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天気は西から変わるのはどうして?「偏西風が西から東に吹いているから」

TwitterやLINEなどで、自分より西に住んでいる人が「雨が降ってきた」と言われると、もうすぐ自分のところも雨になるなと思います。天気図でも、西から東へ天気が変化していきます。さて、なぜ西から天気が変わっていくのでしょう?

 その理由についてご紹介します。

西から東へ吹く強い風

日本の上空には「偏西風」と呼ばれる、西から東へ流れる風が吹いています。偏西風は上空5,000~10,000メートルのところで吹いているので、私たちはそれを感じることはできません。偏西風ができる原因は地球の自転によって作られています。

偏西風が雨雲を運んでくる

中国大陸などで発生した前線や低気圧、高気圧などは、偏西風によって日本にやってきます。また、赤道付近で発生した台風などは、別の流れに乗って日本付近にやってきますが、それも日本付近まで来ると偏西風に乗って流されていきます。

ですので、西から東へ天気が変わっていくのは、偏西風の影響なのです。

ちなみに、偏西風のスピードはだいたい時速37kmです。これで翌日の雲の動きを計算することで、翌日の天気予報ができる、ということになります。

西から天気が変わらないときもある?

ただし、いつでも西から天気が変わるとは限りません。高気圧の勢力の強さや位置によっては、偏西風の流れが変わったり、雨雲が流れなくなったりします。夏は太平洋高気圧が日本全体を覆うため、偏西風はそれより北を流れるようになり、結果太平洋側はあまり雨が降らなくなるのです。

また、偏西風以外の影響で天気が変わることもあります。ゲリラ豪雨などは、上空の冷たい空気とヒートアイランド現象などで温まりすぎた地表の温度差によって発生した積乱雲によるものです。偏西風とは無関係に発生するので、これは西から東へと発生しないのです。

一般的な天気が西から東へ変わるのは、地球の仕組みや偏西風によるもの。でも、必ずしもそうでないときもあるようです。そんなことを考えつつ天気図を眺めてみると、自分で天気を予報することができたりするのかもしれませんね。

※この記事は2014年10月31日に公開されたものです

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