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腰がイタタ!あなたの腰痛はヘルニア?

腰痛やフトモモの後面、ふくらはぎにかけての痛みでは、その原因が腰椎椎間板ヘルニアであると診断されることが多いです。受診の際に行われる整形外科でのMRI(画像による検査)では、椎間板(※)が飛び出した状態が確認できることがあります。

椎間板……背骨は椎体(ついたい)という骨が積み木のように積み重なっています。その椎体と椎体の間にクッション材の働きをする「椎間板」があります。中にあるゼリー状の物質が外に出てしまうことを「ヘルニア」といいます。

椎間板ヘルニアの診断が出ると、ショックを受ける人が多く「ヘルニアになってしまったからこんなにひどい腰痛なんだ」と抱えている痛みに対して、かなり悲観的になってしまうケースが多いように見受けられます。ですが、MRIで椎間板が突出傾向だったとしても、腰痛の原因とは必ずしも言えない、という研究結果が出ています。

骨盤部の筋肉の一部が過度に緊張し続けた場合でも、腰椎椎間板ヘルニアに出る痛みと同じような範囲に痛みを感じるケースも多々あります。そういった場合は、椎間板ヘルニアが画像上認められたとしても、お尻の筋肉のしこりのように硬い筋肉がほぐれていくと、ヘルニアが原因と思われた症状は早々に改善されていきます。

実際のところ、ヘルニアは自然に小さくなっていき、消えていくケースもあるのですが、症状自体はヘルニアが小さくなるよりも前に軽減される、という報告もあります。ですから、「ヘルニアがあるからひどい腰痛や下肢痛がある」と強く思いこみショックを受けている人で、外科的処置が必要と診察の際に言われていない場合は、思ったよりも早く回復する可能性があるということになります。

前向きに考えたほうが痛みに過敏だった「感じ方」にも良い変化が出るケースも少なくありません。ヘルニアだから「腰痛やふともも痛がひどい」と思い込まない意識を持つことも症状改善につながる一つの方法だと頭の片隅に入れておきましょう。

(参考: 腰痛のナゼとナゾ 菊地臣一)

著者プロフィール

檜垣 暁子(ひがき あきこ)。オールアバウト 肩こり・腰痛ガイド http://allabout.co.jp/gm/gp/51/ カイロプラクティック理学士・日本カイロプラクターズ協会(JAC)正会員。現在は、横浜市に治療室を開院し、日々、肩こりや腰痛を始めとする不調を訴える患者さんの診療に当たっている。

(文:檜垣暁子、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.08.17)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2014年05月14日に公開されたものです

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