わけあり商品から学ぶ、その心理と説得の方法「両面提示で説得する」

「わけあり商品」と聞くと、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?売れ残った商品、欠陥のある商品など、あまりいいイメージではないと思います。でも、説得の方法しだいでわけありでも売れるんです!
【説得上手になる2つの心理テク「一番いいところだけ伝える」「悪いことも伝える」】
両面提示と一面提示
ある商品を売りたいとき、どのお客さまに対しても同じ売り方をしていてはいけません。そこで有効なテクニックが「両面提示」と「一面提示」です。両面提示とは、ひとつの商品に対していいことも悪いことも両方の情報を出してしまうことです。
この方法は、物事を疑ってかかる慎重な人や、その商品に対する知識を持っている人に対して有効です。このタイプのお客さまは、商品の悪い面も知ることにより「こういう部分はよくないんだな」と納得した上で、安心して購入を検討することができます。
わけあり商品の売り方そのものですね。その際に「こういうところが欠点ですが、こういう利点もあります」と、最初に商品の悪いところを出し、最後にいいところでしめくくるという親近効果を使うと効果的です。
もうひとつの一面提示は、その商品のいい面だけを伝えることです。この方法は、売りたい側と買いたい側の商品に対する考え方が同じ場合に有効で、お客さまの「買ってみようかな」という気持ちを後押しします。
周辺ルート
わたしたちが広告チラシを見るとき、そこに載せられている情報から商品のイメージをつかみ取ろうとします。本当は購入を決める前に本当にその商品が必要なのかどうかをよく考える(中心ルート)必要があるのですが、人間の「楽したい」という本能が、周辺ルートに頼ろうとするので、広告のイメージにつられて安易に購入を決めてしまったりします。
中心ルート
周辺ルートとは真逆の考え方である中心ルートですが、購入を検討している商品に対する深い知識や興味がある人は、周辺ルートのような抽象的な説明ではなかなか納得してくれず、もっと深く掘り下げて説明する必要があるので中心ルートを活用することになります。
お客さまが納得してくれるまで、商品の魅力をこれでもかと伝えて説得するのです。商品に対してそこまでの情熱がないお客さまには、商品の大まかなイメージを分かりやすく伝えることが重要になります。周辺ルートの活用ですね。
※この記事は2013年10月14日に公開されたものです