パリ市民自らが選ぶ、地元で本当においしいといわれているバゲット5選
バゲットとはフランスパンの一種。おなじみの細長くて切れ目のついた形、想像できますよね! フランス人があのバゲットに並々ならぬ情熱を抱いていることはご存じですか? 今回はフランス人とバゲットについてご紹介したいと思います!
■フランス人は一日にバゲットを何本食べる?
日本人のお米のように、フランス人にとっては主食のバゲット。長いもので70cm、重さは250gほど。特徴的な切れ目は6~7本。パリでは素のままのバケットを小脇に抱えて持ち歩き、ちぎって食べるという光景がよく見られます。実はフランスの人たちは一日の始まりか終わりにバゲットを3~4本購入すると、それらを一日で全部食べてしまうのです。毎日自分の背丈以上の長さのバゲットを食べる。おもしろいと思いませんか?
■バゲットのおいしい店のコンテストまで!
そんなふうに食べるのは、やはりバゲットへの強い情熱があるからでしょう。フランスではバゲットのおいしいパン屋さんのコンテストまで存在するのです。その名も「パリ・バゲット・コンクール」。1995年に始まったコンクールで、美しさや硬さ、塩加減などを総合的に審査して優勝を決めるもの。出品にはバゲットの長さや重量などの細かく厳しい基準を満たす必要がありますが、優勝したお店には賞金のほか、この先一年間大統領にバゲットを納めることのできる栄誉が与えられます。さて、気になる2014年度のランキングはどうだったのでしょうか!?
■パリ市民自らが選ぶ、地元で本当においしいといわれているバゲット5選
栄えある第1位にランクインしたのは「Au délices du Palais」(14区)。去年と同じく14区の二冠です。第2位は「Au Petit Versailles Du Marais」(4区)・「La Montmartoise」(18区)。同率2位です。第3位は「134 RDT」(3区)。2009年のコンクールでは第2位にランクインしていました。毎年恒例のこのコンクール、実は今年で20回を迎えました。パリっ子の注目の的でもありますし、観光客にとっても興味深いですよね!
■愛されて200年
さて、ここでバゲットの歴史を振り返ると、フランスで今のような形のフランスパンが登場したのは実は最近で19世紀ごろ。それまでは18世紀に広く普及したジャガイモが主食とされてきました。あらゆる料理の付け合わせにジャガイモが登場するのはその名残です。フレンチフライもバゲットとともにフランスが誇る一品。食へのこだわりが見て取れますね。
スマートにバゲットの食べ歩きができるのはフランスだけ!? 日本人にはなかなかマネできない習慣ですが、バゲットへの情熱は伝わってきたのではないでしょうか? フランス旅行の際には、ぜひ「パリ・バゲット・コンクール」マークのあるパン屋さんをチェックしてみては!?
Antonio Teixeira, artisan boulanger dans la boulangerie « Aux Délices du Palais » 60, boulevard Brune lauréat du grand prix de la baguette 2014
(ファナティック)
※この記事は2014年06月21日に公開されたものです