人の目が気になる心理とは? 今すぐできる7つの対策
人の目が気になるのは、自意識過剰? その原因となる8つの心理を解説。自分に自信がない、不安を抱えているというあなたへ、人の目を気にしないための対策を紹介します。
必要以上に人の目が気になってしまい、行動が制限されてはいませんか?
本当は「こんなことがしてみたい」と思っているのに、人からどう思われているのかを優先してしまい、行動を起こせない人は多いです。
そこで今回は、人の目が気になる心理と原因について紹介。そのせいで日々生きづらさを感じている場合の解決策を解説します。
人の目が気になる心理と原因
本人は無意識でも、人の目が気になる人には共通した心理が働いています。
今から紹介する深層心理を知ることで、自分の性格や考え方を客観的に分析できるでしょう。なぜ周囲のことがそこまで気になるのか、心理から原因をひも解いていきます。
(1)他者からの評価に敏感
人の目が気になるということは、他人からどう評価されているかを気にしている傾向があります。ちょっとしたことで、相手に嫌われるのではないか、ダメな人間だと思われるのではないかと不安になってしまうようです。
しかし、本人が思っているほど他人は意識していないことも多いもの。実は自意識過剰なだけという場合もあるかもしれません。
(2)嫌われることを恐れている
人の目が気になる人は、他人から嫌われることを極端に恐れています。
良い人だと思われたいため、些細なやりとりでも「どう振る舞ったら印象が良いか」を考えすぎてしまうのです。その結果、相手の目ばかりを気にしてしまい、「自分がどうしたいか」という大切な軸が分からなくなってしまう傾向にあります。
(3)強い劣等感を持っている
強い劣等感から、常に他人のことを気にしてうらやむ心理もあります。
「あの人ばかりずるい」と、成功した人や幸せそうな人を自分と比較しているのです。自分自身が成長しない限り、他人の目をずっと気にする生活が続くでしょう。
(4)常に見られている気がする
「自分の行動は常に誰かから見られているのではないか?」という思い込みから、自分自身も人の目を気にしてしまう場合があります。
実際には細かい振る舞いなどを気にする人は少ないですが、言葉遣いから日頃の仕草まで全て見られているように感じ、人の目が気になってしまいます。
これが進むと、職場や学校などのオフラインではもちろん、SNSなどのオンラインでも自分の投稿に対する評価が気になるように……。「いいねの数が少なくて、バカにされたらどうしよう」など、過剰に不安を感じがちになります。
(5)マイナス思考
人の目が気になる原因には、物事を悪く捉えるマイナス思考も挙げられます。
人と接する時に「悪い印象を持たれているのではないか」「不快な気分にさせているのではないか」と物事をネガティブに捉えがち。さらに、相手の些細な発言でも悪く捉えて、考え込んでしまう傾向にあります。
相手は冗談のつもりでも、本人は悪口だと捉えてしまうこともあるでしょう。
そんなネガティブな気持ちから、他人の目が気になるケースもあります。
(6)自己肯定感が低い
自己肯定感の低さも、人の目が気になる心理の要因。
自己肯定感とは、ありのままの自分を受け入れる感覚のこと。自己肯定感が低いと自分自身を好きになれず、自分で下す決断にも自信が持てなくなります。
そのため、物事の判断基準が他人目線になってしまい、他人の決断に依存してしまうことに。周囲と異なる行動をしていないか、逸れていないかが不安になり、他人の目が必要以上に気になるのです。
(7)プライドが高い
プライドが高い人は、周りから認められたいという願望が強いです。それゆえ、人の目を気にしてしまうのです。
また一度他人から評価されたら、その評価を落とすわけにはいきません。他人からの羨望や評価を失うという恐怖心から、必要以上に「見られ方」を意識してしまいます。
(8)過去にトラウマがある
過去に人から悪口を言われた、いじめを受けていたなどのつらい経験があると、人から嫌われることを過剰に恐れてしまいます。
過去のトラウマから、人からどう思われるかを過剰に気にしてしまう心理のパターンです。
人の目を気にしすぎない方が良い理由
人の目を過剰に気にしすぎてしまうと、日々の暮らしの中で幸せを感じにくくなってしまいます。その理由を3つに分けて説明します。
(1)自分の思い通りに行動できなくなる
人の目を気にしすぎると、自分の思い通りに行動できなくなります。自分の意思よりも「他人にどう思われるか」を重視するようになるからです。
何か行動を起こそうと思っても、「これをしたら変に思われるかも」と行動にブレーキがかかります。
生きていく上で誰しも多少の我慢は必要です。100%自分の思い通りに行動している人はほとんどいないでしょう。
しかし、人の目を気にする人は、必要以上に自分の行動へ制限をかける傾向があります。次第に自分の気持ちを押し殺して生きていくようになり、息苦しさを感じるかもしれません。
(2)人生の大きな決断を誤る可能性がある
自分の行動にブレーキをかけ、周囲に流されて生きていると、自分の思いが見えなくなることがあります。中には進学や就職などの大きな決断を、周囲の意見に合わせて決めてしまう人もいるでしょう。
いつも他人軸で物事を決めているので、親や他人が決めた人生を歩むことになりかねません。自分の意思やビジョンがなければ、ぼんやりとしたまま人生を過ごすことになってしまい、正しい判断ができなくなる可能性があります。
(3)心も体も休まらない
人の目が気になる人は、常に他人からどう思われているかを気にして神経をすり減らしています。頼み事を断れないタイプが多いため、無理な仕事を押しつけられることもあるでしょう。その結果、心も体も徐々に疲労していきます。
(4)時間を無駄にする
