お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

辛口タレント フィフィが女子たちに告ぐ「なんで男性にぶら下がろうとするの?」

待機児童問題や、安倍政権の打ち出した女性手帳、育休3年案、取り沙汰される「マタハラ」の実態。出産とその後の働き方について悩みを覚える女性は少なくありません。テレビやネット上で歯に衣着せぬ発言が注目を集めるフィフィさんもワーキングマザー。日本女性の出産と、その後の働き方についてフィフィさんの意見を伺いました。

「女性手帳より大事だと思うのは、中学生や高校生のときから教育すること」



編:女性手帳や育休3年案についてはどう思われますか?

フ:女性手帳は、結局希望者だけになったんですよね、それじゃ意味ないよね(笑)。最初から女性手帳を希望するような人はインターネットで妊娠や出産について調べるから、別にいちいち税金で刷ってくれなくてもいいんだよね。

私が女性手帳より大事だと思うのは、中学生や高校生のときから教育することだと思う。こういうことを言うと「強制するな、妊娠だけが女性の問題じゃない」って言う人もいるけど、女性ってもともと妊娠できる体として生まれてくるし、もしくはそういう体じゃない人でも、妊娠・出産がどういう仕組みなのかということを知ることは大事だから、その時期に教えなければいけないんじゃないかと思う、強制的に。そういうことは、中学校、高校の女の子たちにも男の子たちにも教えた方がいい。

そうすると、20代半ばになって好きな人と結婚しようと思ったときに、女性も男性も、どういうふうに出産に向けて準備すればいいかが分かる。そういう知識があまりにもないために、男性も意識していなかったんだよね。景気が良かったころはそこを意識しないでいられたけれど、今の時代だと共働きになってくるから、男性も意識して、夫婦で計画を立てていかないと。結局、妊娠についての教育がないから、今みたいな状況になってしまう、少子化も晩婚化もそうだし。

編:育休3年案についてはどうでしょう。

フ:3年の育休とか、イクメン云々って、あれは大手企業とか公務員は実践できると思う。国が推進したことはまず公務員にやらせるから。だけど、中小企業がほとんどでそんなところの人たちが実際にはやれないからね。あんなのは幻想というか、名ばかりであって、実際には国が「こうします」って言ったって、率先してやってみせるのは公務員と大企業だけだと思うよ。クールビズにしたってスーパークールビズにしたって、中小企業の人たちはやっぱりネクタイ締めて会社に行ってるから。

私は、産後8ヵ月で働き始めたけれど、一つ言えるのは、必ずしも子どもとべったりくっついたからっていい教育とは思えない。あまりに型にはめ込んだ、子どもにはこういう教育をしないととか、こういうのが恋愛の仕方だとか、こういう場所にデートをしに行かないと今のトレンドとは違うとか、こういう結婚生活をしないととか、こういう男性じゃないととか、全部マニュアル化しすぎるのが日本の癖なんだけど、これが根本的に間違っているんじゃない? 

3年間母親とみっちり一緒にいたって、私はそれがいい教育につながっていくとか、いい育児になっていくとは思わない。むしろ女性は外で働いたり社会に出たりした方がいい。私なんて、社会に出ることの方が育児ストレスの解消になっていたから。

編:育児のストレスを訴えるお母さんは多いですね。

フ:そう。自分が社会からどんどんと離れていく怖さっていうのがあるから、働いていると安心するの。特に出産まで働いてきた女性はそうで、いきなり「お母さんだね」と言われるのも戸惑うし、社会の動きも分からなくなるし、家事や育児だけをしていればいいという、そういう疎外された感じというのは余計にストレスになる。サポートする環境さえあれば、どんどん外へ出ていった方がストレスが解消されるっていうこともあるわけ。

だから3年間みっちりというのは、まず根本的な考えとしてどうかな、というのがあるね。着替えてキレイにして会社に行くっていうだけでも気分が違うし、それは旦那さんとのコミュニケーションの中でも影響が出てくると思う。働いていた女性がずっと家にいるというのは、夫婦間にも色々と影響してくると思うのね。

編:結婚や出産、仕事について、女性がこうなれば日本はもっと変わるんじゃないかというところはありますか?

フ:私は「出産はいつでもできるもんじゃないんだよ」って親に言われた言葉がすごく大きかった。女性がもっとこの言葉を意識していれば、自分の身体を検査しに行ったりだとか、仕事の計画を立てたりだとか、結婚のことを考えたりとか、付き合っている男性がいたら相手に対して「いつでも出産できるわけではないから、今結婚したい」とか、結婚の計画も立てられる。未だにいつでも結婚、出産ができると思っている人がいるのにはちょっと驚いちゃうし、しかもいつでも自分の理想通りの出産ができると思ってる人もいっぱいいる。だから、もちろん病院に行ったりもそうだし、あとは自分の親と話し合ったりだとかもそう。親の体質が遺伝している場合もあるから、もう少し自分の身体を知ること。「仕事はいつでもできる、出産はいつでもできるとは限らない」という言葉を、いつでも自覚しておいた方がいいと思うんです。いろんなことを覚悟しないといけないから。

この間、小雪さんが海外での出産を推奨していたでしょう? でも出産っていうのはトレンドじゃないから。生と死と隣り合わせで、人によって本当に違うことだから、それをトレンドにしちゃダメなの。だから、これが流行っているからこういう出産の仕方をしてみるじゃなくて、自分に合った出産を探さなきゃいけないのに、全てメディアが出したかたちを鵜呑みにしてしまって、自分にもできるって勘違いしちゃマズイよね。

 

 

→【次ページ】参院選直前!「フィフィが思うこと」

※この記事は2013年07月19日に公開されたものです

SHARE