【第4話】イケメン医師のリベンジ相手は海斗!? シゴデキイケメンへの勝ち筋とは
恋愛・婚活コラムニストのやまとなでし子さんが、『Re:リベンジ-欲望の果てに-』(フジテレビ系)を毎週考察&展開予想するコラムです。日本屈指の巨大病院「天堂記念病院」から、父親が築き上げてきた大切なモノを取り返すため、愛する人を守るため、巨大病院の権力争いと闘うことを決意する天堂海斗(てんどう・かいと)。本作は、そんな彼らが織りなすリベンジサスペンス。果たして、「野心」と「復讐心」が入り乱れ、「欲望」に食い尽くされた者たちの先に待つ未来とは――!?
※このコラムは『Re:リベンジ 欲望の果てに』4話までのネタバレを含んでいます。
理事長の椅子取りゲーム開幕
天堂記念病院の元理事長である、父・智信(光石研)の突然の死の真相を暴いた海斗(赤楚衛二)。それにより、殺人の首謀者であった理事長・市子(余貴美子)が退くこととなり、突如理事長の椅子が空くことに。この椅子を巡って今回は物語が繰り広げられます。
理事長戦に立候補したのは副院長である三輪(小林茂光)と、謎のイケメン医師・大友(錦戸亮)。親族経営の天堂記念病院において、大友は突如流星の如く現れて理事となり、会長とも深いつながりを見せるなど、新入りながら病院内でこれでもかと存在感を見せつけまくる存在です。
理事長戦に向け、この二人の院内での票取り合戦が始まりました。
対大友で視野が狭くなっている海斗
大友の目標である理事長の椅子がこんなにも早く空くとは海斗にとっても想定外。
大友の真の目的を探りつつ、理事長にはさせまいと息巻きます。
そんな中、大友の対抗馬である三輪から「自分は父・智信を支持し続けてきた。目先の利益と自分の出世のためだけに大友がプロジェクトを潰そうとしているのは見ていられない。智信のプロジェクトを取り戻そう!」と口説かれます。
その提案にヒョイっと乗っかる海斗。父がウィークポイントであるため、父に寄り添う手法で、いとも簡単に三輪の票集め要因として口説き落とされてしまいました。対大友に息巻いてることもあり、視野が狭くなっておりある意味ちょろい。
早速、票の動きのキーマンとなる小笠原(古舘寛治)を取り込むべく、海斗は動き始めます。
海斗が智信にオーバーラップした瞬間
三輪の指示通り、小笠原の元を訪ね、自分が智信の実子であることをアピールしつつ、「父のプロジェクトを(大友から)取り戻そう!」で推す海斗。
しかし、父とは10年も音信不通だったことを突っ込まれた挙句、プロジェクトの根幹の問題点や具体的な話を小笠原から問われると、一切答えることができず……。
プロジェクトに意義を感じているから取り戻したいのではなく、票集めの道具に使っているだけなのでは? と痛いところを突かれてしまいます。父・智信が今まで病院で培ってきた信頼の貯金と情で落とせると考えていた甘さにより、撃沈。
しかし、何度もアプローチを繰り返すことで、「病院の未来よりも目の前の患者の命を優先したい」という海斗の想いが小笠原に伝わります。それはまさに、今は亡き理事長・智信と同じ思想。
「理想論だ」と一蹴しつつも、小笠原は海斗の信念の奥に智信の姿を重ね、三輪に票を投じることを決めるのでした。
シゴデキ大友と若干詰めの甘い海斗
と思いきや、三輪がクソofクソ野郎であったことが発覚。
三輪は海斗を票集めに利用した後は、約束通り智信のプロジェクトを進めるのではなく、企業と癒着しながら自分の専門分野のプロジェクトを進めるつもりだったのです。
いや、三輪が理事長に就任したとしても、そんな突然のゴリ押し方向転換に、他の理事は納得するのか? という疑問は湧きつつ。
