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一線を画すの意味とは? 語源や対義語・英語表現を解説

ino

一線を画すの意味を知っていますか? 本記事では慣用句である一線を画すの意味や類義語・語源などについて詳しく解説していきます。

「一線を画す」という言葉を見たことがあっても、読み方が分からない人や上手な使い方が思い浮かばない人もいるでしょう。

しかし、「一線を画す」の正しい意味や使い方、例文を知っておくと言葉を使う上で自信がつきます。また、正しい使い方ができるようになるとビジネスシーンでも活用できます。

本記事では、そのような「一線を画す」の基本的なポイントに加えて語源も解説していきます。

正しい言葉の勉強がしたい方は、ぜひ参考にしてください。

一線を画すとは。意味と読み方

まずは、「一線を画す」の意味、そして読み方からご紹介します。意味や読み方を間違えて覚えがちな言葉なので、知っている方も念のため確認しておくと良いでしょう。

一線を画すの読み方

一線を画すは、「いっせんをかくす」と読みます。

よく間違えがちなのが、「いっせんをがす」と読んでしまうこと。確かに「画」という漢字は「ガ」という読み方をしますが、「カク」という読み方も持っています。

一線を画すの場合は、「ガ」ではなく「カク」の方が正しい読み方です。

一線を画すの意味

一線を画すの意味は、「境界をはっきり付ける、くぎりを付ける」です。つまり、他のものと区別をする時に使われる表現です。

「一線を画する」と言うこともある

一線を画すではなく「一線を画する」という言葉が載っている辞書もありますが、どちらも意味は変わりません。ただ、一線を画すの方がより一般的ではあります。

 

【慣用句】一線を画すの語源・由来

一線を画すは「一線」と「画す」が組み合わさった慣用句(慣用句とは2つ以上の言葉が組み合わさって別の意味となる言葉のこと)。

「一線」という言葉と「画す」という言葉は、昔はどちらも「線を引く」といった意味で用いられていたそう。

それらの言葉が現代に近づくにつれて意味が多様化し、はっきり区別をするという意味でも用いられるようになりました。

このように、「一線を画す」は時代によって変化した言葉の1つになっていることが理解できたでしょう。

褒め言葉? 一線を画すの使い方

続いて、「一線を画す」の使い方と例文を紹介します。

さまざまなシーンで応用できる言葉で、基本的には褒め言葉として使われることが多いでしょう。

例文1

・新製品は今までの製品と一線を画すほどのできだ

これまでとは全く違うかなり良いできのものができた時、その製品と他の製品を区別するために使われます。

「一線を画す」という言葉を使うことで、どれくらい比較するものに違いがあるのか分かりやすいでしょう。

例文2

・あの人は他の人と一線を画している

人を比較する時にも「一線を画す」という言葉を使います。一線を画すという言葉には、ある対象と他の対象をはっきり区別し片方の対象が優れていることを指すニュアンスもあるため覚えておきましょう。

例文3

・英語と日本語は一線を画すほど文の構造が違う

こちらも他の例文と同じく対象を区別する時に使っています。

このように、「一線を画す」にはいろいろな使い方ができるので、ぜひ覚えて使ってみましょう。

「一線を画す」と「一線を引く」の違い

一線を画すと似た響きの言葉に「一線を引く」というものがあります。

一線を引く
一般的には人との関係において、これ以上立ち入られたくないがために距離をとることやけん制すること。(出典『実用日本語表現辞典』)

一線を引くとは、人に対して使う言葉です。対して、一線を画すは人以外にも使用できるところが大きな違いと言えるでしょう。

一線を画すの英語・中国語での表現

「一線を画す」には、英語や中国語でも同じような意味の言葉があります。それぞれ見ていきましょう。

英語では「draw a line between A and B」が「一線を画す」の直訳です。2つの物の間に線を引くという意味合いがあります。

また、「make a clear distinction between A and B」という表現も「一線を画す」に似た意味を持っており、「AとBの間に明確な区別をする」と訳されることが一般的。

例文を1つご紹介すると、「make a clear distinction between friendship and love.(友情と愛の間に明確な区別をする)」となります。

中国語でも「一線を画す」という言葉に近い表現があり、「截然分开(jié rán fēn kāi)」と言います。2つ以上のことを明確に分ける時に使われることが多い言葉です。

一線を画すの類語や言い換え

ここからは、「一線を画す」の類語をご紹介していきます。類語を覚えておくと、ボキャブラリーが増えて言葉の言い換えがしやすくなりますよ。

3つご紹介しますので、それぞれの意味を確認しておきましょう。

(1)差をつける

「差をつける」という言葉は「一線を画す」と全く同じ意味ではないですが、似た意味を持っています。

性質や状態の隔たりを表す言葉として使われることが多い傾向にあります。

(2)仕切りをする

「仕切りをする」は、「一線を画す」と同じように、物と物の間を区別する時に使われる表現です。

「一線を画す」と一番意味が近い類義語とも言えるでしょう。ただし、「仕切りをする」という言葉にはどちらかがより優れているという意味はないので注意してください。

(3)距離をおく

「距離をおく」も少し意味が違いますが、「一線を画す」に近い使い方をします。

この他にも「制限を設ける」「分ける」などが「一線を画す」の類義語として使われています。

一線を画すの対義語

一線を画すが「はっきり区別する」という意味なので、対義語は「同じ」や「まとめる」という意味合いの言葉となります。

十把一絡げ(じっぱひとからげ)

いろいろな種類のものを、良い悪いの区別をせずに、ひとまとめとして扱うことを指した言葉です。

とんとん

2つのものの間にほとんど差がないさまを表す言葉の「とんとん」も、同列に並べていることから一線を画すの対義語と言えるでしょう。

「一線を画す」を覚えればさまざまな場面で役に立つ

「一線を画す」について、正しく理解ができたでしょうか。「一線を画す」は「いっせんをがす」ではなく「いっせんをかくす」と読み、いろいろな場面で使える言葉です。

その分。誤用も多いため、正しい使い方を覚えてボキャブラリーを増やしてきましょう。

ビジネスシーンでも、正しい言葉遣いができると役立つことが多いです。例文や類語も併せて覚えると、さらに使いこなせるようになるでしょう。

(ino)

※画像はイメージです

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