対人恐怖症? 目を見て話せない人の心理と原因
こんにちは、心理カウンセラーの萩原かおりです。最近は対人恐怖を感じる方が増えており、目を見て話すのが苦手な人もいます。どうして視線をそらしてしまうのでしょうか。子供のうちは人見知りしてアイコンタクトできないケースもありますが、大人になると仕事で相手と向き合うべきシーンも多いです。今回は目を見て話せない人の心理や原因、そして克服する対処法を解説します。
目を見て話せない人の心理とその原因
相手の目を見て話せないと、コミュニケーションもうまくいきません。なぜ目を見て話すのが苦手なのか、その心理と原因を探っていきましょう。
視線が怖い? 目を見て話せない人の心理
目を見て話せない人の多くは、対人恐怖症の傾向がみられます。対人恐怖症とは「対人場面において耐えがたい不安・緊張を抱くために、対人場面を恐れ・避けようとする神経症の一型」と定義されています。人と向き合ったときや視線を感じたときに緊張してしまう人は、もしかしたら対人恐怖症かもしれません。
ポイントは、相手のパーソナリティと恐れが関連していないことです。相手と向き合っている状況そのものに恐れを感じているので、相手が穏やかな人物であろうと関係なく不安を感じてしまいます。人と向き合ったり視線を感じたりするだけで緊張してしまい、目をそらしてしまうのです。
なぜ? 目を見て話せない原因
社交性に自信がない
コミュニケーションそのものに不安があり社交性に自信がない人は、目を見て話せない傾向があります。対人関係における戸惑いを抱えているのです。
よくあるのが子供時代に人前で何らかの失敗をした経験があり、そのときのトラウマを抱えているケース。こうした苦い思い出によって自信をなくし、社交性を損なっている人も多いです。
強迫観念にとらわれている
ダメな自分を見透かされているのではないか、嫌われるのではないかといった強迫観念の強い人も、目を見て話すのが苦手な傾向にあります。「相手の期待に応えられずにがっかりされたらどうしよう」と恐れているのです。
相手に嫌われたくない、つまらない人間だと思われたくないといった気持ちが強いと、対人恐怖を感じやすくなります。
劣等感が強い
自分に対する劣等感が強い人は、否定的な自己観を持っているために「自分は社会から受け入れられない」という恐怖を抱きがちです。そのため、どんな人と話しているときも「自分の居場所がない」と感じてしまい、目を見て話せなくなります。反対に、自尊心が高い人はこうした悩みを抱えにくいです。
青年期になると、人から自分がどう見られているかという自己意識が高まります。その自己意識が過剰であればあるほど不安を感じやすく、さらに否定的な自己感を持っていると対人恐怖が一層強まり、目を見て話すことが苦手になるでしょう。