地球が誕生したころ、1日何時間だったの?「3億5千万年前は1日が22時間」
1日は24時間です。というと、「当たり前の話でしょ!」と皆さん、そうおっしゃるかと思います。しかし、昔は1日が24時間じゃなかったというと信じられるでしょうか? 実は昔々、人類が誕生する前は1日がもっと短かったのです! 詳しい実態についてご紹介します。
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1日はどうやって決まるのか
そもそも1日はどうやって決まるのでしょうか? 「太陽が出て朝起きて1日が始まって、太陽が沈んで寝たら1日が終わる……」とおっしゃる方もいるでしょう。太陽が出たり太陽が沈んだりするのは、地球が自転しているからです。
地球が自転で1回転するのを1日と考えています。現在24時間で1回転しているので、1日が24時間なのです。ちなみに、太陽の周囲を回転するのを公転といいますが、これが1年になります。
地球の自転は10万年で1秒遅くなっている
しかし、この自転速度は一定ではありません。化石などの研究により、昔の自転速度はもっと速かったと考えられています。例えば、3億5千万年前は1年が400日あったという研究結果があります。公転速度に変化はないとすると、3億5千万年前は1日が22時間しかなかったと計算で導かれます。
そして、公転速度に変化は殆どなかったという研究結果があります。
これらを基に計算すると、地球の自転は1年で5万分の1秒ずつ遅くなっているのです。ほんの僅かな単位なのでわかりにくいですが、10万年経つと1日が1秒多くなるのです。
なぜ地球の自転は遅くなるの?
人類が生まれるずっとずっと昔、地球が誕生した直後、地球はもっと早く自転していたのです。では、なぜ自転が遅くなるのでしょうか? 無重力である宇宙空間ならば、回転を遅くする抵抗がないように見えます。
地球の場合、月からの引力によるものが大きいようです。潮の満ち引きも月からの引力が影響していますが、この海水の動きが海底と摩擦して抵抗力として働き、結果ブレーキとして働くのです。他にも、大気と地面の摩擦や地下のマグマと地面の摩擦も抵抗力として働き、それが自転の速度にブレーキをかけているのです。
地球の自転速度は、いろいろな要因で遅くなっていきます。大きな地震などでも、自転速度に影響を与えます。私たちが生きている間にはっきりと分かるだけの変化はありませんが、何十世代か未来に人類が存在していたら、1日が25時間で生活しているかもしれません。
※この記事は2014年10月31日に公開されたものです