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マイルストーンとは? 意味や日常での使い方&メリット

さおり

ビジネスシーンで登場する「マイルストーン」という言葉。その具体的な意味とは? 言葉の使い方や日常でマイルストーンを用いるメリットについて、詳しく解説します。

「マイルストーン」という言葉をご存知ですか? 主に仕事の場面で用いられるカタカナ語です。

しかし、一般的にはまだなじみが薄いため、会話で急に登場しても「何を指すの?」と困る方もいるのではないでしょうか?

また「日本語ではどう解釈するの?」「ToDoやスケジュールとは何が違うの?」とふと疑問を抱いたり、使い分けが曖昧だったりする方もいるでしょう。

そこで今回は、「マイルストーン」の基本的な意味や言葉の使い方を解説します。

最後まで読むと、類語表現との区別も正しくでき、今日から会話や業務などで自信を持って使いこなせるようになるはずですよ。

「マイルストーン」とは? 基本的な意味

「マイルストーン」を見たまま日本語に訳すと、長さの単位である「マイル」と「石(ストーン)」に分けられます。

一見関連のない2つの単語の組み合わせですが、一体何を指すのでしょうか?

以下、単語の意味を詳しく解説します。

日本語で「里程標」を表す

日本語では主に、2つの意味で使われます。

1つ目の意味は「里程標」

1つ目は、「里程標(りていひょう)」を表します。

「里程標」とは、道路や線路のそばに一定間隔で設置された石や標識です。里程標を見れば、ある起点から、自分がどのくらいの距離を進んだかがすぐに分かります。

別名「マイルポスト」や「マイルマーカー」とも呼びます。

2つ目の意味は「進行や移り変わりの節目」

2つ目は、「出来事の進行や移り変わりの節目の地点」を表します。

これは「里程標」から派生しており、時間の管理上、重要度の高い地点や要になるポイントを表す時に使います。併せて、人生や歴史における重大な転機や出来事も表します。

主に仕事の場面で、企画や事業の管理の際に用いられます。

英語では「milestone」と書く

なお、「マイルストーン」は 英語では「milestone」と表記します。

一定の間隔で置かれた石などの「里程標」を指すように、「mile(マイル、距離)」「stone(石)」を組み合わせた英語です。

上記で説明した1と2両方のニュアンスを持ち、日本のカタカナ語と同じ意味合いで用いられます。

仕事で「マイルストーン」が用いられる2つのパターン

「里程標」の他、仕事の場面では時間管理の際に用いられます。

具体的にはどのように使うのでしょうか? イメージが湧かない方もいるでしょう。

ここでは、ビジネスシーンにおける「マイルストーン」という言葉の主な使い方をまとめました。大きく分けて2つの考え方があります。

(1)企画や工程期間内の「中間的な目標」

事業計画や工程などの期間内における「中間的な目標」を表すパターンです。主に、長期間の計画などに用います。

長期間の事業計画で、いったん中間的な目標となる地点を決めて、作業内容を分かりやすいように区別する目的で設置します。

例えば「A製品の販売」の企画があると仮定します。その場合の「マイルストーン」は、「A製品の企画案決定」「A製品の価格設定」「A製品の部品の発注先の決定」……など、A製品を販売するまでに発生するそれぞれの作業を指します。

1つの工程が終わってから、次へ移るイメージです。

(2)製品や成果物の進捗や品質の「確認日」

こちらは、生産した製品や、成果物の品質を「チェックする日」を表すパターンです。

高品質な製品をお客さんへ提供するためには、各作業工程において品質のチェックが必要です。「出来栄えはどうか?」「最低限のレベルに達しているか?」など、品質を落とさないようにチェックします。

そのため、品質の確認をベースにしてマイルストーンは設置されます。

「ToDo」や「スケジュール」との違いはなに?

