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【働き方ラボ Part1】ホテル日航東京の取り組み、復職を目指すママにマニュアルと個別面談で対応

永島朱紗

女性と仕事との関わりは十人十色。私らしい働き方、私らしい生き方を模索するイマドキ女性たちに、識者の見解や企業の取り組みを通して、女性を取り巻く社会環境を読み解きます。

2015年2月に次世代認定マーク「くるみん」(※)を取得したホテル日航東京。昨今の少子化を受け、女性が長く働き続けられる環境づくりを目指してきたという。どのような制度や工夫で復帰を後押ししているのか、またその背景にある理念を聞いた。

(※)「くるみん」マークは、厚生労働省が次世代育成支援対策に取り組んでいると認定した企業に送るマーク。育児休業の取得実績や育児中の従業員を対象とする取り組み、従業員に対する多様な労働環境の整備のための取り組みなどについてを評価するもの。

人事総務部の永島朱紗さん

ホテル日航東京は今年で開業から19年目。育児休業を取得して復帰する女性社員が出はじめたのは2008年ころからだという。当時、育休希望者へのフォローをていねいに続けたところ、復職率がアップ。これを機に「くるみんマーク」の取得を目指し、今年それが達成された。育休希望者への細かなケアとはどのようなものだったのだろう。人事総務部の永島朱紗(えいしま・ひさ)さんは話す。

「最初は手探りでした。育休希望者は出産後に復職したいけれどわからないことばかりだし、相談を受ける人事総務部も『どんな風に相談を受けたらいいんだろう?』と。そこでまずは、出産後の復帰を希望する方に向けてマニュアルをつくりました」

マニュアルでは、産休・育休中や復帰後の給料・社会保険料はどうなるのかといった金額面の説明も入れた。また、大切にしたのは「復帰後のイメージを明確に持ってもらうこと」だという。復職までのスケジュールについて月単位でカレンダーに落とし込んだものを作成し、さらに産休・育休中も機関誌の送付など会社の情報を郵送やメールで送るようにした。復帰前には直接の面談も設ける。

「保育園が決まって復職目処がたった時点で必ず会社に直接来てもらい、1時間程度の面談を個別に行います。どんな条件で働きたいのか、働けるのかを細かくヒアリングして、復職後に備えます」

実は産休前から「復職後のイメージ」や「復帰のための情報収集」についてはアドバイスを行っているという。

「ママの置かれている状況というのは人によってさまざまなので、〇〇さんはこうしていたからあなたも、というわけにはいかない。自分はどういう働き方ができるのか、1人ひとりにじっくり考えてもらうことが大事だと思っています」

ある程度のマニュアルを設けつつ、同時に個人と向き合う姿勢が大切なのだろう。

【続きを読む】育休復帰後のママならではの視点を、ホテル運営に活かす

(マイナビウーマン編集部)

※この記事は2015年09月16日に公開されたものです

永島朱紗

2002年、株式会社東京ヒューマニアエンタプライズ(ホテル日航東京)入社。料飲部、婚礼営業部を経て、2010年より人事総務部にて勤務。主担当である労務管理をベースに、スタッフの健康管理支援、 ワークライフバランス推進業務に従事。※ホテル日航東京は2015年10月1日(木)より「ヒルトン東京お台場」に生まれ変わります。

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