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コンプリートをしなければ気が済まない人の心理とは

部屋の中にものが散乱しているのに、どうしても欲しいものがあると、そのシリーズをすべて買い集めないと気が済まない!というタイプの人って周りにいませんか? 一種、病的にも見えるその行為を、どうして人はしてしまうのかご説明します。

【子育て以外のことでかがやく私。子育てに向いていないのかも、と思うとき】

あなたにはこんな癖ありませんか?

「え、それ同じのいくつも持ってるよね?」と思わずつっこみたくなってしまうような収集癖がある人って周りにいませんか? フィギュアやバッグをコレクターのように集めている……そういう「趣味」がある人は珍しくありません。

ものを集める趣味がない人にはなかなか分からない彼らの行動は、一体どういう心理から起こっているのでしょうか?

集合体に意味を持たせたがるゲシュタルト心理学

「ゲシュタルト」という言葉の意味をご存じでしょうか? 「ゲシュタルト崩壊」「ゲシュタルト心理学」という言葉で、耳にしたことがある、という人もいるかもしれません。ゲシュタルトという言葉は、音や、図、文字など、一つ一つバラバラにしてしまうと意味をなさない集合体のことを意味します。

人間の脳というのは、一見、意味のない図形や、文字の集まりであっても、それに意味を与えたがるという特徴があります。これを、「ゲシュタルト心理学」というのです。

シリーズをコンプリートさせることで満たされる

このゲシュタルト心理学の作用により、「何事も完璧でなくては気が済まない」という完璧主義タイプの人は、シリーズものを買い出すと、すべて揃った完璧な集合体を作りたい、という欲求が高まってしまうのです。完璧主義の傾向が強ければ強いほど、ひとそろいのものが欠けている状態にストレスを覚え、「コンプリートをしたい」という欲求も比例します。

こんな癖、なくしたい!

「本当は欲しくないのに、集めるという行為に没頭してしまう」と悩んでいる人もいるはずです。お財布事情が苦しかったり、部屋にもう置き場所がなかったりするのに、集めるという行為をやめられない人は、自分の性質、性格を一度、客観的に確認してみましょう。

「集めたい」という欲求は、ゲシュタルト心理学によるもので、本当に欲しいからではない、ということを自分に置き換えて理解することにより、購入しようという欲求を鎮める効果が期待できます。また、自分の傾向を理解したら、シリーズものにはできるだけ手を出さないなどの自己防衛も試みましょう。

「ものを集める」という行為自体は悪いことではありません。しかし、それが病的なものになれば、自分の負担になってしまいます。自分の性格と脳の仕組みを理解し、病的なものになりかけている人はその行動を改めましょう。

※この記事は2015年02月15日に公開されたものです

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