人生には限りがあります。人の目を気にすることで、その貴重な時間を無駄使いしてしまう可能性があるでしょう。
「他人からの見られ方」に気を取られてしまい、「自分が本当にしたいこと」への時間を割けていないからです。
時には、誰にどう思われても、自分の気持ちだけに耳を傾けるべきタイミングがあります。そのチャンスを逃さないようにしましょう。
(5)いつも誰かのせいにする
人の目を過剰に気にしていると、他人が下した判断を基準に行動するようになります。しかし、人は、他人が決めた決断に責任を持ちにくい傾向にあります。
そのため、大事な決断や物事が失敗すると「あの人が悪い」という被害者意識が生まれ、他責になってしまうのです。
大事なことを決断できずにいつも誰かのせいにしていると、次第に自身の成長も難しくなり、他人の判断にモヤモヤするループから抜け出せなくなります。
(6)承認欲求が強くなる
人の目が気になる人は、「他人にどう思われるか」という基準で幸せを見出します。人に認められることに幸せを感じているので、自然と承認欲求が高くなる傾向にあります。
本来、幸せであるかどうかは本人が決めるもの。あまりにも他者の目への依存があるのは危険。承認欲求が強くなりすぎるのも困りものです。
対策はある? 人の目を気にしない方法
では、必要以上に人の目を気にしないためにはどうしたら良いのでしょうか。
最後に、人の目を気にしないようにする対策をご紹介します。最初は難しいかもしれませんが、少しずつ意識してみてください。
(1)自己肯定感を高める
人の目が気になる人は自己肯定感が低い傾向にあるため、まずはそれを高めて自分を好きになることが大切です。自分に自信が持てるようになり、必要以上に人の目が気にならなくなるでしょう。
自己肯定感を高めるためには、失敗しても自分を責めないことがポイント。
生きていれば誰でも失敗することはあります。考え込まず、反省点を次に生かせるよう気持ちを切り替えましょう。また、何か特技や趣味を見つけ、それを伸ばす努力をするのも効果的です。
(2)自分の意思を尊重する
人の目を気にしてしまうのは、自分より他人の意思を尊重しているからです。
難しいかもしれませんが、まずは自分の意思を尊重して行動しましょう。人生の主人公は自分自身です。自分のやりたいことに対して素直になってみてください。
自分の考えがはっきりしない人は、ノートやメモ帳に気持ちをまとめてみるといいでしょう。今の気持ちや将来のプランを文字にすることで、自分が何をしたいのか、何を大切にすべきなのかが見えてきます。
(3)もう少し楽観的に考える
人の目が気になる人は、神経質で考えすぎる傾向にあります。逆を言えば真面目できめ細やかな性格。良い部分もたくさんあるでしょう。
ですが、あまりにも神経質だと心身共に疲弊してしまいます。肩の力を抜いて、もう少し楽観的に考えてみましょう。
「あんな行動しなきゃ良かった」と思っていても、意外と周囲はそれほど気にしていないことが多いです。多少の失敗をしても「まぁ、いつかみんな忘れるし大丈夫」くらい楽観的に捉えることをおすすめします。
(4)全員から好かれようとしない
人の目が気になる人は、他人から嫌われることが怖く、全員から好かれるような立ち振る舞いをする傾向にあります。その努力が自分をどんどん追い詰めてしまうのです。
どんなに素敵な人でも、全員から好かれている人はいません。あなたを嫌いな人がいても、それはごく自然なことです。
全員から好かれようとせず、「少人数でも理解してくれる人がいれば十分」と考えれば気持ちが楽になります。あなたのことを理解してくれる人だけを大切にしましょう。
(5)本音を伝える
人の目が気になる人は、他人から嫌われないように本音を隠して生きている傾向にあります。いつも自分の気持ちを抑え込んでいると、ストレスが溜まるだけでなく次第に自分の本音すら分からなくなります。
さらに相手に従ってばかりいると、都合の良い存在として扱われるようになる可能性もあるため注意が必要です。
肝心な時だけでも良いので、はっきりと「ノー」を言えるように努力しましょう。本音を伝えることは悪いことではありません。
(6)本音で語り合える人を見つける
人の目を気にしすぎて疲れ果ててしまった人は、本音で語り合える相手を見つけましょう。
相手は親や兄弟、友達など、誰でも構いません。「自分を認めてくれている人がいる」というだけで自信につながり、過度に人の目を気にしなくて済むようになります。
人の目が気になることを正直に相談し、客観的な意見をもらうことで、自分が気にしすぎていたことに気づけるかもしれません。
(7)SNSから離れてみる
SNSは便利ですが、中には自分にとって不要な情報もあります。
誰かの投稿に一喜一憂し、振り回されることもあるでしょう。SNSに固執しすぎると余計に人の目が気になるようになり、ネガティブな気分になりやすくなります。
SNSを見ていて精神的に疲れる人は、一旦離れてみてはいかがでしょうか。いきなり退会することに抵抗がある人は、SNSを見る時間を減らすことを心がけましょう。
人の目を気にせずに生きてみよう
人の目を気にしすぎてしまうと、自分の本当の気持ちに気づきにくくなってしまいます。
他人の評価を軸にして生きるのは精神的にきつく、幸せな人生とは言い難いのではないでしょうか。
今までの生き方や考え方をすぐに変えることは難しいです。しかし、ほんの少し意識を変えるだけで状況は変わっていきます。
まずは一歩ずつで良いので、自分の気持ちに対して素直に行動してみましょう。次第に自分の言動に自信を持てるようになり、自然と人の目が気にならなくなるかもしれません。
(すぎうら)
※画像はイメージです
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