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自然消滅してしまう恋愛の仕組み……失恋したときの考え方

羽林由鶴

電話をする女性「失恋した」と言いながら、はっきりと別れを告げられたわけでもない人がいます。いわゆる自然消滅。徐々に疎遠になって音沙汰がなくなった……だから「もう私のことは好きじゃなくなったんだ」と思ってしまったみたいです。

彼があなたを嫌いになったというのは本当ですか? なぜあなたは捨てられたと思うのでしょうか? モヤモヤした気持ちを引きずってしまえば、次の恋愛もうまく行かなくなる確率が高くなってしまいます。自然消滅の謎を解明しましょう。

■彼の本音がわからない

相手に直接質問すればいいのに、質問しない(質問できないで)。なぜ直接聞くことを避けるのですか? 相手のことをわかっているふうに言っているけど、それってただ推測しているだけ。あなたの想像は本当にあっていますか?

「彼は忙しい人だから」「私の気持ちを重いと思ったのかもしれません」「女友だちもいっぱいいるから私じゃダメだったのかも…」……なんて、連絡が来なくなった理由を、「それが真実」のように言うけれど、よーく考えて。その答えを導き出したのはあなたの頭。彼はまったくちがうことを思っているのかもしれません。推測をやめ、相手に質問することは大事なことです。

でも大事な場面だけ、思い切って質問しようとすると、緊張して顔も声もこわばってしまいます。これじゃ逆効果。本音で話せる関係を作らなきゃ。日頃からもっとかかわればよかったね。遠慮しないで伝えればよかったね。お付き合いするということは、向き合いかかわるということですから。

■傷つきたくない

自分から働きかけて拒否されたらすごいショック。傷つくことを過剰に恐れたらなにもできなくなっちゃいますよね。傷つくことを過剰に恐れる人は今までそれほどの傷を負っていない人。傷つく経験をしたことがある人は、その時は痛いけれど、なんとかなるものだということも経験している人です。だからまったく傷ついた経験がない人よりもタフになれるのです。

彼の本音を聞けば辛くなることもあるけど、すっきり納得することだってあるのよ。自然消滅は本当に傷つかないですか?「お前なんか嫌いだ!」と言われるよりは、はっきりと傷つくことはないのかもしれません。でもなんだかわからない心のモヤモヤがじわじわと長く続くなら、それだって傷ついているのと同じ。白黒をつけることを避けたくなる気持ちはわかるけど、その結果長引いてしまうストレスに気づいてほしい。傷つくことを恐れるばかりじゃ、せっかくの出会いもチャンスもつかめなくなってしまうからね。

■似たもの同士

こんなふうに考えてみたことはありませんか? 実は相手もあなたと同じように考え、同じようなことをしただけだとしたら……。たとえば以前に彼は「今忙しい」といったことがあったのかもしれません。あなたはそれを聞き、自分から誘ったりできなくなりました。その時からあなたが一切「会いたい」と言わなくなったということです。

でも彼から見たらこのようにみえるのです。彼はあなたに会いたくなかったのではなく、忙しかったので「今忙しい」と伝えたところ、あなたが一切連絡を寄越さなくなった。その状況から「もう自分に会いたいと思っていないんだろうな」と思ったかもしれません。「今忙しい」と言ってしまったことを失敗だと思っても、それを伝えることなく、あきらめてしまったのかもしれません。もしかしたら彼はあなたに失恋したと思っているのです。

あなたが「彼のことは今も好き」だとしても、その声が彼に届くことがないように、彼の本音があなたに聞こえてくることはありません。もしかしたら2人が失恋だと思っている。そんなことが現実にあります。もったいないですよね。

■羽林由鶴からのメッセージ

失恋はさけて通れないけれど、次の恋愛のために、自然消滅はできるだけ阻止してほしいです。もしあなたが働きかけても相手から音信不通で、自然消滅に持って行く気だなと思ったら、それほど嫌われてしまったんだなんてがっかりする必要はありません。むしろ大人として、ちゃんと話し合いもできない未熟な男性だと見切りをつけて、「永遠のパートナーにふさわしくない男」とわかったことを喜んで、こっちから捨てちゃいましょう。

(羽林由鶴)

※この記事は2014年05月26日に公開されたものです

羽林由鶴

103kgの恋愛カウンセラー。著書に『なぜか相手がホッとして愛してしまう癒し系の女性になるヒント』(青春出版社)など。最新刊は『あきらめる生き方』(泰文堂)

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