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オーサ・イェークストロムが海外生活に憧れる人に贈るアドバイス―「勇気だけあれば大丈夫」【彼女たちのLOVE & CAREER vol.2】

松本玲子

友だちを飲み会に誘ったところ「行けたら行くね」の返答だった場合、その相手は来ると思いますか? 「来ない」と断定はできないものの、心のどこかで「多分来ないな」と思う人は多いはず。こうした断定を避ける表現は、日本人特有の相手を傷つけまいとする気遣いでもありますが、白黒はっきりしない返事で逆に相手が困ってしまうこともあるものです。

そんなへんてこな風習に対して、時に驚き、時に共感し、時に憧れ真似をしながら成長していく主人公を描いたエッセー漫画が、今、巷で大人気です。気になるタイトルは『北欧女子 オーサが見つけた 日本の不思議』。スウェーデン出身の漫画家、オーサ・イェ-クストロムさんの日本デビュー作です。

オーサさんは、13歳のころ、スウェーデンでTV放映されていた『美少女戦士セーラームーン』にはまったことがきっかけで日本が大好きになり、たびたび旅行に訪れていましたが、2011年、7度目の来日で遂に東京に引っ越してきたんだとか。

華奢な身体からは想像できないような行動力に驚かされつつ、これまでの道のりについて伺ってみました。

はにかみ笑顔がキュートなオーサさん

――まずは本の発売おめでとうございます。日本での出版は今回が初とのことですが、本が刷り上がったときの感想を教えてください。

ありがとうございます。ほんとに本になったのがすごいと思いましたね。(手元に届くまでは)色がきれいに見えるかとか心配がありましたけど、日本の印刷会社は世界第一かもしれませんので、ほんとにキレイに仕上がってうれしかったです。

スウェーデンでは印刷のとき汚れが出やすいので心配ですね。実際、そういう問題が起きたこともありまして、悲しかったです。

発売されてからは、友だちはほんとにものすごい喜んでくれまして、特に、漫画にも出てくるハウスメイトのみんなは喜んでくれました。ノルウェー人の友だちが「実はamazonから10冊買いました」というので驚いたんですが、他のハウスメイトも「10冊予約しました」。びっくりです!

――オーサさんはスウェーデンでも漫画を3冊出版されていますが、そもそも漫画家になりたいと思ったきっかけは日本のアニメなんですよね。あちらでは日本の漫画って人気なんですか?

私の友だちには日本のアニメファンはいませんでしたが、インターネットでファンのメーリングリストとかに登録していましたので、私と同じようにアニメ好きな方と話ができました。(当時は)あまりスウェーデンでは漫画は出版されていませんでしたが、2002年、ドラゴンボールが出版されたときには、ほとんど宣伝がありませんでしたが、ものすごいヒットになりました。

●いつもなにかにはまってたオタク体質のワタシ

――小さいときから漫画やアニメが好きだったんですか?

私はオタク系といいますか……(笑) オタクの性格って、いつでもなにかにはまってるじゃないですか。なのでアニメと漫画の前にはファンタジー小説にはまっていましたね。

――やはり小さいころからそういった世界に魅了されていたんですね! アニメの魅力ってどんなところにあると思いますか?

キャラクターです。アメリカのコミックとかはストーリー第一だと思うんですけど、日本のアニメと漫画で一番大事なのはキャラクター!

私は専門学校に通っていますけど(※インタビュー後の3月某日無事卒業)、そこで教えている漫画家の先生も、「日本の漫画っていうのはストーリーがおもしろくても、キャラクターが魅力的じゃないと読者に好きになってもらえないからヒットしない」と言われましたね。

それと、日本の漫画家のもう一つの特徴は、背景を丁寧に描きますよね。なので私も日本で学ぶようになって、背景をしっかり描き込むようになってきましたね。

――日本の漫画やアニメが本当に好きなんですね。

初めて日本に来たのは2003年、19歳のときで、たくさん漫画があってうれしかったですけど、日本語をまだ十分に理解できませんでしたので、読めなくて悲しかったです。でも、漫画に出てきたものを見ましたらものすごいわくわくしましたね。

例えば東京タワー! CLAMPの『X』という漫画で初めて東京タワーを知ったんです。

●失敗には慣れっこ

――日本語の勉強は大変じゃなかったですか?

2007年に来日したときは、9ヶ月間日本に住みまして日本語の勉強をしましたが、それよりも漫画を描くやる気のほうが大きかったので、(日本語習得を)諦めて国に帰って漫画を出版しました。ですので、今回の来日では再勉強になりました。

――日本語って難しいですか? 簡単ですか?

両方かもしれません。もちろん漢字とか敬語とか難しいと思いますけど、英語やスウェーデン語よりルールがはっきりある気がします。敬語を使って話すときは動詞が変わるとかの例外のルールもあるけど、それ以外は大体、文法的ルールの例外は少ないと思いました。

自分の発音はまあまあですけど、しゃべるのはそんなに難しくないと思いますね。

――漫画でも、オーサさんが日常生活で失敗を繰り返しながら成長していく様子が描かれていますが、そういう風に失敗を恐れないことも上達の秘訣かもしれませんね!

スウェーデンでもいっぱい失敗しましたが、それプラス、日本語と日本の文化があまり分からなくて、結果、日本でもっと失敗してます(笑) 失敗しすぎて、もうあんまり恥ずかしくならなくなりました。もちろんどんな失敗かによりますけど、小さな失敗なら、例えば言葉を間違ったとかにはものすごい慣れてきました(笑)

●日本に住むようになって、性格がレベルアップしました(笑)

――慣れるまではいろんなことに戸惑いもあったと思うのですが、夢や目標がどんどん現実のものになっていくのは楽しいでしょうね。

そうですね。みんながみんな夢を持っているわけじゃないと思うし、自分が何をしたいのかを分かるのも難しいと思うんですけど、夢があれば、諦めないでやってみることをおすすめします。

例えば、海外でやりたいことがあるなら、ビザの準備と、何が必要でしょうかとかどういう条件がありますとか調べることが必要です。でも、できないことはないと思いますので、勇気だけあれば大丈夫。行ってみたほうが絶対楽しいと思いますし、海外に住んでみると成長すると思います。

私も、日本での経験で成長しました。若いころは自分のことばかり考えて勝手だったと思いましたね。日本に住むようになって周りのこと考えるようになりました。性格、レベルアップしました(笑)

――ハウスメイトだとか、お友だちにも恵まれてそうですもんね。恋愛に関してはどうですか?

私は日本人の男性がちょっとタイプかもしれませんね。このことは漫画でも描きましたが、おしゃれな男性が多いじゃないですか。性格的にもやさしい印象があります。

――日本人と付き合った経験も?

その経験はまだないです。以前、韓国人の男性と付き合ったことがありますけど、彼には私から告白しました。ものすごいびっくりされたと思います。韓国は日本よりも保守的な考え方のようですから。

でもスウェーデンは女性からアクションをとる場合も多いんですよ。私も両方の経験があります。スウェーデンは出会って最初の夜にキスすることもありますよ。もちろん、勝手にキスしちゃダメですけどね。ちゃんと空気読まなきゃですよ(笑)

オーサ・イェークストロム:1983年生まれ、スウェーデン出身。子どもの頃、アニメ『セーラームーン』と漫画『犬夜叉』に影響を受けて漫画家になることを決意。スウェーデンでイラストレーター、漫画家として活動後、2011年に東京に移住。

2015年、KADOKAWAメディアファクトリーより『北欧女子 オーサが見つけた 日本の不思議』発売。発売のきっかけとなったブログはアメブロ総合1位を記録。

(松本玲子)

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