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おぼこいの意味とは。おぼこい人の特徴

浅田悠介(浅田さん@令和の魔法使い)

おぼこいと言われたことはありますか? おぼこいとはどういう意味なのでしょう。一体どんな人を指す言葉なのかコラムニストの浅田悠介さんに詳しく解説してもらいました。

おぼこい。

こんな言葉を聞いたことはあるでしょうか。むしろ、まわりに「おぼこいね」と言われたこともあるかもしれませんね。

しかし、「おぼこい」とはどういう意味なのでしょう?

正直、良いことなのか、悪いことなのかも分かりませんよね。ていうか悪い言葉だったらショックじゃないですか。何とかしないといけません。

そこで今回のテーマは「おぼこい」です。

意味を学びながら、おぼこい人の特徴にも迫ってみましょう。

おぼこいとは

まずは言葉の意味に迫ってみましょう。気付くことがあるかもしれません。

おぼこいの意味とは。漢字で書くと?

シンプルにいえば「あどけない」「子どもっぽい」「成熟しきっていない」という意味になります。まだ世の中に慣れていなくて、初々しいことを指すのですね。

漢字で書くと「未通女い」や「童女い」になります。しかし、これは「成熟しきっていない女性」という意味の当て字です。一般的には、ひらがなで表記するものになります。

どこの方言? おぼこいの語源とは

おぼこい、は西日本で使われる方言です。

もとは「おぼこ」という「子ども」を表す言葉がありました。それが「〜い」という形容詞として変化したという説があります。

今でも、男女どちら相手にでも使われています。

「おぼこい」とは良い意味? 悪い意味?

さらに深く迫ってみましょう。

果たして「おぼこい」は良い意味なのでしょうか。悪い意味なのでしょうか。実はどちらの意味としても使われるのです。

それぞれのケースを紹介します。

良い意味で「おぼこい」と言われるケース

(1)すれていない感じがして好印象

ザ・正統派の、良い印象を与えられているパターンです。

とにかく「おぼこい」が「悪いものに染まっていない」というニュアンスで使われているのですね。混じりっけがない。とにかくレアで好印象というわけです。

腹黒くない、打算的でない、エゴに満ちていない、とも言い換えられるでしょう。

私たちは、他人の中にこうした「黒いもの」をみると、ちょっと身構えてしまうものです。利用されるのではと危険な気がするから。逆にいえば、それが無い人間には好印象を抱く、というわけです。

その「すれていない感じ」は貴女の武器ですよ。大切にしてくださいませ。

(2)子どもを相手にする時のように愛くるしい

子どもが好きな人って多いですよね。

この「おぼこい」は、その「子どもと接する時のような愛おしい感じがある」という意味で使われているパターンもあります。

貴女が幼いという話ではありません。貴女がパリッとした女性であったとしても、言われてもおかしくないことなのですよ。いわば人間は「愛しさを感じる相手には“おぼこさ”を感じてかわいがってしまうものだ」という話です。

実際の貴女がどうという話ではありません。むしろ相手が貴女に好印象を抱いている、というだけの意味なのです。

(3)素直で物分かりが良い

このパターンもあり得ます。

シンプルに「おぼこい」を「物分かりが良い(ちゃんと理解して飲み込んでくれる)」というふうに使っているのかもしれません。

仕事の場で使われることが多いニュアンスです。というのも、「周りの話を聞かずに、自己流で始めて失敗する人」が多いから。

ちゃんと「素直に物分かりが良くて実行できる」だけで素晴らしいスキルなのですね。それを褒める意味で「おぼこい」と口にした可能性もあります。

その吸収力の高さを買ってもらえているのかもしれませんよ。

悪い意味で「おぼこい」と言われるケース

(1)世間知らず

世間知らずのパターンです。

つまりルックスなどでなく「考え方」の面で「おぼこい」と判断されたのかもしれません。

言い換えると「苦労したことが無さそう」にもなるでしょう。

特に「現実の苦労」を考えずに「〜こうしたらいいだけじゃん」と、理想論ばかりを口にしていると、このような評価を下されやすいです。この世は、地味で、しんどい作業を積み重ねた上で成立しているからです。

もし、このような意味で「おぼこい」と言われたのなら、もうちょっと他人が苦労していることに思いをはせて、言動を振り返るといいかもしれません。

(2)視野が狭く自分のことばかり考えている

この「自分のことばかり考えている」という「おぼこさ」もあります。

言い換えると自分勝手(エゴが強い)ともいえるでしょう。子どもの特徴のうち、良くない面が表れている感覚です。

世の中は自分の「やりたいこと」だけでは進みません。周りの「やりたいこと」も含めて調整しながら、何とか進んでいくものなのです。

(3)色気が無い

もうストレートに「大人の色気が無い」という意味で「おぼこい」と言われたのかもしれません。

言われた方は傷つきますよね。別にそんな面で評価してほしくないわ、という感じで。

しかしそもそも、どんなファッションをして、どんな雰囲気で生きるかは自由です。他人に口出しされていいことではありません。

もし色気が欲しいなら、真剣に考えてみることも大事でしょうけれど。それくらいのものです。貴女の人生ですからね。

おぼこいと言われたらどう反応するのが正解?

それでは本題です。

「おぼこい」と言われた場合、どう反応するのが正解なのでしょう。例を挙げますので、ぜひ参考にしてくださいませ。

(1)「どういう意味ですか?」と真意を聞く

とにかく「おぼこい」だけでは真意が分かりません。

上で学んだように、良い意味もあれば、悪い意味もあるから。だからこそ相手に真意を尋ねるのは有効です。その上で判断をしましょう。

また「どういう意味ですか?」はけん制にも役立ちます。

この世には──悲しいことに──相手を傷つけようと言葉を口にする人もいます。そういう人物は「相手が歯向かわないから」エスカレートするのですね。そこで上の言葉を投げかけることでこれ以上言われないよう釘を刺すのです。

(2)周りに迷惑を掛けている部分だけ気を付ける

相手の真意にもよります。

もし「おぼこい」が「自分勝手」「理想論ばかり語る」という意味なら、至急、改善しましょう。その場合の「おぼこい」は赤信号ですから。自分のせいでトラブルが起こりそうなら防がなくてはなりません。

しかし、それ以外の部分(他人に迷惑を掛けていない意味ならば)については──下記を参照してくださいませ。

(3)胸を張って「私は私だ。文句あるか?」と生きる

上にも挙げたように「なんとなく子どもっぽい雰囲気」というだけで「おぼこい」と言われることもあります。

そんな場合、全く気にする必要ありません。貴女の自由なのですから。むしろ他人の雰囲気に口出しをする方がおかしいのです──それくらいのマインドでいきましょう。

貴女は、貴女です。世界で一人だけの存在です。好きなように生きる権利があります。それでいいじゃないですか。

「おぼこい」に隠された意味を探ってみよう

今回は「おぼこい」について考えてみました。

忘れてはいけないのは、この言葉には「良い意味も悪い意味もある」ということ。だから「おぼこい」と言われただけで落ち込む必要はありません。

ただ、どういう意味なのかは考えてみましょう。その奥には──他人の言葉にはいつだって──自分を知るカギが隠されていますから。

良いものであれ、悪いものであれ、受け入れること。そして成長のきっかけにしたり、反省材料にしたり、未来のために生かしましょう。

そして、それを繰り返していると「おぼこさ」も、消えていくのかもしれませんね。貴女が望むと望まざるとにかかわらず。それが大人になるということですから。

貴女に幸せが舞い降りることを祈っております。

(浅田悠介)

※画像はイメージです

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