しかしこれを暴いたのはやはり大友。いつも「千里眼なの?」ってぐらい、いいタイミングで登場する大友は、今回も小笠原と海斗が個室で話している最中に乱入し、証拠の品を持ってきました。
ツメが甘い海斗に対し、いつも細部まで調べ尽くして抜け目のない対応をする大友がシゴデキすぎて。結局、海斗は敵であるはずの大友にいつも助けられている構図。海斗は立ち回りをもう少し丁寧にしてほしいものです。
それと、三輪は「親族経営の天堂記念病院じゃ出世できない!」というようなことを嘆いていましたが、そんなん勤めた時から分かっていたろうに。早く他の病院に転職しなさいの一択です。
大友の動きを封じ、海斗と大友の一騎打ちが始まる
三輪が消え、このままでは大友が理事長に就任……というところで海斗が打った手が、『被害者であり当事者である海斗が記者会見を行う』こと。
本来は新理事長となった大友が一連の不祥事の矢面に立って、会見をする予定でしたが、それを「被害者である自分が責任を取る」と、先回って会見をすることで、理事長が出る幕を封じました。
そして理事長戦に出馬することを大友に宣戦布告し、大友に奪われたものを全て取り返すべく、海斗と大友の一騎打ちが始まります。
これを焚きつけたのは会長・皇一郎(笹野高史)。「駒に成り下がっている人間が何かを成すことはない。今のお前は息苦しそうだ。もっと思い切り息を吸える場所に行きたいと思わないのか?」と、海斗に「理事長を狙え」と暗にけしかけるのです。
会長がどんな構想を練って、海斗を動かしたのかも気になるところです。
現段階で理事長として有能なのは大友…海斗が勝つには
「陽月の妹の治療のためにも本来の心臓外科プロジェクトを!」と息巻く海斗に対しても、「一人の特殊な事例のために何億もの投資はできないし、個人的感情に流されて判断を下す人間に理事長が務まるとは思えない」と一蹴。
客観的に見ると、医師としても実績を残し、病院経営や利益について長期的な目線で捉え、危険分子はどんどんと排除しながら病院をクリーンな経営にしていく大友が理事長として適任であり有能に見えてしまいます。
現段階では天堂家の血縁という以外、海斗には勝ち目が見えません……。しかし今回、海斗の奥に見えた智信イズム。これを感じ取り、智信派だった理事が今後海斗についていきそうな気もしますね。大友への勝ち筋はここを活かすことでしょうか。
大友の目的は海斗へのリベンジ説
今話の冒頭に、理事長の椅子を「そこ僕とお父さんしか座っちゃいけないんだよ!」と海斗に取られ、座れなかった幼少期の描写がありました。智信とともに理事長の椅子に座る海斗を恨めしく見る、幼少期の大友。
前回の考察では大友は智信を尊敬し、愛する気持ちから智信の子どもになりたいと考えていた説を唱えましたが、この描写で「幼少期の海斗へのリベンジ」という説も浮かび上がりました。
あの時、海斗のように智信の実子として理事長席に座りたかった子どもの頃の大友。天堂家の血縁がないから座れないと海斗に押し除けられたことをきっかけに、「海斗を出し抜いて、理事長の椅子に座りたい!」という海斗への嫉妬と憎しみが生まれたことが発端だったのかもしれません。
そのために、医師、心臓外科医など、「海斗が成し得なかった、智信の理想の実子像」を大友が体現して、智信の後継者である理事長になろうとしているのでしょうか。
陽月を奪ったのも海斗へのリベンジの一つ。
にしても、イチ患者の息子だった大友を、わざわざ病院の理事長室にまで連れてくるって、やはり智信と大友の隠された関係性があるように感じてなりません。
次回は物語の折り返し地点。想像以上に展開が早く目が離せません。どのような戦いを繰り広げていくのか。楽しみに待ちましょう。
(やまとなでし子)