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【女の嘆き】マウンティングのターゲットになったらどうする?→「エネルギー不足のときは逃げるが勝ち」

三吉野愛子

「あの子っていいなぁ! 私なんて……」「今、私ってどう見えてるんだろう」など、他人と比較して自己評価が下がったり、同性・異性の目に自分がどう映っているかを気にしすぎたりすること、ありますよね。心理コーディネーター・三吉野愛子が、そんな複雑な女ゴコロを解説し、嘆きの処方箋を出します。自分らしく輝いて生きるヒントをチェックして!

なにげなく振った話題に、なにかと競って絡んでくる友人。言葉や態度の端々からにじみ出ているのは、「私のほうがよく知っている」「私のほうがたくさん持っている」「私のほうがもっと苦労している」というメッセージ。しかもストレートにではなく、笑顔とともに巧妙な話術で迫ってくる感があり、ひどく疲れます。鼻息の荒い彼女は、いったい何と戦っているのでしょうか。お願いだから普通に話をさせてほしいのですが……。

マウンティングとは、個体間において自分の優位性を示すことで生存の不安を紛らわせようとする行為。マウンティングが成功すればつかの間の安心を得られますが、序列は常に入れ替わる可能性があり、個体間の緊張は続きます。

弱肉強食の動物界では当たり前のことですが、文明の発達した人間界では少し場ちがいな印象も。
それもそのはず。法律で統治された人間界は、動物界とちがって純粋なサバイバルだけで成り立っているわけではないからです。マウンティング女子の生態は、力の行使によるサバイバルではなく知性と感性による共存を目指しているはずの人類が、ふと垣間見せる野生の名残ともいうべきでしょうか。

事実、すでに幸せで満たされている女性同士は、わざわざ相手を蹴落としたり蹴落とされたりという修羅の道に踏み入ることはありません。幸せな女性たちの穏やかな人間観のベースは、「私もあなたも唯一無二の大切な存在。お互いが持っているものを与え合って共存しましょう」という相互承認と共同体マインドがあります。一方、マウンティング系女子の歩む修羅の道は、「あなたか私か、生き残るのはどちらかなのよ!」というサバイバルマインドに支配されています。つまり、マウンティング系女子は常に存在を脅かされる恐怖にさらされ、生き延びるためにマウンティングをし続けなければならない状態にあるということ。

マウンティング系女子の生命力に圧倒されつつ、ときどき自分もやっているかもしれないなと反省しつつ、願わくば日々の暮らしは穏やかでありたいと望む。そんなあなたのために、今日からできる対処法をお伝えします。

<女の嘆きへの処方箋>

●その1 エネルギー不足のときは逃げるが勝ち

相手のマウンティング行為に憤慨したり報復したりするのは、自らサバイバルに身を投じているようなもの。心身に余裕のないとき(つまり動物でいうと弱っているとき)は、マウンティング系女子との接触は鬼門です。残っているエネルギーをすべて消耗して再起不能になってからでは遅いので、どう思われようが逃げるが勝ちです。

●その2 鈍感力に勝るものなし

女性同士のマウンティングは、とげを含んだ巧妙な話術で展開されることが多いもの。つまり、相手の本心を読み取ることに長けている人ほどダメージを受けるリスクがあるということ。ここで参考にしてほしいのがまわりの男性たち。言葉の裏を読むことに関しては、女性と比べて男性は無頓着。それで、歯がゆい思いをしたことのある女性は多いのでは? そんな彼らを見習って、「額面どおり」に受け取る鈍感作戦を使うのも有効。巧妙に織り込まれた裏メッセージを読みとってもらえなければ、女性同士のマウンティングは成立しません。「もしかして、天然?(いじめ甲斐のない女だわ)」と思われたら、鈍感作戦は成功です。

●その3 相手のいいところは素直に認める

マウンティングの闇ばかりが取り沙汰される傾向もありますが、マウンティング系女子は、実は優れた能力を持ち合わせていることが多いもの。彼女たちは、相手にも厳しい目線を向ける代わりに、自分にも非常に厳しい検閲をかけています。それが高い美意識だったり、仕事におけるプロ意識だったりするわけです。プライドをもって社会に貢献している彼女たちのことは、素直に評価しましょう。その上で、「がんばっているあなたも素敵だけど、そうでないときのあなたも素敵だよ」という無条件の愛を手渡せたら、あなたはもう人間関係のプロフェッショナル!

●その4 たまには腹を決めてガチで戦ってみる

世の中にはさまざまな人がいるので、善人キャラだけではやっていけないこともあります。ふりかかる火の粉は自分で払えるにこしたことはないので、修羅の道とはわかりつつも、あえてマウンティング合戦を受けて立つことが必要なときも。一般的に、マウンティングを仕掛けてくる女性は心に空虚な気持ちをもっている傾向があります。だからこそ、「自分をスルーせずに本気でやり合ってくれる存在がいる!」という手応えを感じて、相手側に変化が起こる場合もあります。そこから、いつでも本気でぶつかれる同志のような友情が芽生えることもないとは言えません。

いかがでしょうか。あなたのまわりにも、マウンティング系女子とうまく渡り合っている人は必ずいるはず。ひそかに観察して、使える技はどんどん取り入れてしまいましょう!

※画像は本文と関係ありません

(心理コーディネーター 三吉野愛子)

※この記事は2014年09月24日に公開されたものです

三吉野愛子

1978年、福岡県生まれ。2001年、東京学芸大学教育学部を卒業し、教育系広告代理店に勤務しながら心理カウンセリングを学ぶ。2005年より心理カウンセラーとして活動するかたわら、TV、ラジオ、雑誌の企画監修などを手がける。著書に『恋愛ダメ子の診療所』(日経ウーマン選書)。現在、東京を拠点に、現在、心理カウンセラーとして活動中。

●三吉野愛子カウンセリングオフィス ブログ
http://blog.goo.ne.jp/dearlife_2015

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