愛されたい症候群の男性に見られる特徴とは? 恋愛傾向とアプローチ方法
あなたの周りに「愛されたい」という気持ちが強すぎる、愛されたい症候群の男性はいますか? この記事では、心理カウンセラーの小日向るり子さんに、愛されたい症候群の男性に見られる特徴やそうなる原因、上手に付き合うコツなどを解説してもらいます。
「愛されたい」という気持ちは、男女関係なく多くの人が自然に抱く感情です。
その思いが強すぎるキャラクターを指して、俗に「愛されたい症候群」といいます。
「彼からの愛情が重い」と感じることが多い、あるいは「好きな男性がいるけれど付き合ったら重そうで不安」、といったことはありませんか?
愛されたい症候群の男性をパートナーに持つと、しばしば彼から受ける愛の重さに疲れてしまうことがあります。
今回は、愛されたい症候群の男性に見られる特徴や心理、付き合い方などを書いてみたいと思います。
愛されたい症候群の男性に見られる特徴とは
まずは、愛されたい症候群の男性に見られる特徴を紹介します。
(1)別れを過剰に恐れる
愛されたい症候群の男性は、別れを過剰に恐れる傾向があります。
「別れよう」まではいかなくても、「少し距離を置きたい」「お互い冷静になる時間が欲しい」といった提案レベルでも、激しく動揺しがちです。
時には悩んでいるアピールをするなど、パートナーに心配を掛けて注目してもらおうとするケースも見受けられます。
(2)嫉妬心が強い
恋人が他の異性と楽しそうにしている時などに嫉妬するのは自然な感情です。
しかし、愛されたい症候群の男性は、その嫉妬心があまりに強すぎる場合があります。そして、嫉妬によって彼女を疲弊させてしまうことも。
例えば、彼女が「一日中監視されているような気分で重い気持ちが晴れない」という感覚になるようなら、嫉妬心が強すぎて彼女の負担になっているといえるでしょう。
(3)恋人を束縛しがち
愛されたい症候群の男性は、恋人と常に一緒にいたがる傾向があります。
それだけでなく、離れている時は彼女が「どこで」「誰と」「何をしているか」、いつも把握していないと気が済まないことも少なくありません。
そのせいで、恋人を束縛してしまうケースがあるようです。
(4)自分が最優先でないと怒る
恋人との関係において、自分が支配者のポジションにいたいと思っているのも、愛されたい症候群の男性に見られる特徴の1つです。
「2人のスケジュールは自分の都合を優先して立てる」「デートでは自分が行きたい場所に行く」など、全てにおいて自分を最優先にしてもらわないと不機嫌になる傾向があります。

こちらの記事では、愛されたい症候群について、男性に限らずさらに広く解説しています。
【愛されたい症候群診断】あなたの彼氏はどう?
愛されたい症候群の男性に見られる特徴を以下に挙げていきます。
彼の言動だけでなく、あなたが彼に抱いている感覚も含めて直感でチェックしてください。
7個以上当てはまる場合、彼は愛されたい症候群である可能性があります。
・あなたのスケジュールを分単位で把握している
・自分自身のことを語りたがる
・子ども時代にあまり愛情を感じてこなかったようだ
・彼から監視されているように感じる
・彼との別れを想像すると悲しさよりも恐怖が先に立つ
・彼を最優先にしてスケジュールを組まないと怒られる
・彼はしばしば泣くことがある
・一緒にいる時、始終くっついていたがる
・彼は自分に自信がない人だと思う
・あなたの愛情を試すような言動が多い
愛されたい症候群になる原因や心理
ここからは、愛されたい症候群になる原因や心理について解説します。
(1)幼少期の愛情が不足しているから
赤ちゃん~幼少期の子どもは、オムツが濡れたら泣き、お腹が空いたら泣き、欲しいものがあるとダダをこねます。
この頃の子どもはとてもわがままですが、この時期に「それでも愛される」という体験をすることで、「自分はありのままで愛される存在である」と思えるようになるのです。
この感覚が弱いまま成長すると、満たされなかった愛情を恋人に求めてしまい、愛されたい症候群になる場合があります。
(2)親からの愛が条件つきだったから
テストで良い点を取った時だけ褒められるなど、親にとって「良い子」である時だけ愛してもらえるといった愛情を、「条件つきの愛情」といいます。
条件つきの愛情で育てられると、相手の顔色をうかがうようになりがちです。
