赤ちゃんをかわいいと思えない……3人のママが自信を取り戻したきっかけは?
勉強、仕事、恋愛と、これまでは自分のことをすれば良かったわけですが、子育ては「他人を育てる」もの。当然思うようにいかないことが多く、ママになってからの自信喪失が産後うつや育児ノイローゼを招くことも少なくありません。
今回は3人の現役ママに、産後自信をなくしたこととその克服法を聞いてみました。
子どもをかわいいと思えない
「赤ちゃんをかわいいと思えないかもしれない」と悩む女子は意外と多いですが、Yさん(35歳)もそのうちの1人。「赤ちゃんをかわいいと思う余裕ができたのは、産後5カ月くらい。それまでかわいいと思えない自分に悩みました」と切り出します。
「難産だったので、2日徹夜しての出産。すぐに母子同室で、夜も1~2時間おきの授乳。さらに夜泣きのひどい子で、毎晩1~2時間理由もないのに泣くんです。『赤ちゃんは泣くのが仕事』とわかってはいましたが、さすがにまいりました」
寝顔を見てもかわいいと思うより、ホッとしたそう。5カ月頃になると長時間の夜泣きも減り、休日に旦那さんが2~3時間子どもを見ている間に外出できるように。
「リフレッシュして心に余裕ができ、心の底からかわいいなぁ~と思えるようになりました。今では少しでも心の余裕が減ると旦那さんに協力してもらい、リフレッシュを心がけています」
かわいいと思えるためには、心の余裕が必須なんですね。
「普通」にできない
20代後半で結婚・出産したKさん(30歳)は、大手企業で仕事をバリバリこなし、同性から見てもキレイでオシャレな女性。それまで何事も「普通か普通レベル以上をキープ」してきたそうです。ところが子育てをはじめて状況が一変。
「友達の子は大人しくて夜泣きもせず、ご飯も沢山食べてくれるし、本当に手がかからない。一方で私の子は夜泣きがひどいし、昼間も一人遊びできずに後追いが多く、家事もまともにできない。ご飯も少ししか食べてくれないから体重も増えないし、心配事も多い」
初めて普通にできないことに直面し、「普通に子育てするのがいかに難しいか」を実感したそう。一時期は終始イライラしがちだったそうですが、実の母親に言われた言葉に救われました。
「実は私自身も手のかかる子だったらしく、母に『赤ちゃんならそれくらい当たり前、あんたなんかもっと大変だったわよ』と笑い飛ばされました。母を偉大だと思ったし、『自分はもっと手がかかった』と考えるとやる気も出ます」
また、比較するのをキッパリやめたそう。
「ママだけのクチコミサイトがあるんですが、読んでいると赤ちゃんの個人差は本当に大きい。そしてアドバイスのほとんどが、『今だけで、そのうち良くなりますよ』なんです」
周囲の子を気にせず、自分の子の成長に真っ直ぐ目を向けたことで、肩の力が抜けたとのことでした。
部屋が汚い、自炊ができない
2人の子を持つMさん(28歳)は、出産して自分がはじめて完璧主義だったことに気付きました。
「家が汚いのが嫌なんです。きれいにしていたいし、料理や洗濯などの家事もできるだけしっかりやりたい」
しかし当然、2人の子どもがいればそういうわけにもいかず……。
「下の子を産んですぐ、2人の育児は大変で、部屋も散らかるし、レトルトに頼ったり……。それでも無理して家事してたんですけど、疲れてイライラして上の子とのケンカが増えました。
もうダメだってときに、お惣菜やレトルトを食べていたんです。そしたら上の子が『楽しいね』って久しぶりに食事中に笑っていて。子育てでは完璧な家事より、笑い合える時間の方が大切だと気付きました」
今では適度に気を抜く術を覚え、Mさん自身も笑顔の時間が増えたそうです。
どれも「心の余裕」と「わが子に集中する」のが解決の鍵のようですね。ママが笑顔でいることが、子どもは一番嬉しいのです。子育ては適度に頑張り、マイペースでやるくらいが正解なのかもしれません。
(OFFICE-SANGA 宮野茉莉子)