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お金があれば何でも幸せに!……ではない心理実験

「もっとお金があれば、幸せになれるのになあ」と悩むことは多いですが、ほしい分だけお金が手に入ったからといって、パーフェクトな幸福が訪れるとは限らない。お金はあればあるだけ幸せなような気がするのですが……。

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それはなぜ? お金と人間の、不思議な関係をご紹介します。

ある水準まではお金で幸福度があがり、ある水準を超えると?

今、もし自分に貯金が100万円しかないとして、それが突然1,000万円になったとしたら。恐らく多くの人が喜び、多くの人が幸せだなあと感じるのではないでしょうか。しかし、もし自分に1億円の貯金があり、それが10億円になったとしたら、どうでしょうか。

お金の大きさが大きさだけに、増えたお金の分だけプレッシャーに感じたり、その使い道に悩んだりし始めるかもしれません。もしくはお金が増えたことに、何の喜びも感じなくなっているかもしれません。

このように所得が伸びたり、増えたりすることで、その幸福度が必ずしも上がるとは限らない現象、また所得がある一定水準に達すると幸福度が伸び悩む現象のことを「イースタリンの逆説」と呼ぶそうです。

お金がある方が幸せだが、お金そのものが幸せをくれるとは限らない

ベルギーのリエージュ大学で行ったあるテストによると、最初にお札の束を見せてから、仕事や課題をきっちりこなしたり、きれいな景色を見たり、旅でリラックスしたりという経験を思い浮かべてもらったところ、お札の束を見てからでは、そのような「経験を楽しむ」という行為に、興味が薄れやすい傾向があったそうです。

楽しい経験をする前にお金を見ることで、人の心は少なからず楽しくない方向へと誘われやすいようなのです。

お金があれば、少なくとも苦労や不安を回避しやすくなり、ほしいものを手に入れられ、幸せを手に入れやすくなります。しかしお金そのものが、楽しみや満足感という「目に見えないものを、与えてくれるかどうか」というと、そうでもないのかもしれませんね。

お金は幸せを手に入れるためには必要なものですが、お金がくれる幸せは一定の水準まで。あとの幸せは「自分の手でつかむもの」……ということかもしれません。

※この記事は2014年05月03日に公開されたものです

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