リスクは? 女性にとって日常の一部、ヘアカラー&ネイルで起こる健康被害
■カラーリングが日常化している人は要注意! 薄毛のリスクを高めているかも!?
いま、若い女性の80%もの方がヘアカラーをしており、年配者に関しては、大多数の女性が白髪染めをしています。女性の白髪が目立つ年齢は30代後半からといわれていますが、その前からカラーリングをしているとなれば、生涯髪を染めない人というのは、とても少ないのかもしれませんね。
気軽に買える染毛剤ですが、実は強力な毒性があるのをご存じでしたか? 実際にカラーリングで髪が傷んだという経験をした方も多いでしょう。髪だけならまだしも、長期間使用していると頭皮を傷めて、薄毛のリスクを高めてしまうのです。さらに、全身に被害が出ることも……。
■最悪の場合、死にいたることも! 有害物質による、アレルギー反応にも要注意
特に、染毛剤に使用されている、PPD(パラフェニレンジアミン)という化学成分によるアレルギーは古くから知られています。その反応は、ただ頭皮がかぶれるだけではなく、アナフィラキシーショックをともなうものもあり、最悪の場合、死に至ることもあります。さらにPPDには、腎障害、遺伝子突然変異、呼吸器障害といった恐ろしい症状を引き起こす可能性もあるのです。このPPDは、黒い色の染料ほど使用量が多いので、白髪染めは特に注意が必要です。
■ネイルケアも危険と隣り合わせ……
最近は手や足の爪をきれいにしている方も多いですね。しかし、実はネイルにも危険な面があります。使われるマニキュアや除光液などは“危険な化学物質の塊”なのです。
「アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、ホルムアルデヒド」など、ネイルアートに使われる化学物質は爪甲剥離症(爪が爪の土台の爪床から離れてしまう)といった爪の病気の原因物質。さらに、がんや腎障害、心臓障害、呼吸器障害、肝障害、頭痛・吐き気などの神経障害や胎児への障害を引き起こすともいわれているのです。
除光液のアセトンという揮発性の化学物質は、子どもが誤飲したら当然生命に危険を及ぼしますが、換気せずに除光液を使っただけでも、近くにいた乳児が中毒を起こして入院した事例もあります。
■まとめ
見た目の美しさは女性にとって、とても重要なポイントではありますが、真の美とは、健康な体から作られます。そのためにも、化学物質に頼るのではなく、ナチュラルに美しくなる方法も見つけてくださいね!
(文:42歳女性内科医/Doctors Me、構成:マイナビウーマン編集部)
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※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.07)
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください
※この記事は2014年10月16日に公開されたものです