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冬至とはどんな日? 風習や基礎知識を紹介

夏目椿(夏椿)

毎年12月ごろになるとニュースなどで耳にする「冬至」という言葉。何を示す言葉なのか知っていますか? 冬至とは、1年で最も昼が短く、最も夜が長い日。今回は、そんな冬至の意味や風習などを紹介します。

カレンダーやニュースで見たり聞いたりする「冬至」。

「冬至は1年で昼間が一番短い日」ということは知っていても、それ以上詳しくは知らない人が多いのではないでしょうか。

ここでは、冬至とは何か、いつなのか、冬至の風習にはどんなものがあるかなどを解説します。

冬至とは?

冬至とは、1年の中で最も太陽が出ている時間が短く、最も夜が長い日のことです。

冬至は太陽が1年で最も低い位置を通るので、昼は短く、夜は長くなります。これは地球が少し傾いた状態で自転しながら、太陽の周りを回っていることが関係しています。

冬至は「二十四節気」の1つ

冬至は二十四節気の1つです。

二十四節気とは、1年を日数あるいは太陽が移動する天球上の道「黄道」上の位置で24分割し、その区切りに冬至や夏至、春分、秋分など季節や気候を表す名前をつけたもの。

月の満ち欠けを基準にする太陰暦の暦は、太陽の動きによる季節の変化とズレが生じやすいため、暦から季節を読み取ることができません。

そのため、太陰暦を使用していた時代には、古代中国で考え出された二十四節気を取り入れて季節の指標としていました。

現代でも、季節の節目を示す言葉として使われています。

二十四節気一覧

・立春(りっしゅん):2月4日ごろ

・雨水(うすい):2月19日ごろ

・啓蟄(けいちつ):3月6日ごろ

・春分(しゅんぶん):3月21日ごろ

・清明(せいめい):4月5日ごろ

・穀雨(こくう):4月20日ごろ

・立夏(りっか):5月6日ごろ

・小満(しょうまん):5月21日ごろ

・芒種(ぼうしゅ):6月6日ごろ

・夏至(げし):6月22日ごろ

・小暑(しょうしょ):7月8日ごろ

・大暑(たいしょ):7月23日ごろ

・立秋(りっしゅう):8月8日ごろ

・処暑(しょしょ):8月24日ごろ

・白露(はくろ):9月6日ごろ

・秋分(しゅうぶん):9月23日ごろ

・寒露(かんろ):10月9日ごろ

・霜降(そうこう):10月24日ごろ

・立冬(りっとう):11月8日ごろ

・小雪(しょうせつ):11月23日ごろ

・大雪(たいせつ):12月8日ごろ

・冬至(とうじ):12月22日ごろ

・小寒(しょうかん):1月6日ごろ

・大寒(だいかん):1月20日ごろ

毎年12月22日ごろ

冬至は毎年同じ日というわけではありませんが、例年、大体12月22日ごろです。

また、冬至は1日ではなく、次の節気までの期間は全て冬至となります。

ちなみに2022年の冬至は12月22日から始まり、1月5日の小寒までの間、つまり12月22日~2022年1月4日までが冬至にあたります。

冬至の別名

冬至には「一陽来復(いちようらいふく)の日」という別名があります。

冬至は昼の時間が一番短いことから、太陽の力が最も弱まる日で、この日を境に再び力が蘇るという意味合いがあります。

冬至の風習は?

冬至にはカボチャを食べたり、柚子湯に入ったりするなどの風習が有名です。

ここでは、冬至の風習について解説します。

冬至にカボチャを食べる理由

夏が旬のカボチャを冬至に食べるのは、野菜が収穫できなくなる冬に、夏から秋に収穫したカボチャを食べていたという昔の風習からです。

カボチャは長期間保存できることから、冬至に栄養価が高いカボチャを食べることで、風邪の予防にもなると考えられていました。

冬至のカボチャの食べ方は、地域によって違いがあります。カボチャをお汁粉にする地域もあれば、煮物にしたり雑煮にしたりする地域もあります。

カボチャ以外に冬至に食べる物

「冬至を境にだんだん昼の時間が長くなってくる=太陽の力が再び蘇ってくる」と考えられていました。

そのため、全ての人に運が上昇する境となる冬至には、運を呼び込むために「ん」のつく食べ物を食べるいいとされています。

「ん」のつく食べ物=運をがつく食べ物という意味合いです。

下記は冬至の七種(ななくさ)と呼ばれていて、特に縁起がいいとされています。

・南京(なんきん)=カボチャ

・人参(にんじん)

・蓮根(れんこん)

・銀杏(ぎんなん)

・金柑(きんかん)

・寒天(かんてん)

・うんどん(うどん)

上記の他には、小豆粥やこんにゃくを食べる風習もあります。

小豆粥を食べるのは、小豆の赤が邪気を払うと考えられていたからです。

また、こんにゃくは体の毒素を排出すると考えられており、体をきれいな状態にして新年を迎えるという意味があります。

冬至に柚子湯に入る理由

冬至に柚子湯に入るのにはいくつかの説があり、1つは「柚子=融通がきく」「冬至=湯治」という語呂合わせです。

他には、厄払いのための禊(みそぎ)や、柚子が香り高いことから邪気を払うという意味合いもあります。

また、実るまでに時間がかかることから「長年の苦労が実るように」という願掛けの意味が込められていることもあります。

冬至を理解して風習を大切にしよう

この記事を通して、これまで何となくでしか理解していなかった冬至のことを知ることができましたか?

なぜカボチャを食べるのか、柚子湯に入るのかなど、風習の意味を理解すると、冬至の過ごし方は一味違ったものになってくるでしょう。

古くから人々が大切にしてきた風習を生活に取り入れて、寒い冬を乗り切っていきましょう。

(夏目椿)

※画像はイメージです

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