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【特集】結婚では幸せになれない!? 脳科学から見た男女の結婚観のちがい

岡井美絹子

黒川伊保子

男女の脳にはさまざまな面でちがいがあり、それは“結婚”や“幸せ”に対する価値観にもいえること。お互いを理解しあえないままでは、いつまでも平行線のままです。男女のちがいを理解した上で結婚について一度考えてみることも、幸せへの第一歩になるはず。というわけで今回は、脳科学の専門家である黒川伊保子さんに、脳科学的な視点からの「結婚」に対する男女の価値観のちがいを伺ってみました。

幸せな結婚の秘訣って?

まず、黒川さんによると脳科学という観点では、「結婚」では「幸せ」にはなれないそう。というのも、女性は、自分とは正反対の性格の男性に恋をするから。それは、ちがう型の遺伝子を掛け合わせることによって、強い遺伝子を持った子孫が残せるため、本能的に惹かれてしまうからなのだとか。

「たとえば、暑さに強い個体と寒さに強い個体から生まれた子どもは、地球が温暖化しようが寒冷化しようが生き残る率は高くなります。遺伝子の型がちがうことは、そういう意味で生殖相性は最高ですが、感性がまったくちがうので、一緒に暮らすと最悪の相手ということになるんです。つまり、暑さに強い人と寒さに強い人では、エアコンの設定温度は一致しないようにできているし、一緒に台所に立っていたら、『なんで、それをするの?』、『なぜ、今それを言うの?』と、イライラしてしょうがないんです」

人間的には相性の悪い相手に惚れ込んで子どもをもうけ、「なんでこうなの!?」と相手に腹を立てながら生活する、これが結婚生活の現実なのだそう。

「だからこそ、女性は子どもを産んで安定した生活を送るために、自分の結婚をどうするか戦略を立てるべきなんです。強く惹かれる相手は、生殖相性はいいけれど、生活すると話が通じない、理解できない、というちがいがあることをあらかじめ知っておき、その“ちがいを楽しむ”ことが、結婚してから幸せになる秘訣なんです」

女性のほうが“結婚相手”に求めるものは厳しい!

では具体的に、男性と女性では、結婚相手にどのようなことを求めるのでしょうか?

「哺乳類のオスは、生殖繁殖リスクが少ないので、脳は遺伝子をバラまく戦略をとっています。ですので、男性は取捨選別をほとんどしません。ある程度女性の容姿が自分の射程範囲内に入っていて、自分に好意を抱いていてくれたら、好きになれるんです。その上で、料理が上手で一緒にいて楽な相手なら、結婚も視野に入れるでしょう」と黒川さん。

それに対して女性が結婚相手に求めるものは厳しいのだとか。

「生殖可能期間の女性に、“純愛”はありません。なぜなら哺乳類のメスは、妊娠、出産、授乳期間中は、世界最弱の生き物だから。本能的に、オスに対して、時間や食べ物など、『どれだけのことを私に与えてくれるのか?』で選んでいます」

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(岡井美絹子)

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