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悲鳴をあげて気分爽快! この夏行きたい怖くて楽しいお化け屋敷

橋村望+ガーラボ

五味弘文

暑い夏もひんやり涼しくしてくれるお化け屋敷。最近では、ストーリーや仕掛けに工夫を凝らした、怖くておもしろいお化け屋敷が増えているそう。お化け屋敷プロデューサーの五味弘文氏に、お化け屋敷を楽しむポイントを聞きました。

ストーリー設定を重視したミッション体験型お化け屋敷

「最近のお化け屋敷はストーリー性を重視し、お客さんがミッションをこなすタイプが増えています。たとえば、「呪い歯」というテーマのお化け屋敷では、お化け屋敷に入ったお客さんが、お化けの口から歯を抜くという役割を持つことでお化け屋敷の世界観に参加することができます。大人も真剣に楽しめるものとして、浸透しつつあるんです」(五味さん)

お化け屋敷「呪い指輪の家」はその名の通り、“呪いの指輪”がテーマ。お客さんは、怨念を抱えた幽霊の魂をしずめるため、お化け屋敷の中でその怨霊の薬指に指輪をはめるという課題をクリアしなくてはなりません。

「指輪をはめる行為には、自分の一部を相手に与えるようなイメージがあります。しかも、指輪をはめるにはかなり至近距離まで近づく必要もあります。ゾッとするような怖さと緊張感を味わっていただけると思います」(株式会社東京ドーム PRグループ)

夏期限定お化け屋敷「呪い指輪の家」は東京ドームシティ アトラクションズ(~9月23日まで)、大阪ちゃやまちプラザ(9月6日まで)で同時開催。異なるストーリーと演出が楽しめます。

夏期限定お化け屋敷「呪い指輪の家」は東京ドームシティ アトラクションズ(~9月23日まで)、大阪ちゃやまちプラザ(9月6日まで)で同時開催。異なるストーリーと演出が楽しめます。

一方、お化け屋敷「かくれ鬼の家からの脱出」は“幽霊屋敷からの脱出”がミッション。さまざまな暗号、アイテム、パズルが隠されたお化け屋敷から、30分の制限時間内で脱出するための鍵を手にいれます。

「今回のお化け屋敷は、“一度入ったら誰も出られないとうわさの幽霊屋敷に、捜査員となって忍び込み、事件の真相を解き脱出する”という設定です。恐怖に耐え、頭を使いながらミッションをこなすところが醍醐味です。お化け屋敷にぴったりの謎を用意してお待ちしています」(株式会社SCRAP 広報担当)

「かくれ鬼の家からの脱出」(~8月31日)。1回6名の参加者でスタート。

「かくれ鬼の家からの脱出」(~8月31日)。1回6名の参加者でスタート。

■遊園地以外の場所にもお化け屋敷が次々に登場!

また、五味さんによると、お化け屋敷が単体のアトラクションとして成り立つようになってきたのも、ここ数年の特徴だそう。

「これまでお化け屋敷というと、遊園地のアトラクションの一つとして設置されるケースがほとんどでした。しかし、最近ではお寺や球場、商店街など遊園地以外の場所に期間限定でお化け屋敷を設置するという試みが増えています」(五味さん)

たとえば、2012年に東京都杉並区の住宅街に突如として現れたお化け屋敷として話題になった「方南町お化け屋敷 オバケン」。毎年さまざまなコンセプトのお化け屋敷を発表し、注目を集めています。今年の「オバケンシーズン4・迷図」では、4つのミッションからひとつを選択して、チャレンジするという設定です。

「『迷図』はお化け屋敷+迷路+脱出ゲームの要素が融合された全く新しいタイプのお化け屋敷です。お客さんの待ち時間を減らし、快適にすごしてもらえるように今年から予約制にしました。お化け屋敷をゆっくり楽しんでもらえることをコンセプトに作っています」(オバケン ホラープランナー 吉澤正悟さん)

