私はこのままでいいの? 恋に仕事に悩んだ先に見えたのは……
カフェに勤める34歳のすーちゃん、同い年でメーカーの営業職のまいちゃん、そして祖母の介護をしながら在宅でWEBデザインの仕事をしている39歳のさわ子さん。十数年来の友情を育む3人を通して、等身大の女性像を描く『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』で、仕事に打ち込む恋に臆病なすーちゃんを演じた柴咲コウさん。彼女の中から紡ぎだされる言葉の数々は、しっかりと生きていくためのヒントに満ちあふれていました!
【プロフィール】
柴咲コウさん
1981年生まれ。東京都出身。1998年にデビューし、『GO』(01)のヒロインを演じて第25回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞を受賞。主な映画出演作に『黄泉がえり』(03)、『メゾン・ド・ヒミコ』(05)、『容疑者Xの献身』(08)、『食堂かたつむり』(10)など。歌手としても活躍し、自ら楽曲作りも行う。5月末からは全国ライブツアーがスタートする。▼柴咲コウ オフィシャルサイトはこちら
映画『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』ブルーレイ&DVD2013年8月21日発売決定!
映画の世界を堪能できる特典映像を特典ディスクに収録した豪華2枚組! 特製ブックレットも付いた永久保存版!●すーちゃん まいちゃん さわ子さん DVD【本編DVD+特典DVD】 2枚組 価格:4,725円(税込)●すーちゃん まいちゃん さわ子さん Blu-ray【本編Blu-ray+特典DVD】 2枚組 価格:5,250円(税込)
<特典映像(予定)> 特報・予告・テレビスポット集/つぶやきスポット7種/ナビ番組『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』の日々/カサリンチュ『あるがままに』PVすーちゃんバージョンその他メイキング、インタビューなど盛りだくさん!【封入特典】 オリジナルブックレット 【初回生産限定】 レシピカード(3枚組予定)【キャスト】柴咲コウ 真木よう子 寺島しのぶ【スタッフ】原作:益田ミリ『すーちゃん』シリーズ(幻冬舎) 監督:御法川修 脚本:田中幸子 音楽:河野 伸 カサリンチュ主題歌:カサリンチュ『あるがままに』(アリオラジャパン) 劇中歌:矢野顕子『PRAYER』【PC】【モバイル】
Text:Yuki Tominaga
自分の本音を押し殺しているといい縁があってもすれ違ってしまう
かつてバイト仲間だった30代独身の女性3人の友情とそれぞれの日常を描いた『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』。柴咲コウさんは、カフェ店員で34歳のすーちゃんを演じています。大好きな料理の腕を仕事に活かし、充実した日々を送りつつ、ふとした瞬間に“このままひとりぼっちかもしれない”将来について考えてしまう。きらびやかな世界で脚光を浴びる柴咲さんにとって、いわゆる“普通の女性”を演じるのはむしろ難しかったのでは?「じゃあ、私が普通じゃないかといったら、そうではなくて」と柴咲さんは笑います。「もし私がビバリーヒルズとかに住んでいる大富豪だったら、『わからない』と断言できるけど、私自身、自分を普通だと思っているし、根本的な部分は似通っていると思います。そのせいか、完成作を見た最初の感想は“恥ずかしい”だったんです。普段は見せない、ちょっと縮こまったり、悶々としている部分が透けていて。見せようと思ってやっていたわけでもないから、そこはリンクしたとしか言いようがないと思います」すーちゃんの恋愛との向き合い方に共感する女性も多そう。好きな人ができてもなかなか一歩踏み出せずにいる役柄です。柴咲さん自身にもそんな面は「ありますよ」と言います。「そこは実は臆病です。たいがい受け身になるから。自分が仕掛けていくのはなかなかできないタイプで、したたかになりたいなと思うことは何度もあったけど、そうすると自分じゃない気がするし……」ただ、すーちゃんは臆病なだけではなく、自分を大切にしている人。仕事に対するプライドも持っています。「仕事に対する姿勢にも共鳴したところです。だからといって全部自己肯定できるわけではないし、もっと強くなりたいと思う。何か言われて、毅然としていられないときがいっぱい過去にはありました。すーちゃんもそれで少しずつ傷ついたりしている子だと思うんだけど、必要なのは、自分が本当はどうしたいのか? というところだと思うんです。そうやって選択していくうちに、気に入る人が現れたとき、ちゃんとつながると思うんですよ。妥協したり、まわりを気にして自分の本音を押し殺していると、いい縁があったとしても、すれ違ってしまうのかなと思います」
世間や他人を変えることより自分を変えるほうが楽!
