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テレワークの大敵! 昼夜逆転生活を直す9つの方法

桑野量(心理カウンセラー)

働き方が変わると、生活リズムはどうしても乱れがち。特に昼夜逆転生活はなかなか抜け出せないものです。そこで、今回は心理カウンセラーの桑野量さんに昼夜逆転生活を直す方法を教えてもらいます。

最近では、テレワークをされる方も増えてきたのではないでしょうか?

朝の通勤時間のストレスが減るなどメリットがある一方で、テレワークゆえのデメリットも感じられるかもしれません。働き方の変化だけではなくて、生活やプライベートの過ごし方も変化しているからです。

テレワークになって自由な働き方ができるようになりましたが、時間や通勤などの制限が無くなったことによって、生活のリズムも狂ってしまった方もいるでしょう。

そこで今回は、テレワーク中に起こりやすい出来事として、「昼夜逆転」になってしまった生活リズムの直し方についてみていきます。

昼夜逆転生活はデメリットだらけ?

まずは、昼夜逆転によって引き起こされるデメリットを確認しておきましょう。気持ちの浮き沈みなどにも昼夜逆転が影響している場合がありますよ。

(1)ストレスを抱えやすい

生活が昼夜逆転することで、自律神経が乱れてしまいます。

自律神経は、内臓の働きや代謝、体温などをコントロールするために24時間働き続けています。この自律神経が乱れてしまうと、体内のバランスも崩れて、すぐイライラするなどのストレスを抱えやすくなります。

(2)体の疲れが取れにくい

生活のリズムが狂ってしまうと、当然睡眠の質も下がってしまいます。睡眠中に体は疲労を回復するようにメンテナンスしているのですが、睡眠の質が悪いと疲労回復がうまくできなくなります。

(3)仕事に支障が出る

(1)、(2)で述べたことが原因で、仕事にも支障が出ます。完全に自分一人で作業ができるのならまだいいですが、締め切りに間に合わない、打ち合わせを失念してしまうなんてこともあり得ます。

(4)太りやすい

日中に活動する生活に比べて、夜型生活は1日の活動量も減少してしまいます。よって、同じような食生活でも消費されるエネルギーが変わってくるので、太りやすくなってしまうことがあります。

(5)集中力の低下

人間は、決められたリズムで生活することで、集中力を維持することができます。

したがって、メリハリの無い生活を送ると、ここぞという時に集中力が発揮できず、低下した状態でダラダラと仕事をしてしまうようになります。

どうして昼夜逆転生活になってしまうのか?

私たちの体には体内時計というものがあります。その体内時計が1日の生活リズムを作っていて、昼間は活動的になり、夜は自然と眠たくなります。

特に人間は網膜から体内時計への直接の神経繊維連絡があるとされているので、朝日のような強い光を目から感じると、体内時計をリセットするといわれています。

したがって、昼夜逆転することで朝日を浴びなくなれば、自ずと夜型の生活になってしまうのです。

また、夜に眠れなくなる原因にはストレスも影響しています。

テレワークで1日中家にいることで体を動かす機会も減り、また人とのコミュニケーションも減ってしまいます。普段なら通勤で歩くことや仕事の合間に同僚と会話することでリラックスできていたのに、その機会がありません。

そのような理由から生まれるストレスをため込むことで、眠れないという状況につながることもあります。

体内時計が狂ってしまうこと、ストレスがたまってしまうこと、昼夜逆転の原因にはこの2つが大きく関係しているようです。

昼夜逆転生活から抜け出す方法

では、どうすれば昼夜逆転生活から抜け出すことができるのでしょうか? 昼夜逆転生活の直し方をご紹介します。

(1)朝日を浴びる

朝起きたらカーテンを開ける、家の周りを散歩するなど、短い時間でもいいので朝日を浴びることを意識しましょう。

体内時計が正常に作用するようになれば、自然と昼夜逆転は改善されます。

(2)カーテンを開けて眠る

目覚まし時計の代わりに、朝日を浴びて目覚めるのも昼夜逆転を直すには有効な方法です。意識しなくとも朝日を浴びられるので、とてもおすすめです。

(3)軽い運動をする

運動することでストレスの発散にもなり、睡眠の質も上げることができます。激しい運動をする必要はないので、まずは自宅でもできることをやってみてくださいね。

(4)夜遅くの外出は避ける

夜遅くに外出すると、お店の照明などで日中のような強い光を浴びてしまうことがあります。

夜に強い光を浴びてしまうと体内時計は狂ってしまう可能性もあるので、テレワークだと始業時間ギリギリまで寝ていられるからといって、夜遅くの外出はなるべく避けたいところです。

(5)就寝前はスマートフォンを見ない

スマートフォンから発せられるブルーライトは、脳を覚醒させて睡眠のリズムを乱すといわれています(参照:vol.125 体内時計に影響する「ブルーライト」)。

就寝前のスマートフォンを利用する時間がリラックスタイムとなっている人も多いですが、脳をリラックスさせられるような別の方法を探してみてください。

(6)ベッドにまで仕事を持ち込まない

スマートフォンやタブレットで仕事ができるようになって、ベッドの上でも仕事をしてしまうことがあるかもしれません。

ただ、それでは仕事とプライベートのメリハリが付かず、いつまでも心が休まりません。ベッドは就寝する時にだけ使用するようにして、ワンルームであったとしても部屋の場所でメリハリを付けることを心掛けましょう。

(7)寝る前の食事は避ける

寝る前に食事をすると、消化することにエネルギーが使われてしまい睡眠の質を下げてしまうことがあります。なので、なるべく就寝の数時間前には食事を済ませるようにしましょう。

(8)午前中に予定を入れておく

会議や打ち合わせなどの予定を、なるべく午前中に入れるようにしてみてください。

午前中に人との予定を入れることで、強制的に前日の夜にダラダラと夜更かしできないようにしておくのです。

(9)地道に改善することを心掛ける

昼夜逆転している状況を、1日や2日で戻すのは難しいです。少しずつ戻していくイメージで、1〜2週間以上のスパンでゆっくり体に慣らしていきましょう。

コツコツと改善していこう!

働き方が変われば、それに伴って生活のリズムも見直していく必要があるのは当然のことです。

昼夜逆転になってしまうのは、あなたが怠けてしまうことや意志が弱いことが原因ではありません。変化に対応する時は、今まで通りにうまくいかないことは誰にだってあることです。

朝日を浴びる、軽い運動をするなどで、体のメカニズムも味方につけて昼夜逆転を直していきましょう。

(桑野量)

※画像はイメージです

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