方南町お化け屋敷「迷図」来年春ごろまで開催予定。最大4名で参加できる

方南町お化け屋敷「迷図」来年春ごろまで開催予定。最大4名で参加できる

名古屋市栄の商業施設、オアシス21でもオバケンプロデュース、ミッションクリア型のお化け屋敷遊園地「オバケンランドinオアシス21」が開催されます。

「施設内に3種類のお化け屋敷が出現して、異なるミッションを楽しめます。おすすめは、巨大迷路の中アイテムを見つけて脱出する『ゾンビエスケープ』。次々襲いかかるゾンビから逃げながら、ゴールを目指します。映像クリエイターが手がける本格的なセットやリアルなゾンビメイクが見どころです。」(栄公園振興株式会社 広報担当)

「オバケンランド in オアシス21」(名古屋市栄)は8月7日からスタート(8月31日まで)。3つのお化け屋敷のミッションをクリアすると限定グッズがもらえる。

「オバケンランド in オアシス21」(名古屋市栄)は8月7日からスタート(8月31日まで)。3つのお化け屋敷のミッションをクリアすると限定グッズがもらえる。

町おこしとして成功した岐阜市柳ケ瀬のお化け屋敷

岐阜市柳ケ瀬では「町おこし」として夏期限定でお化け屋敷を開催。2013年の開催時にはひと夏で2万3000人弱の来場があり、シャッター街だった柳ケ瀬が観光客でにぎわったとか。

今年は1年ぶり、3回目の開催。オカルト作家の山口敏太郎氏が演出やプロデュースを手がけ、前回大好評だった「口裂け女」が再び登場します。

「昭和の柳ケ瀬を舞台としたお化け屋敷です。大人と子どものはざまにある中学生の目線で、ノスタルジックで寂寥感のある世界観をつくりだします。1970年代頃、都市伝説と騒がれた口裂け女は、岐阜市が発祥と言われています。昭和を代表する怖いお化けとして、町おこしというテーマにもぴったりでした」(柳ケ瀬お化け屋敷製作委員会/広報)

「恐怖の細道~夕暮れの帰り道~」(岐阜市柳ケ瀬)は8月30日まで。

「恐怖の細道~夕暮れの帰り道~」(岐阜市柳ケ瀬)は8月30日まで。

怖くて楽しいお化け屋敷が続々と登場する夏休み。お化け屋敷プロデューサーの五味さんにお化け屋敷を楽しむための秘訣を教えていただきました。

「怖いときは、思いっきり悲鳴をあげたほうが楽しめます。恥ずかしいという気持ちを忘れて大きな声を出すことで、開放感が得られます。まわりのことは気にせず、シンプルに自分の感情に従うのが、楽しむコツですね」(五味さん)

(橋村望+ガールズ健康ラボ)

※この記事は2015年08月11日に公開されたものです

橋村望+ガーラボ

はしむら のぞみ

フリーライター。編集ライターユニット「ガーラボ」所属。デザイナーとして広告、雑誌、SPツール、Webデザインなど制作業務に携わりフリーに。2014年からWeb媒体を中心にライティング業もスタート。日本酒愛飲家。SSI認定利き酒師・焼酎利き酒師。美味しい酒肴に出会えると幸せです。Twitter/@KIKIZAKEJP

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五味弘文

ごみ ひろふみ

お化け屋敷プロデューサー。株式会社オフィスバーン代表取締役。1992年から東京ドームシティ アトラクションズのお化け屋敷をプロデュース。お化け屋敷にストーリーを持ち込み、お客さまに役割を担わせストーリーに参加させるスタイルを確立した。現在も日本全国でさまざまなお化け屋敷を手がける。著書に『人はなぜ恐怖するのか?』(メディアファクトリー)、『お化け屋敷になぜ人は並ぶのか~「恐怖」で集客するビジネスの企画発想』(角川oneテーマ21)など。
http://www.officeburn.jp/

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