柴咲さんは「ここ1年ぐらい特に過渡期で、いろいろ心に変化が起こっていて、ずいぶんと強くなってきていると思います」と言います。「まわりのせいにしたり、期待をしすぎたりしたこともあったけど、自分で人生を作っていくしかない、というか、それが楽しいんじゃない? と、やっと気づけた気がします。固定観念とか先入観とか好きじゃないけど、自分も持っているわけです。それが本当に無駄だなと思って。世間や他人を変えるより、自分を変えるほうが楽だって思ったんです(笑)」登場人物3人の抱える事情はそれぞれ身につまされるものばかりですが、見ていて救いになるのが彼女たちの友情。柴咲さん自身も同じような友人関係を持っているそう。「友人は少ないほうです。ちょっと前までは、友人が多い人をうらやましく思っていました。いろいろな人と会えるし、孤独を感じなくてすむじゃないですか。今回共演した真木(よう子)さんとも(寺島)しのぶさんともメールアドレスは交換したし、たまにつぶやくようにメールしたくはなるけれど、独特の距離感があって、べったりした付き合いでもない。さらに大人になってくると、話すべきこととか相談したいことが減ってくる。相談したって無意味だとわかってくるので。以前は『聞いて。どう思う?』と答えを求めていたけど、答えが出ないっていうこともわかってきたから。結局自分がどうするか、なので。ただ、世間話でも政治の話でも、相手の近況を聞くだけでも何かヒントをもらえたりする。人と一緒にいたら、また違う空気をもらえるから、それ自体が癒しになっています」
好きか嫌いか、まず自問すること!それが楽しく生きるコツ
同世代の読者について、柴咲さんは「私もこう見えてけっこう悩むところがあるので、同士という感じがする」と言いながら、「悩みの負のスパイラルに巻き込まれると、ろくなことがないというのは身を持って知っているから、考え過ぎはよくないです」というメッセージをおくってくれました。「日々、仕事でも転機が訪れたり、いろいろな選択肢があると思うんです。そこでまず『好き? 嫌い?』と自問する癖をつけたらいいかも。それが楽しく生きるコツかな。自分の志向って、やっぱり自分にしかわからないんです。誰かに依存したところで、本当にわかってもらうことなんか絶対にできないし、すべて受け入れてもらうっていうのも、ちょっと嘘な気がする。やっぱり、受け入れられるのは自分だけだから、ちゃんと心の底にある声を日々聞いてあげようとすることが大事だなと思う。それも、なるべくプラス思考で見てあげられたらいいですね」
『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』(配給:スールキートス)
すーちゃん(柴咲コウ)、まいちゃん(真木よう子)、さわ子さん(寺島しのぶ)は、かつてのバイト仲間。それから十数年、今でも友情は続いている。カフェに勤め、自宅でも新メニューの試作に明け暮れるほど仕事に打ち込むすーちゃんだが、最近は店のマネージャー、中田(井浦新)の存在が気になっている。久しぶりのときめきに心は揺れるけれど、いつのまにか恋に臆病になってしまっていて……。恋に仕事にがんばりすぎるまいちゃん、母と2人で祖母の介護の日々を送るさわ子さん。忙しさに流されながらも淡々と過ぎ行く時間の中でふと歩みをとめて、仕事のこと、大切な人のこと、そして自分自身のことを見つめ直す3人の姿に深く共感できる。迷う気持ちにそっと寄り添ってくれる女子必見のやさしい一作。●3月2日(土)より新宿ピカデリーほかにて全国公開中▼『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』公式サイト
映画『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』ブルーレイ&DVD2013年8月21日発売決定!
映画の世界を堪能できる特典映像を特典ディスクに収録した豪華2枚組! 特製ブックレットも付いた永久保存版!●すーちゃん まいちゃん さわ子さん DVD【本編DVD+特典DVD】 2枚組 価格:4,725円(税込)●すーちゃん まいちゃん さわ子さん Blu-ray【本編Blu-ray+特典DVD】 2枚組 価格:5,250円(税込)
<特典映像(予定)> 特報・予告・テレビスポット集/つぶやきスポット7種/ナビ番組『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』の日々/カサリンチュ『あるがままに』PVすーちゃんバージョンその他メイキング、インタビューなど盛りだくさん!【封入特典】 オリジナルブックレット 【初回生産限定】 レシピカード(3枚組予定)【キャスト】柴咲コウ 真木よう子 寺島しのぶ【スタッフ】原作:益田ミリ『すーちゃん』シリーズ(幻冬舎) 監督:御法川修 脚本:田中幸子 音楽:河野 伸 カサリンチュ主題歌:カサリンチュ『あるがままに』(アリオラジャパン) 劇中歌:矢野顕子『PRAYER』【PC】【モバイル】