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同調圧力とは? 負けずに自分らしくあり続ける方法

トイアンナ

職場にはびこる同調圧力にうんざりしていませんか? 思いもしていないのに「分かる〜」って言ってしまっていませんか? 今回は、そんな同調圧力が生まれる背景や解放される方法を、コラムニストのトイアンナさんに教えてもらいます。

こんにちは。同調圧力に、同調できなかった人間です。

もし私に同調圧力へ従う能力があったなら、今頃はコラムを書いていることもなく、どこかで会社員を続けられていたに違いありません。ですから、「同調圧力に従える」時点で、あなたは強い人間です。心から尊敬しています。

ですが、笑顔で同調圧力に従いながらも、心の内ではやっぱり苦しい人も多いんじゃないでしょうか。そこで今回、同調圧力が生まれる仕組みと、解放される方法をお伝えしたいと思っています。

同調圧力とは「力の強い者に従う」こと

同調圧力とは、力の強い人が選んだ選択肢に、周りも合わせようとする流れのこと。人と人だけでなく、国同士の外交でも似た現象が起こるので、政治学では「バンドワゴン効果(ある選択肢を多数の人が選択している現象が、その選択肢を選択する人をより増幅させる効果)」という専門用語まであります。

例えば、選挙で「〇〇が有利」と報道されると、つい同じ人に投票したくなる。逆に自分がちょっと好きだった芸能人でも「好感度ワースト1位」なんて発表されると、「やっぱり、苦手かも……」と心が離れていってしまう。こんな風に、私たちは自然と“勝ち馬に乗る”選択を取っています。

なぜ職場で同調圧力が生まれてしまうのか

ですが、同調圧力は得てして苦痛をもたらします。好きな人を好きと言えなかったり、苦手なものを笑顔で受け入れる必要が出てきたり。職場では特に、同調圧力が苦痛となりやすいものです。その理由は、同調圧力が強い場所だから。

先ほどの選挙や芸能人は、最後に「自分の好み」で選ぶ余地があります。しかし、職場では「〇〇さんって、何か苦手」とお局さんが言おうものなら、全員で「そうですよね~」と乗らなくてはいけなかったり、上司の「そんなんじゃ結婚できないよ」という言葉をセクハラ! と心中で毒づきながらも「いやあ、もう諦めてますわ~」と受け流したりと、同調圧力の強さがハンパないのです。

職場では立場の上下が決まっています。そして、何に同調すべきかは「立場の強い人」が決めてしまえます。ですから、同調圧力が強く、苦痛を感じやすいのです。

なぜ、職場で同調圧力に屈してしまうのか

あなたが職場で同調圧力に屈してしまうのは、ひとえにあなたが「同調するスキル」を持っているからです。

私は空気を読めない人間だと自覚しています。そんな私は、同調圧力を感じる能力が低く、協調性を求められる職場では浮きがち。日本の一般的な会社で勤める能力がまるでなく、それがフリーランスをやっている理由の一つでもあるわけです。

ですから、同調圧力に屈するあなたは、少なくとも「同調圧力を感じ取る能力があって、しかもある程度適応できている」と自信を持っていただきたいのです。同調圧力に従うためには、高度な社会性が必要です。そしてあなたは、それを持っている人間なのです。

とはいえ苦痛。同調圧力から解放されるには

とはいえ、私に何を言われても職場の同調圧力が減るわけではないですよね……。というわけで、同調圧力から解放される手段をいくつかご提案できればと思います。

同調圧力がゼロになる「一人の時間」を持つ

オフィスでは良い子でも、会社を一歩出たらグレ方はあなた次第。派手な服を着て気分転換をしてもいいし、ヘッドホンでガンガン音楽を鳴らしてノってもいい。

同調圧力に敏感な人は、ついつい友達にも気配りするタイプ。ぜひ、一人の時間で思い切り自分を解放させてください。

変わった人、天然ちゃんとしての立場を固める

「あの子、天然だから」「少し変わってるけど、良い人だよね」というポジションを職場で手に入れると、生きやすさがぐっと増します。同調圧力で心身が疲れたら、こっちの道を選んでみるのもいいでしょう。

ポイントは「偉い人への気配りだけは手を抜かない」こと。要人だけ押さえておいて、後は多少空気を読まずとも、許してもらえるムードを作りましょう。

たくさんのコミュニティを持つ

職場と家を往復するだけだと、つい「職場の常識=世界の常識」と感じてしまいます。しかし、趣味や同級生の会など複数のコミュニティを持つと、意外と常識はいろいろな種類があること、そして職場の同調圧力が「異常なレべルかもしれない」と気付けます。

大人になっても、なるべく趣味のサークルを探しましょう。そして、ありのままの自分を受け入れてくれる仲間を大事にしてください。

同調圧力のない社会はないけれど

ここまで、同調圧力とは何か、そして解放される方法についてご案内しました。世界のどこに行っても、同調圧力がない社会はありません。けれど、より自分がリラックスできる場所は、職場以外のどこかにあります。

もし同調圧力で心が疲れてしまったら、まずは「ここを失って、嫌われても私は大丈夫」と言えるくらいの、足場固めをしましょう。

今の職場を辞めても生きていける資格を取ってもいいですし、何でも愚痴れるパートナーがいるのも心強いもの。あなたは、同調圧力が強い職場がなくてもやっていける立派な人間です。まずは自信を取り戻し、あなたらしい人生の選択ができるよう応援しています。

(トイアンナ)

※画像はイメージです

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