このまま大人になった場合、相手が自分を愛しているか不安になって、恋人の愛情を確かめるような行動に出ることがあります。
また、彼女に対して「素のままの自分を無条件に理解してほしい」と強く願ってしまうが故に、過剰な自分語りをする人もいるようです。
(3)自己肯定感が低いから
愛されたい症候群の人は、「自分を価値のある存在だ」と認める「自己肯定感」が低い傾向にあります。
その原因は、幼少期の親子関係や学校・部活動での対人関係などさまざまです。
自己肯定感が低いと、恋人がいても「自分は恋人から愛されるべき存在なのだ」という肯定的な感情をなかなか持てません。
自分で自分の存在を肯定的に捉えられない人は、代わりに恋人から肯定してもらいたいと強く願います。そのため、恋人に負担を掛けてしまう場合があります。
(4)過去の恋愛で深く傷ついたから
過去の恋愛において深く傷つくと、それがトラウマになって「今の彼女は絶対に離したくない」という強い欲求に駆られる場合があります。
例えば、ひどい振られ方をした、深く愛した人に裏切られた、など。
そのせいで、彼女を束縛したり、過剰に愛情を求めたりしてしまうのです。
愛されたい症候群の男性にアプローチする方法
愛されたい症候群の男性へのアプローチで大切なのは「彼に安心感を与える」ということです。
例えば、デートの日程を調整する際は「その日は無理」だけでなく「○○の予定があるんだ。ごめんね」などと理由も伝える、といった感じです。
愛されたい症候群の人の根底にあるのは、人間関係に対する不安感です。
「この人との関係の中では不安や疑念を持たなくても大丈夫だ」という気持ちが彼の中で醸成されてくると、愛されたいという欲求が適度なところに落ち着いてきます。
そのため、「彼から愛情を求められすぎて疲れる」といったことになりにくいでしょう。
それと同時にあなたへの信頼感が生まれ、心を開いてもらいやすくなると考えられます。
愛されたい症候群の彼氏と上手に付き合うコツ
愛されたい症候群の彼氏と上手に付き合いたいと考えている人は、以下を参考にしてみてください。
(1)うそをつかない
「うそをつかないなんて当たり前」と思うかもしれません。
しかし、彼からの愛を重く感じるとつい逃げたい心理が働き、既に帰宅しているのに「まだ職場」などと小さなうそをついてしまいがちです。
こうした小さなうそに気づくと、人間関係への不安が強い愛されたい症候群の男性は深く傷つきますし、不信感を抱いてあなたを束縛したくなる可能性があります。
彼氏には誠実な対応をしましょう。
(2)拒否する時は理由も伝える
愛されたい症候群の彼氏は、あなたに過剰な要求をしてくることがあるかもしれません。
彼とより良い関係を築くには、嫌なことや無理なことははっきりと拒否することも大切です。
その時は、理由もきちんと伝えましょう。そうすれば、彼氏は愛情がないからではないと理解できて、不安を感じることも少なくなると考えられます。
(3)時間を伝える
例えば「お風呂から出たら電話するね」ではなく「お風呂に入るから22時ころに電話するね」といったように、彼氏に「時間」を伝えてあげましょう。
そして、その時間を守ることがさらに重要です。約束の時間は余裕を持って設定してください。
こうして時間を伝えて守ることで、彼氏の不安からくる束縛を防げる、あるいは落ち着かせられる可能性があります。
(4)たくさん褒める
彼氏のことを、少し大げさだと思うくらいに褒めてみてください。
その際、「やっぱり○○くんってすごいね」「○○くんだからできるんだよ」など、彼がオンリーワンの存在であることを意識できるような伝え方をするとより効果的です。
たくさん褒めることで彼氏の自己肯定感が高まり、自信のなさ故の過剰な「愛されたい」という欲求が落ち着くと考えられます。
愛されたいのはお互いさま
愛されたい症候群の男性は、人を愛して傷つくことへの不安が強いために、自分が愛する以上の愛を相手に求めてしまうことがあります。
でも、愛されたいのはお互いさまですよね。一方的に与える愛では、どちらも幸せになれないでしょう。
今回は愛されたい症候群の男性と付き合うポイントも紹介したので、ぜひ参考にして無理せず愛情を深めていってくださいね。
(小日向るり子)
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