は手取り月収の3割以内に! 家賃交渉やUR賃貸への引っ越しも検討を
なにかとお金のかかる首都圏でのひとり暮らし。家賃は、手取り月収の3割以内に収めるようにしましょう。ただし、家賃が安いからといって安易に引っ越しをするのは避けること。引っ越すことで通信費や交通費などがアップしないかどうかも考慮を。今住んでいる部屋が気に入っているのであれば、類似物件の相場を調べて、それらより高いようなら管理会社に家賃交渉をしても。また近隣エリアに、家賃補助をしてくれる自治体や単身者向けのUR賃貸があれば、引っ越すのも一案です。
(ヨダヒロコ/六識)
※この記事は2016年02月24日に公開されたものです