「マイルストーン」は「ToDo」や「スケジュール」とは何が違うのでしょうか? 一見似ている意味を持ちそうな2つの単語ですが、実は定義が異なっています。

それぞれの定義を見てみましょう。

「ToDo」や「スケジュール」は、「予定」や「日付」を表しています。一方で「マイルストーン」はスケジュール内でさらに区切った「ポイントの作業」や「中間的な作業そのもの」を表します。

「日付」や「予定」を設置する「スケジュール」をベースに、さらに細かく区切った作業を設置するのが「マイルストーン」、というわけです。

一見似ていますが、混同しないようにしっかり区別して認識しましょう。

「マイルストーン」を設置するメリット

そもそも、「マイルストーン」は何のために設置するのでしょうか? 「計画を立てるだけでも良いのでは?」「何か有利になるの?」と疑問に感じる方もいるでしょう。

しかし、長期間で行う工程や企画では、「マイルストーン」の設置によっていくつかの利点が生まれます。設置のメリットを知っておくことで、あなたの仕事にも役立ちますよ。

以下に「マイルストーン」を設置するメリットを4つまとめました。

(1)長期の企画や工程で関係者のやる気を保てる

1つ目は「社員や取引先など企画関係者のやる気やモチベーションを保てる」点です。

企画や事業計画の期間が1年、2年単位など長期間になる際に設置することで、効果を発揮します。

というのも、企画の完了までが長期間だと、どうしても「完了する目途や実感が湧かない」や「終わりが見えずに途中で飽きてしまう」などの心理に陥ってしまい、中だるみが起きることがあるから。

そんな時には、「まずはこの業務を完了させましょう!」など「中間的な目標」や「要となる作業」を設けることで、目的や重要度を各人に認識してもらうことができ、節目ごとのゴールが設定できます。

節目ごとのゴールを達成していくことで関係者のやる気は削がれず、モチベーションを保ったまま業務を遂行できるというわけです。

企画までの各業務を行うのは人間。やる気やモチベーションの有無が品質や出来栄えに大きく関係します。うまく活用して、関係者が気持ち良く業務をこなせるようにしましょう!

(2)重要なポイントや進捗をチェックできる

2つ目は、品質の管理や業務上において「重要度の高いポイントや遂行状況をチェックできる」点です。

長期間の工程や企画を行う中で、「要となる出来事や業務」があるはず。その前後で「確認日」を設置することで、「無事に計画通り進んでいるか?」「業務の流れの中で問題点や今後起こりうるリスクはないか?」などをチェックできます。

円滑に進行するためにも、設置してみましょう。

(3)ミスや間違いを防げる

3つ目は「ミスや間違いを防げる」「事前に起こりうる失敗などを予測できる」点です。

都度作業をチェックすることで、例えば事業計画や企画における関係者の認識不足や、納期や発注日のミスなど、失敗の原因や業務上の漏れに気づきやすくなります。

早めに気づくと、次の工程や業務に移る前に修正したり、改善したりできますよね。

業務のミスや間違いは関係者の信用を失い、企画完了の妨げになります。「マイルストーン」をうまく活用してミスを防ぎましょう。

(4)効率的に業務や予定を進められる

4つ目は「全体像を把握でき、効率的に業務を遂行できること」です。事業計画や期間内の業務を区切ることで、関係者が業務の流れや全体像を見やすくなります。

先の作業へ移る前に「無理なスケジュールではないか?」「予定通り完了できそうか?」に気づきやすくなり、細かな調整や軌道修正ができます。

日常会話で使うには? 言葉の使い方(例文付)

実際に会話の中で、「マイルストーン」という言葉はどう使うのでしょうか? 使ったことのない人はピンとこなかったり、具体的な表現方法が分からなかったりするでしょう。

そこで以下では、具体的に会話で使える例文を紹介します。参考にして会話の中で使ってみましょう。

・次のマイルストーンでは、部品の納期チェックをお願いします。

・前回のマイルストーンを踏まえて、行動計画を見直してください。

・彼との結婚は、私にとってマイルストーンになるだろう。

長期間の企画や仕事でうまく活用して効率的に!

「マイルストーン」とは長期間の事業計画や企画の工程を区切り、中間的な目標やチェック日として設置するポイント地点を指します。

「マイルストーン」を設けることで、関係者が作業の重要度や目標を認識でき、モチベーションを保てたりミスを防げたりするなどの利点があるのです。

「マイルストーン」は長期間の仕事や企画の際には大きな助けになりますよ。うまく取り入れて、効果的に活用しましょう!

※画像はイメージです

(さおり)

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