本当に? 「美人は得」なのか徹底分析
美人は得なの? 損なの?
では、実際に美人は得なのでしょうか? 損なのでしょうか?
美人だと得すること~美人のメリット~
美人の場合に得られるメリットは下記のようなものがあります。
男性からの好意を受けやすい
もっともわかりやすい「メリット」のひとつです。モテる、告白される、すぐに恋人ができる、などが挙げられます。
男性以外からの好意を受けやすい
美人は、恋愛対象としてだけではなく、「友だち」「知り合い」レベルでも、好意を寄せられやすいです。
金銭的サービスをしてもらえる
おごってもらう、サービスしてもらう、VIP待遇してもらう、など、金銭的なメリットを受けやすいです。
精神的サービスをしてもらえる
失敗を多めに見てもらったり、許してもらえたりといった、金銭以外の「精神的なサービス」もあります。
顔以外でもプラス評価される
美人は、顔以外の要素もプラス評価されやすいです。「能力重視」といっている採用面接官が、実はぜんぜん能力を見ておらず、「能力よりも顔」で合否を決めている、などの実験結果もいくつか報告されています。
機会に恵まれる
美人はよくも悪くも目立つため、パーティや飲み会に呼ばれやすく、人と知り合う機会が多いです。「富豪に見初められる」なども、このカテゴリに入ります。
以上のように、美人は特に「対面コミュニケーション」において多くのメリットを享受していることがわかります。
逆に! 美人だと損すること~美人のデメリット~
逆に、美人であると下記のようなデメリットがあります。
好きでない人に好かれる、変な男性に絡まれる
「男性から好意を受けやすい」とは、「自分の好みではない人からも好意を受けやすい」ことでもあります。量が増えれば、変な人に当たる確率も高くなります。「俺はこんなに好きなのに好きになってくれないなんて」と逆恨みしたり、「あの女は顔だけだ」など誹謗中傷されるリスクは、普通の女性より高くなります。
女性から嫉妬される
「男性からモテる」「ちやほやされる」ため、女性からの恨みをかいやすくなります。「ぶりっこしてる」「顔だけで中身が空っぽ」など、悪口を吹聴されるリスクがあります。
「美人は得してるから蔑ろにしていい」と思われる
「美人は得をしている」「美人は甘やかされている」という思い込みにより、「だったら俺は甘やかしてなんかやらない」「厳しい現実を勉強させてやる」と、わざと暴言を吐いてくる男性・女性の標的にされます。彼らは暴言をぶつけていい相手を探しているだけで、別に美人に何か嫌なことをされたわけではありません。「美人」というだけで、ただの理不尽な八つ当たりの対象にされてしまいます。
何をしても目立つ
美人であるがゆえに注目を浴びやすく、何をしてもすぐに噂が広がりやすいです。注目されることが好きな人ならともかく、ひっそりと暮らしたい内向的な美人にとっては、だいぶ苦痛のようです。
「顔だけの女」と評価される
「美人だから他も優れているのだろう」と評価されやすいメリットがある一方、「美人以外に何も取り柄がない」と思われやすいデメリットもあります。
「美人は得、ブスは損」は本当か
結局、美人は得なのでしょうか? 結論から言えば「対人コミュニケーションにおいては得なことが多い」です。理由はいくつかあります。
まず、そもそも人間は「左右対称の美」に惹かれる性質を持っています(美人とされる人は左右対称の整った顔立ちであることが多いです)。左右対称であることは、「遺伝子的欠陥が少ない」と見られるからです。そのため、どこの国にいこうが、美人は外見だけで「好意的」にとらえられます。
かつ、「ファーストインプレッション」が今後の好意を左右します。最初の好感度が高い人は、その後に好感度が下がることをしても好感度が下がりにくく、逆に最初に好感度が低い人は、その後に好感度が上がることをしても、「最初から好感度が高い」人を超えることができない、という調査結果があります。つまり、美人は左右対称の顔で最初の好感度が高いがゆえに、その後も好感度を高いまま維持しやすいです(越智啓太『美人の正体 外見的魅力をめぐる心理学』『恋愛の科学 出会いと別れをめぐる心理学』参照)。
さらに、人間は「あるひとつの性質が優れていると、ほかも優れていると思う」性質もあります。これはハロー効果と呼ばれるものです。つまり、顔が優れていると、性格などもいいだろう、と人は期待します。
まとめると、美人は顔によって好感度が最初から高く、ゆえに好感度と高評価をキープしやすいため、対面コミュニケーションによっては多くのメリットを得られます。もちろん、美人であるがゆえ、嫉妬や変な人に絡まれるリスクとデメリットはありますが、一般的にはメリットのほうが多いため、全体を見れば「得」と言ってもいいでしょう。
ただ、これはあくまで「対人コミュニケーション」におけるメリットです。「注目されることが好き」「人とかかわることが好き」な人ならメリットと感じることでも、なるべく人とかかわらず観葉植物のように静かに暮らしたい人にとっては、対人コミュニケーションにおけるメリットはデメリットになりえます。結局のところ「得かどうかは性格による」といえるでしょう。